「お待たせいたしました、アイスコーヒーです」
「はい」
「天文ですか?」
「は、はい」
「いいですね」
「」
「お待たせいたしました、アイスコーヒーです」
「いつもの?」
「はい」
「えっと」
「いつもので」
「はい、アイスコーヒーですね」
 他にどんな顔をするのだろうと思った。星空も、観測する緯度や経度が違えば見え方が変わる。この人もきっとそうなのだろう。穏やかで、事務的な態度を崩さず、コミットの一環としての関わり方。そうではない一面というのは、どんなものなんだろう。例えば怒ったとき、
 ラファウは親以外で子ども それに合わせて、自分を変えていたから。
 初めて見たいと思った。他人の知らない顔を。自分以外に見せる顔を。
「お客様」
「他のお客様の迷惑になるような行動は……」
「そもそもこのガキ、外国人だろ!」
「お前みたいなのがいるからこの国がダメになってくんだよ!」
「とっとと国に帰れ!」
「──いい加減にしなさいよ!!」
「いい加減にしろって言ったの!!」
「言っていいことと悪いこととあるでしょ!! この子は……」
 チッ。彼女は舌を打ち言葉を切った。
「お代も支払わなくて結構です!!
 今すぐここから出ていってください!!」
「チッ……!」
 はっ
「た……大変失礼いたしました……」
 今までの私は短気ですぐに手が出る耐え性のない愚か者でしたが……。大学生デビューは、大和撫子! 落ち着いて、礼儀正しく、美しく!大人しく! そして、おしゃれなカフェでバイト!!
「お前、いい加減にしろよ!!」
 そうなりたかった……。
ふう……
あの……
あ……君は……
あの……大丈夫でしたか? あの後……
ん…… 大丈夫だよ むしろごめんねなんか
君も注目浴びちゃって 迷惑だったでしょ
いえ、そんな
そう? ならいいけど……
……じゃあ私行くから
……あの……!
この後っ
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