借馬カルマ ゴウ
怪異 『彼方からの癌』 二か月 男
死んだ作家・借馬豪の姿をしている怪異。言葉の節々に人間嫌いの側面が目立つ。
『彼方からの癌』は借馬の遺作であり、『俺』が人間への憎しみをただただ滔々と語っているだけの異質な小説である。自殺による遺作であるという事実、そしてあまりの内容のおぞましさに、『都市伝説やひいては怪異になるかもしれない』という理由で編集部から出版禁止の作品となる。ただ長い間作品を出していないことによる『借馬は死んだのではないか』という噂、そしてこの作品が形になっているものを唯一持っている女の強い願いによって怪異となる。
この話に目を通し、内容を理解しきった者の中に潜在的に眠る人間への憎しみを増加させる性質を持つ。その気になれば読んだ人間全員に殺し合いをさせて大量虐殺も可能な恐ろしい性質を持つ。本であることがこの怪異の本質であることから、『編集者』である鵙野の言うことは大人しく聞いている。
容姿
・鎖骨まで伸ばした真っ黒な髪。……なのだが、反射すると少し緑っぽくも見える不思議な髪
・濃い紫色の瞳。光を照らすことはなく、ただじっと殺したい人間を見ている
・体躯は細い。食っているのかと心配になるほど。身長175㎝
・腹部に大きなレールの傷痕がある。電車にはねられて死んだからだろうか?
・鵙野に指定された服を着ている。ワイシャツに黒のスキニーパンツがほとんど
「俺か。『彼方からの癌』だ。お前、人間か。なら消えろ」
「おい人間オマエ、邪魔だ」
「鵙野、早く飯を作れ」
「何が不満なんだ。人間オマエが俺に何を思おうと自由だが、せめて何を思ってるかくらいは言え」
「あの男はどこだ」「俺を産み、このような性質カタチにしたあの男を許さない」
鵙野モズノ 凛李リリ
38歳 女
ある出版社で編集者をしている女。気が強いのだが、それは自分への自信の無さや怯えの裏返しである。借馬の元担当で、借り刷りされた『彼方からの癌』を常に持ち歩いている。
生前、借馬に恋心を寄せていた。年下で生意気な口を叩いてくるくせに無駄に紳士的で、いちいち心を搔き乱してきた彼が。そんな彼と、作品や表現の些細な言葉でよく揉めた。だから、「君が驚く作品を書いてやる」という言葉に「じゃあやってみろ」と言ってしまった。次に逢った彼は棺の中にいて、次に話した彼は形だけの彼でその実態は怪異だった。私が殺したようなものだという責任で、家の中に閉じ込めて外に出していない。もはや別人である彼に縋っている。
容姿
・栗色の髪。さっぱりと肩につかない程度の長さで、後ろの髪は何本か編んでいる
・蜜柑色の瞳。時折疲れたような目でどこかを見ている
・白いスーツのジャケット、ミディスカート。ジャケットの下は黒のVネック
・姿勢が綺麗で、凛とした彼女の性格が現れている
「鵙野凛李です。よろしくお願いします」
「彼は……いい人でした。死ぬには、惜しいくらい」
「なんでよりによって、その姿なんだよ!!ふざけるんじゃない、死んでないなら死んでないって言えよ……」
「あの男はいないんだよ」「私だって、あいつがそんな内容のもの書くなんて思ってない」
……ところで、俺は誰だって?あれ、バレちゃった。なら答えよう。オレは『自動書記』。人間の姿はないから、CS持てるキャラじゃないんだよねぇ。だから騙り手、間違えた。語り手としてお邪魔してるわけだ。
ところでさ、一つ面白い話を聞いてよ。ある作家の話だ。借馬豪のね。
彼、スランプだったんだ。でも、彼女によりいい作品を見せて目にもの言わせたいって思ってたんだ。だからね、オレ手伝ってあげたんだ。彼の心の底にあった、強い強い人間嫌いを燻る書き出しを原稿用紙に書いてあげたんだ。彼の手を借りて。そしたらね、勝手に彼は一つの話を書き上げた。そしたら彼、書き上げたそれを読んで、失望して――それでね、死んじゃったんだ。それだけ。
面白くなかった?ごめんごめん。でもいいじゃないか。
おかげさまで彼女は、大好きな彼と一緒にいられるんだよ?まぁ、形だけなんだけどさ。
『これは、彼等の物語である』
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手取川
書き終えたので終わります
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初公開日: 2021年04月11日
最終更新日: 2021年04月11日
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やおかいの一人遊び用のCSを作ります