頭に浮かんだことばをひたすら書いていく。自由連想文ってやつをやります。目安の時間は10分。
今回のはじめのキーワードは「札束」。
43「札束」
 札束で人を殴ってみたい。たぶん、きっといい音がすると思うよ。
 札束で人に殴られてみたい。そのときの僕にプライドは残されているのだろうか。
 札束の厚みにもよるだろうけど、靴をなめるくらいのことは、たぶん、してしまうのだろうな、と思ったり思わなかったり。
 お金は好きだよ。手元にあると安心するじゃない? 預金残高が増えていくのを見るのも楽しい。べつにそんなに楽しくないよ、って人もいるだろうけれど、預金残高が増えていくのが苦痛だ! って人は……いや、それもどこかにいそうだな。いろんな人がいたっていい。たぶん、いる。それが世界であってほしい。
 みんな同じ感覚じゃないものね。世の中には、世の中のほとんどの人には受け入れられないような、尖った感覚や感性を持っている人がいて、あるいはその人たちが自分をさらけ出してしまったら、あらゆる人々から石を投げられるような、そんな人たちが確かに存在していて、でも、世界はそんな人たちだって受け入れる。そうであってほしい。
 どんな人間でも、生存する権利はあるといいますが、僕はちょっと違うんじゃないかと思っている。全ての人に与えられた権利は、生存する権利ではなく、生存するために戦う権利。己の命のために戦うことは、どんな状況下であっても、正しいはずだ。
 生きることは戦いだと思う。生きるために、人は戦うことから逃げられないときがやってくる。そんなときに、逃げずに戦うことを選ばず、命を手放すことを選んでも良いと思う。でも、逃げたくないけど、戦いたくないし、死にたくもない、とか、そういった考え方は、僕は嫌いだ。明確に。
 たぶん。何もなくても生きていて良いのかな。本当に。己のいのちのために、戦うべきじゃないのかな。どうなんだろう。戦いたいわけじゃないんだけど。わかんないや。
 最近の戦争のニュースでちょっとナーバスになっているのかもしれない。命の価値は尊くて、何物にも代えがたいものだ、と習ってきている僕たちだけれど、じっさいのところ、戦時下では命は大安売りも良いところで、ばたばた人が死んでいく。何よりも価値があるはずのモノが、ほかの何かを守るために、あるいは壊すために、湯水の如く消費されていく。
 間違っている、と、きちんと道徳的にそう考えることができる自分がいる。でも、その一方、これこそが本質なのではないかと。殺し合い、戦いあうことこそが、僕たちの真実なのではないかと、疑問に思っている自分もいる。
 くだらない。中二病は終わりにしたまえよ。もうすぐ三十にもなろうかという男が、こんな考え方でどうするのか。戦争はいけないことで、あってはならないことで、そこに生き物としての本質を求めることは間違っている。
 でも、なら、どうして我々は、闘争を求めてしまうのか。
 身体は闘争を求める。理性に関係なく。その向かう先が、だれも傷付けない遊戯や競技であればいいけれど、ひとたび、誰かを傷付けうる武器を手にしてしまったら。
 おれは、おれの中にある衝動を、正しく押さえることができるのでしょうか。
 武器を持つと人はかわってしまうといいます。私は、変わらずにいられるのか。身近にある狂気に、簡単におかされやしないだろうか。
 自信は、ない。
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43「札束」
初公開日: 2022年04月11日
最終更新日: 2022年04月11日
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頭に浮かんだことばをひたすら書いていく。自由連想文ってやつをやります。目安の時間は10分。
今回のはじめのキーワードは「札束」。
お題:異界の宿屋にて
企画参加。ネタ出しからやります。時間内に終わらなくても(゚ε゚)キニシナイ!!
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