まだ、できることはあるはずだ。
血で片方が塞がった視界はぼやける。そのぼやけた視界の先には牙を剥き出しにして、目の前のごちそうに涎をぼたぼたと垂らす化け物。身の丈は人間を四、五人縦に重ねて、十数人かで周りを囲んで丁度良いくらい。犬と言ってもいい風体だが、涎を垂らす頭は三つあった。
頭の内の一つは今し方落とされた。何十人もが倒れ込んで死屍累々の森の中、一人だけが動き回っていた。それももう限界そうだけど。
うちのエースだけがまだ折れていない。手から足から血を流しながら、まだ息のある──といっても虫の息だけど。──仲間を庇いながら馬鹿でかいのと戦っている。
こんな数合わせのみそっかすであっても見捨てようとしないあたりがエースなんだろうなと、どこか達観したように思った。
まあでも、こいつはこんなことで死んでいいたまではないわけだ。
まだ、できることはあるはずだ。
もう一度拳に力を入れる。脚は無事だった。一瞬でも隙ができればあとは誰かがなんとかしてくれる。皆、少なくとも俺よりは強い。
化け物の視線が外れた。脚にも全力を込める。
「こっちだクソ犬っころ!」
折れた刃が閃光となって飛んだ。
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即興小説15分
お題:犬の稲妻
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【書く前】
物理的な犬か概念的な犬か
犬④→ある語に冠して似て非なるもの、劣るもの
俊敏、火花、瞬時的
異能系?ファンタジーなし?
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【書いた後】
死にかけてる奴視点多い気がする。
敵はファンタジー感溢れてるのに、人間側は普通の装備で戦ってるみたいな状況?
人がどういう装備してるとか、時間帯とかは描写ではわからないけど、即興小説でそこまで描写するとくどいような気もする。
この後相打ちか、全滅か? ひとりだけ生き残るとかもなさそうだけど、この死ぬだろうと思ってたやつだけ生き残るパターンもありそう。
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