「、くそっ……!」
今日はオフでゲームをしていた。しかし、いつものように調子が出ない。
画面に表示された『game over』 の文字がそれを物語っている。
『なーに、ずはらしくないなー。』
ヘットフォンから声が聞こえる。ゲーマーズのメンバーの一人、不破湊だ。
「わりぃな、いいとこまでいってたのに……。」
それに軽く受け答える。
『……。あっ、そうだ。いまからずはの家いっていい?』
「はぁ?べつにいいk」
『まじっ!?いまいくわ!』
「あ、ちょっ、おい!」
しまった。わすれていた。
いま、自分の体内には大量の頭痛薬が回っている。
この状態なら、ゲームに調子が出ないことに納得がいくだろう。
しかし、かなりまずい状況だ。OD後は絶対先ほど食べたものが逆流する。
考えろ、考えろと自分を急かす回数に比例し、頭の中がごちゃごちゃになった。
「っ、なんでっ……!俺がっ!」
___こんなに苦しまなければ___。
「っ、おえ”っ」
唐突に吐き気が襲ってきた。
いつもならトイレまで走れるのだが、きょうは何故か足が重く、立ち上がることができなかった。
俺は思わず近くにあったゴミ箱に吐しゃ物を流し込んでしまった。
「げほっ、おえ”、っ、あ”、」
次第に生理的なのか、辛さからくるのかわからない涙が頬を伝っていく。
「お”え”っ、グスッ、お”え、」
それでも吐き気は止まらず、顔は涙でぐちゃぐちゃだった。
しばらくして吐き気が治まると、急に胸のあたりがつんとした。
つらい、くるしい、たすけてほしい。
そんな考えが脳内を支配していき、次第に呼吸も浅くなってきた。
「はぁっ、はっ、ぁ、!」
そして、乾ききっていたはずの涙がまたこぼれてくる。
「はっ、う、グスッ、も、しんじゃ……!」
一瞬、自分が何を言ったのか理解できなかった。
そうだ。今、”死んじゃいたい”って。
そう納得が言った瞬間、耳元で声がした。
「がんばった。よく言えたね。」
そういって、大きな手で俺の頭をなでてくれる。
さっきまできいていた、いや、いつも聞いている、優しい声。
「死んじゃいたいっていうのって、すっごい勇気がいるんだ。」
「たとえ、さっきのが独り言だったとしても、自分の中の声が聞けた。」
「凄いね。えらい。よく頑張ったね。」
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葛葉 OD
初公開日: 2023年06月14日
最終更新日: 2023年06月19日
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