「かつ丼~?!お前で揚げてくんねえか~~~~!?!」
「はぁい家系ラーメン一丁~~~!!」
すさまじい熱気だった。
床一面に机と椅子が敷き詰められ、そこかしこで色とりどりの人物たちが、一心不乱に飯をかき込んでいる。
みな系統は違えどかなり顔立ちのよい男前(たまに女性か?ってレベルの人もいるが)で、しかし各々がすさまじい勢いである。
腹にとにかく詰め込めと急いでいるかのようだ。
むわりとした熱気と、ロココ調の丸っこい茶色の家具がびっくりするほどそぐわない。
図書館(に併設されている寮)の食堂というにはあまりにもそぐわない熱気。
窓は不思議と締め切られ換気を一手に担っているのは換気扇のみ、だがなぜか不思議と息苦しさは感じなかった。
人いきれ特有の”圧”に気おされて、ぐ、と下がりそうなところを、こつんと硬質な武具にぶつかった。
「ほら、こっちだよ。」
と、まるでエスコートするように、こちらこちらと手を差し伸べられる。
それを取って歩き出すと、室内の人間は意識をこちらに向けはしたものの、不躾に視線で刺すこともじろじろ見詰めることもせず、ひたすら飯をかっこみ、話に興じていた。
幽かに聞こえる声からして、まるで作戦開始前の様相。
否、様相ではなく、実際にそうなのだろう。
「とりあえずこっち座って。」
迎えられた席は、中央にほど近い丸テーブル。
「んで、君たちはどうするの?…ふんふん…え、だいぶ食べるね?」
そうして、
「ああ、大丈夫です。コッチ…つかうんで、はい!」
と言ってさしたのはカウンター席だった。
9人程度しか座れない、小ぢんまりとした席だが、幸いにもちょうどの空きがある。
どうやらほとんどが、食べながら机の上にいろいろ広げるためにテーブルの方を使っているようだった。
【まて、マシ程度にしておけ】
【マシはあいつが満足するレベル】
【マシマシは――――――――――あいつが食べても減らない!と歓喜の声を上げたレベルだ。】
「少な目でお願いします」
「麺少な目味濃い目野菜マシマシで」
「とりあえず全マシで」
「えっ」
「えっ」
「えっ」
【全部普通でお願いします。】
「よく食べれるね…。」
「こういうときでもご飯を食べられる人が生物としては強いんだよってあの人がいってた!」
【ずぞーーーー】