「もし、そこのおかた」
 旅人の前にはひび割れた大地、枯れ果てた草木、黒い空が広がっていた。
 佇む旅人に声を掛けたのはひとりの老婆。枯れ果てた木の根にもたれかかり、いまにもその木と同じ運命を辿らんとしている。その末期の声に旅人は老婆のすぐ側へと跪いた。
「この髪を、霊峰へと持って行ってくださらぬか。身は、その道中にはもう耐えられそうにないもので。せめて魂だけは楽園に」
 人びとを滅ぼさんとする、神を名乗る者──その実、ただの侵略者であったが。──を退けたはよいものの、大地は荒れた。ごく一部の地を除いては命が永らえることは難しい。だからこそ皆、霊峰と呼ばれる救いの地を目指して旅をする。
「……承った。おぬしはもう安らかな眠りについても誰も咎めぬ。魂はすでに楽園に至った」
 旅人が麻布にくるまれた髪を懐にしまうと共に、老婆の全身から力が抜けていく。
 旅人は再び、霊峰を目指して歩みを進める。
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即興小説15分
お題:俺と償い
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【書く前】
色々広げられそうなお題来たな~。シリアス系でかけそう
償い:つぐなうこと。また、そのための財物。埋め合わせ。「俺の償い」じゃなくて「俺と償い」なら、償いのための何かと共に過ごしてるとかだとおもしろい?
国から追放、流浪
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【書いた後】
クソヤバ宇宙人に侵略されて辛くも勝ったはいいが、大戦争と宇宙人の仕業で生き物が住めなくなった地球的な所のイメージ。
自称神の宇宙人とは違ってこの旅人は元々存在してた神様なんだけど、既に独り立ちしていた生命群に道を譲って隠居状態だったから大して力もなくて、ごく一部の土地しか守れなかったみたいなものを想定してたけど、とてもじゃないが超短編では書ききれないなって。
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【即興】歩み至る我が道 2020-09-24
初公開日: 2020年09月23日
最終更新日: 2020年09月23日
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即興小説15分
お題:俺と償い
20200920薫くんの愛は重いシリーズ
【16倍速推奨】高校生男女のラブコメシリーズ(1話完結) twitterにて連載中。
PUM
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陽ヒュの結婚式と参列者のこなみちゃんとその他。ほんのりとりこな。ヒュース30歳くらい陽太郎19歳って…
つなみ@ぱるこ