Q.なにこれ
A.童話を書いたり書かなかったりします。テキストライブやりながらだとサボりにくいよね。
Q.企画用?
A.の予定。ボツになるかもしれない。うまくいったら明日投稿したい。
Q.いつまで?
A.書き上がるまでやるんだよ俺。妥協は死を招く。
タイトル未定
 あるところに、とても美しいお姫様がいました。
 艶やかな髪も、くりっとした大きな瞳も、ゆるやかな曲線を描く白い頬も、その美しさ、愛らしさは国中に並び立つものなしと評されるほどの絶世の美少女でした。
 お姫様には六人の兄がいましたが、みんな妹のことを溺愛していました。目に入れてもいたくないくらいです。兄弟たちは、末の妹には何一つ不自由な思いをさせたくないと、常々考えていました。
「王族は婚姻も仕事のうちとはいえ、あの子には望まぬ結婚などさせたくないな」
「これだけ兄弟がいるのだから、あの子くらいは、自由な恋愛をさせてあげよう」
「せっかくなら、あの子に相応しい立派な男と、幸せになってほしいものだ」
「父上にお願いしてみようじゃないか、みんな」
 兄弟たちは、揃ってみんなのお父さん、王様のところに行って、どうか妹にだけは政略結婚なぞさせてくれるなよ、とお願いをしに行きました。
 腰には剣を携えて、場合によっては武力行使も辞さない構えです。
 しかし王様も一人娘を溺愛していたので、兄弟たちの覚悟は肩すかしに終わりました。
「ところで自由恋愛とは言ったものの、王宮にいてはろくに出会いなどないだろう」
「社交界に出してはいかがですか、父上」
「それでろくでもない貴族のボンボンにでも引っかかったらどうするのだ」
「むむむ」
「では我々が信頼のおける人物を選び、妹に紹介するというのは」
「それがいい」
 五番目の兄弟の意見に、みんな何度も頷きました。
 こうして、兄弟たちは一切の妥協を許さぬ勢いで自らの人脈を駆使し、六人のお姫様の婿候補を集めてきました。
 六人とも、みな、お姫様の伴侶に相応しい立派な青年ばかりです。
「お兄様たちのおせっかいはありがたいと思いますわ。ですが――」
「ああ、わかっているとも。大切なのはお前の気持ちだよ。私達に気を使って、無理に付き合ったりすることはない」
「明日から、一人ずつ順番に話をさせよう。全員と話し終えた後、気に入った相手がいれば教えてくれ」
 次の日から、お姫様の昼食に、婿候補が一人ずつ招待されました。彼らはみんな話術も巧みで、お姫様は彼らとの会話を楽しんでいる様子でした。
「さすがは私達の選んだ婿候補だ。見ろ、妹も満更ではなさそうだぞ」
 陰から見守る兄弟たちも、満足気な様子です。
 ところが、一週間の後。誰が一番気に入ったかと問われたお姫様は、目を閉じて静かに頭を振りました。
「みなさん、立派な方ですが、伴侶になっていただくのは、その……」
 お姫様にしては珍しく歯切れの悪い言い方でしたが、拒絶の意図は明白でした。
 兄弟たちは些かがっかりしましたし、彼らに集められた婿候補たちはあからさまにがっかりしましたが、そもそもお姫様に自由に恋愛をしてもらうための試みです。
 婿候補たちは、手切れ金を渡されるとあっさり王宮から追い出されてしまいました。
「むむむ。まさかこうなるとは」
「どうする兄弟。やはり社交界か」
「貴族の子弟など甘ったれのお坊ちゃんばかりだろう。それだけはNOだ」
「いやしかし一度くらいはためしてみては」
 兄弟たちの議論は朝まで続きました。そして、ついにお姫様の社交界デビューが決まりました。
 こうしてお姫様のために、それはそれは豪華なパーティーが開かれました。なにしろ王族がみんな溺愛しているお姫様のためだけのパーティーですから、予算も天井知らずです。国中の貴族と、外国からもたくさんの客人が招かれて、王様の結婚式よりも豪華になってしまったくらいでした。
「どうすんだよこれ」
 準備中にふと我に返った兄弟の一人が呟きましたが、もう誰にも止められません。
「……まあいいか。人がたくさん集まって、市場もにぎわっているようだし」
 税金の使い道としては、戦争よりもずっと真っ当です。
 王様も、兄弟たちも、大臣も官僚も、みんな開き直ってパーティーに参加しました。
 たくさんの人が集まったとても豪勢なパーティーは、三日三晩に渡って続き、大盛況に終わりました。
 ……しかし、さて。肝心のお姫様の出会いについては、何の進展もありませんでした。
 たくさんの独身男性がお姫様とお近づきになろうとしましたが、お姫様は、どうにもしっくりこない様子でした。
「みなさん、悪い方ではないということはわかります。でも……」
 お姫様にしては珍しく歯切れの悪い言い方でしたが、拒絶の意図は明白でした。
「それみろ。やはり社交界なんてものはロクなやつが集まらんのだ」
「兄上、いささか社交界に対して辛辣ではありませんか」
「苦労してたもんなぁ、兄貴は……」
「ほっとけ。それよりも妹の婿候補だ。どうやって集めたらいいんだ?」
 兄弟たちの話し合いが、また始まりました。
 夕日が沈み、月が昇り、沈み、また日が昇って、太陽が中天に達したころ、ようやく結論が出ました。
「私たちの妹の伴侶は、それに相応しい立派な男でなければならない」
「当然、頭も十分に回る男だ」
「市井にこっそり噂を流す。暗号の隠された噂だ」
「その暗号を解いたものを、姫に会わせてやることにしよう」
 六兄弟の考えた六つの暗号が、六人の隠密の手によって、人々の間に伝わり始めました。
 同時に、王家の大切な宝物の守り手を、密かに王族が探している、という、噂話も流れ始めました。
 暗号をすべて解いた者には、ある場所と時間が分かります。そこにやってきた男を、姫に会わせてやろうというのです。
「ふふふ。さて何人が解けるかな……」
 くっくっく。少々あくどい笑いを漏らす六兄弟でしたが、そこに、なんとも言いにくそうな顔をしたお姫様がやってきました。
「あの、お兄様がた。じつは……私、会ってみたい方がいるのです」
「なんと」
「まさか」
「既に好きな相手がいたのか」
「いえ、その……ちょっと気になる程度なのですが」
「なるほど。それで今まで、どんな相手もしっくりこなかったのか」
 お姫様は、こくりと頷きました。
「しかし間が悪いな。ちょうど暗号を解いたものが一人現れたそうなのだが」
「なんと」
「まさか」
「ちなみに、どんな男なのだ?」
「それが、なんでも根無し
草の旅人だとか」
「それでは婿候補にはならんだろう。悪いがお引き取り――」
「あ、あの!」
 兄弟たちの話を遮って、お姫様が声をあげました。
「……その方、一度、お会いしてみてもよろしいですか?」
ここまで前座
 誰の求愛も受け入れなかったお姫様が興味を示したのは、根無し草の旅人でした。
 まず姫に会わせる前に、と、旅人の前に現れたお姫様の六人の兄たちは、あまり気乗りがしない様子です。
「姫の婿候補としては、些か不適当に思えるが」
「でしたら、この国を私の第二の故郷といたしましょう」
「貴公は旅人ではないのか」
「自由を愛する旅ではなく、止まり木を探す旅でした」
「ならば、貴公がその枝を許されるかどうか、見定めさせてもらおうか」
 旅人は、広い王宮の奥まった部屋に案内されました。
失敗した気がする
シンプルにまとめなおす
 あるところに、美しいお姫様がいました。
 その美しさは国を越えて評判になるほどだったので、たくさんの人たちが、お姫様の心を射止めようと、王宮にやってきました。
 けれども、どんなに凛々しい貴公子が跪いても、お姫様がその手を取ることはなく。どんなに言葉巧みな詩人が愛を囁いても、お姫様が言葉を返すことはありませんでした。
 ですがたった一人。ふらりと王宮を訪れた旅人の話にだけは、お姫様も興味を持ったようでした。
 ところが、お姫様の兄である六人の王子たちは「根無し草の旅人などが、一国の姫に近付くなど……」と、あまりいい顔をしませんでした。
「自由を愛する旅人というものは、王族とは相容れないものだ」
「であれば、私はこの国を愛すると誓いましょう」
 旅人の言葉に、王子たちは驚きました。
「貴公はそれで良いのか。我々の前で立てる誓いは、決して軽いものではないのだぞ」
「私は自由を愛していたのではなく、愛すべきものを探すために、自由を友としていたのです」
「ならば、そのあかし・・・を見せてもらおう。騎士の試練を受けるがいい」
 険しい山へと入り、その頂上に咲く花を摘んでくる試練は、よく鍛えられた屈強な戦士でも命を落としかねない厳しいものです。高い山の気候と、そこに棲む獣たちが、容赦なく襲い掛かります。
 しかし、旅人は己の言葉が真実であることを見事に証明してみせました。ひと月をかけて花を手に王宮へ戻ってきた旅人は、自由という名の友と別れ、国へと忠誠を捧げることを誓いました。
「見事だ」王子たちが笑いかけました。「貴公は男だ。その覚悟しかと見届けた。今やそなたはこの国の騎士だ」
「身に余る光栄です」
 こうして騎士となった元旅人は、それから、毎日お姫様のもとを訪れるようになりました。昼食時に、中庭で、言葉を交わしながら、ともに食事をとるのです。才気あふれる騎士と美貌のお姫様の逢瀬は、使用人たちが思わず見とれて仕事の手を止めてしまうような、まるで絵画がそのまま現実になったかの如き美しい光景でした。
 けれども、騎士がどれだけ愛を語っても、どんなに素敵な贈り物を捧げても、お姫様はただ話を聞いているだけで、彼の手を取ろうとはしませんでした。
「彼のどこが不満なのだ?」
 旅人が騎士となってから、半年の後。ついにじれったくなった六人の王子たちがお姫様に問うと、彼女は目を伏せて言いました。
「彼のことは、わたくしも好ましく思っております。けれど、彼の言葉は巧みで、もし嘘をつかれても私にはわからない。彼ほどの手腕があれば、どんな贈り物も用意できてしまう。そこに心が込められているのか、私にはわからない」
 お姫様が、一筋の涙をこぼしました。
「彼のことは、好ましくおもっております。けれど、彼を信じる勇気が、私にはないのです」
 王子たちは、顔を見合わせました。
「――なるほど」
 その夜。王子たちから話を聞いた騎士は、静かに頷きました。
「殿下。どうか明日、一度だけ姫様に無礼を働くことをお許しください」
「なんだと!?」
「もしそれでも姫様の信を得ることができなければ、あらゆる罰も受ける覚悟です」
「……それは、必要なことなのだな」
「はい」
 王子たちの問いに、騎士はしっかりと頷きました。
 次の日、半年間変わらなかった穏やかな食事の後、騎士はお姫様のそばに跪きました。
「失礼」
 そしてお姫様の返事を待たずに、その手を取ってしまったのです。
 途端に控えていた女官たちが目の色を変え、騎士に飛びかかろうとしましたが、王子たちが懸命に抑え込みました。
 その間に騎士は、お姫様の華奢な手を、己の胸へと導きました。
「姫。貴女とこうして同じ時間を過ごせるようになって、もう半年が経ちました。ですが私は、まだ慣れないのです」
 お姫様の指先は、騎士の心臓が打つ早鐘を、はっきりと感じ取っていました。
「貴女と共にいるだけで、平静ではいられない。……これが、嘘偽らざる私の本心です」
「……私、も」
 お姫様の口から、小さな声がもれました。それから、彼女はすっと体を傾けて、騎士に抱き着きました。
 その光景を見て、王子たちに抑えられていた女官たちが血を吐きながら気絶しましたが、なんとか王子たちが支えたおかげで頭を打たずに済みました。
 そして、見守る人間がいなくなった中庭で、騎士と姫は、静かに抱き合っていました。二人はじっと目を閉じて、お互いの体を通して伝わってくる鼓動を、ずっと噛み締めていたのでした。
 その光景は、気絶していた女官が意識を取り戻し、悲鳴をあげるまで続きました。
 ほどなくして、とある国のお姫様と、その国に仕える騎士が、盛大な結婚式をあげました。
 二人はとても仲睦まじく、常にお互いの鼓動が伝わる距離にぴったり寄り添って、いつまでも仲良く幸せに暮らしました。
 めでたしめでたし。
一応おわり
 もっと砂糖でデコレーションしなきゃ。
 あとは明日の俺ががんばってください。
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Latest / 130:55
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童話を書いたり書かなかったりするテキストライブ
初公開日: 2021年07月02日
最終更新日: 2021年07月02日
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童話を書いたり書かなかったりするテキストライブです。
よろしくおねがいします。