大盛況かつ大熱狂のうちに終わった「PATHAAN」マサラ上映。しかし塚口民(われら)にはその先がある!
 というわけで30分の休憩を挟んだ後、「JAWAN」マサラ上映が始まります。
 もうこの時点で館内の熱気は最高潮から下がりません。そして皆さんもう息が上がってます。「PATHAAN」のエンディングとかもう総立ちだったからなあ……。塚口のマサラ上映は下手な有酸素運動よりもカロリー消費できます。
 ちなみに「PATHAAN」上映直後の床はこんな感じ。
 もう意味がわかりません。階段の段差見えないし外に出ようと足を踏み出すとくるぶしまで埋まります。そもそも休憩時間中のスクリーンに「紙吹雪で足場が悪くなっておりますので、くれぐれもお気をつけください」なんて注意書きがあるのがおかしいんだよな。「紙吹雪で足場が悪くなる」なんて日本語が拝めるのは塚口だけ!
 さてすでに一般的な成人男性が1日に必要とするカロリーを46582545日分消費してしまったのでカロリーを補給します。というわけで恒例のタージマハルエベレスト出張店に向かい、サモサとチャイを注文。
 塚口のマサラ上映では、こうした食も楽しめるのがいいところ。インド映画のマサラ上映ではカレーやサモサ、バトルシップのときにはブリトーがおなじみですが、ガルパンのあんこう鍋はまだ未体験なのでぜひともやってほしい。あとまかり間違って「食人大統領アミン」のマサラ上映をするときはウミガメのスープ(意味深)を出してほしい。あと「時計じかけのオレンジ」のマサラ上映をするときにはナイフィー・モロコ(麻薬入りミルク)を出してほしい。兵庫県警には内緒だ!
 さて、栄養も補給したので館内に戻り、次の戦に備えます。塚口の連続マサラ上映では、後半の作品は時間になったら予告なしでそのまま始まるのでなんか妙な緊張感がある。
 そして席に戻ってない人がまだいるっぽいのが心配になりつつも、後半戦「JAWAN」上映開始(はじめ)ッッッ!!!
 「PATHAAN」のときもそうでしたが、本編どころか「TWIN」のロゴがスクリーンに写った段階で館内の熱気がノータイムでMAXになるのが最高に塚口。
 そして今回「JAWAN」は塚口では初マサラということで「TWIN」のロゴ、そして「JAWAN」のタイトルに館内から「ありがとおおおおお!!」の絶叫が。感謝を忘れない映画館、サンサン劇場。
 もうこの段階で日本列島の1年間の消費電力をすべて賄えるほどのエネルギーが放出されていますが、順番的にはファミレスで言うとまだ水ですからねこれ。
 では本編が始まったらどうなってしまうのかと言うと、揺れます。
 冒頭、記憶を失って山奥の村に流れ着いた謎の男が、自分を助けてくれた村の危機に立ち上がるシーン。男が下す最初の一撃。あの瞬間の完全にタイミングが一致したクラッカーで館内が揺れてました。
 前述の通り今回の「JAWAN」は塚口では初マサラ。にも関わらずこれだけの人数の面識があったりなかったりする人たちが、初めて挑むマサラ上映で練習したわけでもないのに心が一つになったかのように合致したこの一撃。もうここに塚口マサラの魅力と凄みが凝縮されているわけですよ。
 人は映画にさまざまな願望を委ねるもの。しかるに塚口マサラでは、「自分の好きな作品のここでクラッカーを鳴らしたい! 鳴り物を鳴らしたい! この色の紙吹雪を撒きたい!」という願望があります。そしてさらに言えばマサラ上映にはたくさんの仲間がいるので「自分の好きな作品のここで一緒にクラッカーを鳴らしてほしい! 一緒に鳴り物を鳴らしてほしい! 一緒にこの色の紙吹雪を撒いてほしい!」という願望を抱いてマサラ上映に挑むわけです。
 願いは叶う。願えば叶う、ですよ。
 正直もうここで十分すぎるほどの満足感を得られましたが、塚口マサラは、そして「JAWAN」は全てが過剰なので10分に1回のペースでクライマックスが来るのでもう身が持たない。
 だいたいインド映画というジャンル自体が「クライマックスの繰り返し」でできているので休んでる暇がありません。そしてクライマックスが来るのが早いんだよインド映画。
 というわけでさっそく「Zinda Banda」で全員スタンディングの大盛りあがり。映画全体のタイミングで言えばまだお通しですからねこのタイミング。
 もうここの盛り上がりはまさに「筆舌に尽くしがたい」と言えるでしょう。参加した人にはわかると思いますが、館内を埋め尽くす紙吹雪にスクリーンの光が反射してめっちゃくちゃきれいなんですよね……。
 そもそも映画館は非日常を体験するための場所なわけですが、塚口のマサラ上映はまさに非日常。というか非日常の度が過ぎてもはや魔界と化しています。
 そしてその盛り上がりの大元たるシャー様があまりにもかっこよすぎる。もうスクリーンに顔が映るだけで劇場からド歓声と紙吹雪が吹き上がり、腕も折れよとばかりに拍手しながら踊りまくる我々。
 特に「Zinda Banda」はノリやすい曲だし(まあノリにくいインド映画の曲というものはないんですが)けっこう長いので盛り上がって盛り上がって終わった頃にはみんなヘトヘト。ぜひともマサラ上映中の消費カロリーを計測してほしい。
 拍手喝采のうちに「Zinda Banda」が終わって、なんかもうすべてを成し遂げた空気になってますがなんも終わってませんからね?
 じゃあ次はなにか来るかと言うとみんな大好きスージーちゃんのシーンですよ。空前絶後のカッコいいの次には言語道断のかわいいが襲いかかってくる!
 もうこのシーンにおける観客席のメロメロ具合は「PATHAAN」のときのシャー様肉体美見せつけタンクトップと同等かそれ以上でしたからね。
 スージーちゃんが何かするたび何か言うたび観客席からは歓声とため息が漏れてて、なんというか同じ感情を150人で共有できる空間って改めて非日常だなあと思わずにはいられません。
 で、カッコいいとかわいいを交互に浴びてからの満を持してのヴィクラム・ラトール登場のシーンの盛り上がりたるや。2シャー様で200倍美味しい。もう顔どころかシルエットが見えたときどころかあのなんかやたらカッコいい鉄パイプがスクリーンに写った段階で天地を揺るがす大歓声が巻き起こったからな。
 カッコいいもかわいいも過剰摂取できる映画館、サンサン劇場。
 そして「PATHAAN」に続き本作もアクションアクションアクションの釣瓶打ちなんですが、その中にはインドの抱える農村部の貧困という社会問題が組み込まれています。なので単純に「アクション娯楽超大作」として見るには重いテーマを抱えた作品でもあるんですね。
 なので、そういったシリアスなシーンでは観客全員が紙吹雪もクラッカーも鳴り物も歓声もピタリと止めてスクリーンを見入っていました。これはもちろん作品の内容に見入っていたというのもあると思いますが、同様に「このシーンでは沈黙が正解」という、作品と他の人の鑑賞を妨げないという思いやりの賜物と言えるでしょう。この「静」と「動」のメリハリが塚口マサラの魅力ですよねえ。
 あと「JAWAN」で特に良かったなと思ったのがクラッカーと鳴り物と歓声と拍手の使い分け。これらは全部音を鳴らす行為ではありますが、全部意味と使い所が違うんですよね。今回のマサラ上映ではこの使い分けが最高に良かった。
 シリアスなシーンでは前述の通り静寂と緊張が館内を満たします。しかし時として鳴り物だけが鳴り響くことがあってこれがまた美しい……。
 そして終盤のあの演説に対して、歓声ではなく拍手で応えるというこの選択をそれこそ拍手で称えたい。
 塚口のマサラ上映はとにかく「鑑賞体験を壊さない」という点において唯一無二と言っていいでしょう。塚口のマサラ上映は安心安全。(※ただし喉と筋肉は死ぬ)
 ……といった天井知らずの大盛りあがりのうちに、連続マサラ上映は無事終了!
 終了直後の床の様子はこんな感じ。
 もうなにがなんだかわかりません。階段は完全に埋もれており完全にわからなくなっている。なにこれ?
 しかしこれはまだマシなほうであり、積雪量が最高値を記録している最前列では……
 あまりの積雪量に人が埋もれていないかチェックされていました。なにこれ?
 さらには我慢できなくなった関西キネマ倶楽部さんが背中からダイブしたりカメラカバーが紙吹雪に埋もれて行方不明になったりというハプニングもありましたが塚口サンサン劇場の存在自体がハプニングみたいなものなのでなにが起こってもいつも通り!
 というわけで、今回のPATHAAN」+「JAWAN」連続マサラ上映、大成功のうちに終わりましたが我々に休息のときはない。
 次は香港のアレがアレなのでみんなで石炭とハイエイトチョコを持って塚口に集合だ!!!
カット
Latest / 281:57
カットモードOFF