祈りを捧げるのにはもう飽きた。
山奥に残された廃墟同然の祈り場へと身を寄せていた修道女が立ち上がる。侵略者どもに追われ、身を寄せ合っていた子供達がその修道女を見上げた。平素笑みを絶やさない穏やかな、あの若い修道女が、歴戦の戦士のように穏やかな鬼気を纏っていたからだ。
「どうしましたか、シスター・リリアレット」
老年の修道女が不安げに声をかける。武器を持たない己らは、いくら火の手が迫ろうとも、祈りを捧げて心の安寧を保つことくらいしかできないというのに、なぜその最後の拠り所すら放棄するのかとでも言わんばかりで、非難がましかった。
「わたしは、祈りません。神は我々小民の生き死にには興味がないのでしょう」
「なんてことをいうのですか!」
リリアレットと呼ばれた彼女は、手近にあった火かき棒を手に取り、辛うじて閉ざされていた扉に手をかけた。略奪者たちの下卑た声は、すでに遠くの喧騒ではなくなっていた。
「すぐそばの森の中に、中央まで続く通路があります。時間は稼ぎますので」
ほんの一瞬でしょうが。と言葉が付け加えられる。動くのを躊躇う者たちに一礼を向けた。
「神のご加護があらんことを」
ぬかるむ道を走る音が残る。
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即興小説15分
お題:小説の中の修道女
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【書く前】
修道女ついこの間書いたばっかり!!!!
どうしよう。修道女でしかも小説の中のって。なんだ?テンプレっぽい修道女?それともラブソングを的な破天荒修道女?小説の中の???小説という異空間に閉じ込められた修道女?
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【書いた後】
御伽噺で読んだ修道女ならば、神が大いなる力で助けてくれるのに。
みたいなシーンを書きたかったけどそこまでいかなかった。漠然と、飛び出していった修道女は騎士の娘とかそんなイメージ。
前回淡白すぎるかな?と思って色々胸中を付け足したけど、ちょっと一文が長い気がする。「、」が少ないかなと思って付け足したけど、これはこれでちょっと多いような??
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