「タイガきゅんってさ、本当わかりやすいよね」
「は?」
前から思ってたことを口にしたら、タイガに怪訝そうな顔をされる。感情が顔に出やすいことを言ってるのよ、と笑顔を作って言葉を続ける。
「カヅキさんのこと好きなくせに」
「はっ!?な、ば、馬鹿なこと言ってんじゃねぇ!」
慌てたように罵声を浴びせてくるタイガはいつも通り。それでも今日は確認をしたいことがあるからもう一歩、踏み込んでみる。
「ラブじゃないの?」
「カヅキさんはそういうのじゃ、ねぇよ」
手でハートを作って見せると、眉間に皺を寄せて顔を背ける。機嫌が悪くなっちゃった。
「じゃあおれっちは?」
表情が読み取れないことをいい事に、ようやく音になる声量で小さく呟く。
「…………はっ、あ!?」
耳が良いタイガには届いたのか、タイガの声が裏返った。さっきよりも顔を真っ赤にさせて金魚みたいに口をパクパクとさせている。何その反応。心臓が煩くなるまま正面に座っているタイガの手を握ると、大袈裟な程に体をはねあげる。雫を纏い、困ったような瞳を逃がさないようにジッと見つめる。
「……タイガきゅんってさぁ、」
ここまできたら逃げる理由も、好きだと伝えない理由も、何も無い。