「目立った外傷はなし。死因だけ見れば、老衰と表現するのがもっとも適切……ですが」
「被害者は十七歳の女子高生だぞ。老衰なわけがあるか」
 深い森の中は一夜にして騒々しくなった。色鮮やかな規制線が張られ、なにかの目印が置かれていく。忙しなく焚かれるフラッシュに横顔を光らせながら言葉を交わす刑事たちの目の前には老人の死体が転がっている。
「……これ本当にうちの管轄ですかね? 実は陰陽師的な組織が存在していて、こうして捜査している間にも首を突っ込んできて『これ以上は関わるな。お前達の手に負えるものではない』とか言って死体を持っていったりしません?」
 顔を青ざめさせながら言うのは、まだ若い男だった。上司と思しき女に縋り付く様は滑稽としか言い様がない。
「私も20年は勤めているが、そんな摩訶不思議現象に遭遇したことはないな」
「オレからしてみれば先輩も十分摩訶不思議ですが……」
「無駄口を叩いている間に、もっとやることがあるだろう」
「え、お祓い……ですかね?」
 真面目な顔をして言ってみせた男の頭は手の平ではたき抜かれてよい音を立てる。
「お前、これが呪い殺されただの妖怪の仕業だのと思ってるんじゃなかろうね。そんな古くさい凶器が現代に出てきて堪るかアホ!」
「じゃあ先輩はこれが人間の仕業だって言い張るんですか!? 女子高生がおばあちゃんになって! 山中で! 無傷で! 死んでるこの事件が!」
「脱水させる薬品かなにかを使った可能性だってあるだろうが」
「あっ、なるほど」
「だからそれをこれから調べるんだ。現実的な方向からまずは考え始めろ」
「自分としては、現実的な方向で考えたつもりだったんですけどね」
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即興小説15分
お題:昔の凶器
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【書く前】
昔の凶器? 古くさい武器の話とか?と思ったけど、それなら昔の武器でいいしなあ
凶器のほうにフォーカスしたい。そしてどんなジャンルで書くか事前に決めておこうって思ってたはずなのにすっかり忘れてた。ホラーとかミステリ書かないからそっち方面で書いてみる??
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【書いた後】
オチとか犯人とか全然考えてないんだけど、このテイストだとTRICKに出てきそう。映画のやつ一作しかみたことないけど。
細かいこととか考えずに、お気軽な、妖怪の仕業かと思われた事件だけど普通に人間の仕業だったよ! みたいなエンタメミステリ小説にしてもおもしろそう……だけどミステリは書けないんじゃ~
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