いよいよ明後日は紅楼夢ですが、実はまだ終わってなかった夏コミ戦利品レビュー。
ですが今日と明日で残り2作品のレビューを終わらせれば問題なし。
・霊長新益京(上海アリス幻樂団)
上海アリス幻樂団の夏コミ新作は、通算19枚目となる秘封CD。
次回20枚目はなにかあるんだろうか。
今回は「鹿を生態系の頂点とする計画都市」の廃墟を秘封倶楽部が探ります。
オリジナル、既存作品取り混ぜての全11曲。
秘封CDももうたくさんの数が出ていますが、うまく言えませんが、だんだんと蓮子とメリーの二人組の周辺視点から視点が広がっていき、秘封倶楽部が生きている世界の内情がかなり明確に描写されるようになってきた気がします。「鳥船遺跡」あたりから一気に視点が大きくなってきて、さらに秘封世界が予想以上に荒廃……というか、文明の後退とまでは行かないものの、停滞している薄暗い空気をまとった世界であることがかなりあからさまに感じられてきた気がする。
本作に収録の曲にしたって、既存作品とオリジナルとではかなり空気感が違う気がします。オリジナル曲のほうが明確に暗く重く、そして胡散臭い。
あとがきによれば今作は鬼形獣の世界観を軸としているとのことなので、これを聞いたあとにもう一度鬼形獣をプレイするとまた違った世界が見えてくるかも。
最後の曲、「失敗を尊ぶ人類に、次の二千年を」のところのブックレットの記述、東方でたびたび匂わされてきたリセットを感じますが、まあ神主のことだからそんな安直なことはしないだろうなあ……。
考えてみると東方の終わり、終わりとは行かなくてもターニングポイントを迎える(と匂わせる)ポイントって毎回秘封なんだよな。幻想郷側の物語はなんだかんだでのんべんだらりと続いていっても、秘封世界には明確に「終わり」……というか「限界」があるような気がする。