ガツガツ書いていくので言葉が整っていません
 空の墜落を心配した人の話があるけれど、俺は空を見ているといつも、おっこちてしまいそうだと、こわい。空の青は深すぎる。海も、空も、青いものは底が見えない。
 色には進出色と後退色がある。赤は前者でなによりも近くに見える色。青は逆に一番遠くに見える色。なんとなく、隣に座っているランガの髪の色を見た。透き通るような白い肌と、青い髪は実際の距離より遠く見えている。らしい。
「ここのところ、いつも腹が減ってる」
 ランガは焼きそばパンを食べ終えコロッケパンの包みを開ける所だった。「日本のご飯っておいしいのかな」モサモサというオノマトペと共に頬張る。
「パンは日本のご飯なのか?」
「コロッケと焼きそばは日本のごはんだろ」
 なるほど、頷いて自分の弁当に目を戻す。ほとんど食べ終えていて、残っているのはタコの形をした小さなウインナー。ちなみにこのタコは3匹も俺の方を見ている。
「かわいい」
 ランガは弁当箱を覗き込み言う。この赤い着色料で彩られたタコは実際の距離よりランガの近くに見えるんだろう。「食うか?」「食う」箸で掴んだ途端口を開けて待たれたので、唇に箸先がつかないよう気を付けながら放り込んだ。
「困ってるんだよ」今度はもぐもぐというオノマトペ。先ほどの会話は続いていたらしい。「食べても食べても腹が減ると、家計が苦しい」なんでちょっとどや顔なわけ? と聞くとランガは不思議そうな顔をした。まるで自覚がないらしく笑ってしまう。随分と決めた顔をしてしょうもないことを言ってたぞ。
「もしかして、腹が減ってるって勘違いしてるだけじゃねーのか?」
 妹たちが腹がいっぱいでも食いたがる、『目が欲しい』だけの状態を思い浮かべる。そういう時は大体眠たくて、眠たいのを口さみしいと思い込んでいるだけ。
「確かに…カナダに居た時よりずっと、日中眠たい」
「あ、そういうキャラなんじゃないのか」
「キャラ?」
 また、ランガが首をかしげる。ちらと青の中でもより青い毛束が耳に向かって流れた。耳の陰になり少し暗い色に変わる。
「緊張してんじゃね? 転校してきてから気ぃ張ってて、休まってねーんだよ」
「なるほど」
 ふぁ、と大きく口を開けて欠伸をする。また青が揺れた。「ランガ」名前を呼び、頭を抱き寄せる。自分の首元にランガを埋める体勢になった。
「…レキ?」
「ん? 落ち着くだろ」
 妹にするように背中をトントンと柔くたたき、そっと背を撫でる。
「これで落ち着きゃあ、んなに腹も減らねーよ」
 首元にランガが頬を擦り、軽く鼻が触れる。リラックスしているのを息遣いで感じた。
「…うん、なんか、もういらないかも」
「封開けたばっかなのに?」
「うん、レキ食う?」
「食わねーよ」
 笑った拍子にランガも顔を上げ、目が合う。ひどく近い近い距離。あまりにも近くて「え?」と声をあげてしまい、ランガの「え」という声も聞こえる。瞬間ランガの顔が赤く染まり、もっと距離が詰まるような錯覚。しかも、よりによってその赤は伝染して、俺の耳の奥は熱く熱くなった。
おしまい
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向き
初公開日: 2021年01月20日
最終更新日: 2021年01月20日
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 ららい+です
koko
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ウォーミングアップ
散文を書き散らします。手が慣れてくるまで。
mee
【エスデュ】悪魔ッポラ書く
悪魔ッポラのラビュル伏せ情報回主に「ロウ組織のボスだいたいやべえ」という話をしています。 あとトレク…
ゆいな
女審神者×光忠を書くよ。
将来的には、R-18になる、と思われます。ライブでは書かないけど。雅の地雷にしか配慮しません。