その討伐者は最弱と呼ばれていた。
剣を振らせれば彼方に吹っ飛ばし、弓を持たせれば引くこともできず、槍を持たせれば武器に振り回され、魔法も使えず、暗器の扱いを心得ているわけでもなかった。
討伐者らしい行いといえば、その日食べるための野草を引っこ抜くくらいのものだった。
だがそれでも、その討伐者──青年ホウは討伐者として皆に必要とされていた。それも討伐に向かう一員として共に。
その日もまた、強者と名高い剣士がひとり、沈痛な面持ちでホウの小さな自宅を訪れていた。
「何回やっても、駄目なんだ」
「大鷲の群れの巣の駆除でしたっけ? 何回やってもっていうのはどのくらい?」
「もう十回は挑んでんだよ。いつもの剣士一党で」
「……それ、私が向かうまでもなく、普通に弓師たちに協力してもらうだけで解決しません? 剣だと攻撃もなにも届かないでしょう」
「あいつらの力はぜってーに借りたくねえの!! だからこうやって相談にきてんだろ!?」
「飛び道具を使わないで鳥の駆除かあ……。自信ないですけど、明日あさっては手が空いてるので、見るだけ見てみますか……」
「そうこなくっちゃな! じゃあ今から行くか!」
「いや、手が空いてるのは明日なんですけど」
手帳を覗き込んでホウは膝を折った。
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即興小説15分
お題:最弱のコンサルタント
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【書く前】
最弱のコンサルタントってただの無能やんって思ったけど、ファンタジー世界で、なんだかパーティーが上手くいかないんですけどみたいな相談を受けまくる冒険者だけど戦闘能力は低いみたいなのは最弱のコンサルタントになるかも?
ひとつのパーティーにつきっきりとか、国家の改革とかそういうんじゃなくて、探偵事務所みたいに基本は待ちの姿勢で、相談が来たら対応するみたいな
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【書いた後】
最初冒険者にしてたけど、冒険してないから冒険しゃじゃないなって思って討伐者に変更。名前は「ぼうけんしゃ」の「ぼう」でいっかって思ったけど濁点取った方が名前っぽいなと思って。
即興小説としては成り立ってないけど、設定ちゃんと考えたら短編の連載ものでいけそう。推理ものみたいな。でもわしはミステリ書けないんじゃ~!
戦闘力皆無なのに討伐者なのは、昔は大活躍してたけど膝に矢を受けてしまってなパターンもアリだけど、「おじいちゃんが討伐者になった晴れ姿を見たいって言ってたから」みたいなゆるふわなのでも良い気がする。
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