夕焼け 蛍 水
「何なに、すごいじゃん!」
クラブの月に一度の定休日の夜、俺は仕事を切り上げて、彼を連れ出した。毒島さんのベースキャンプに程近い小さな池は
「え、ここって一応ヨコハマだよね。なのにこんな蛍飛んでるの」
「水質がいいんだって」
「だからかぁ」
「なんだか嬉しいよ、独歩ちん」
「それならよかった」
「あ、最近帰りが遅かったのってこれのためだったの?」
「うん」
「まるで昔行ったとこみたいだね」
ちろちろと流れる小川の音は
大学生のとき、一二三となんてことない旅行をした。
次の講義が受ける気になれず、一二三と一緒にサボった。家に帰る気にもなれず、いつも乗っている電車の終点まで行くと、そこはなんもないただの田舎だった。着いたときには丁度日が暮れかかっていて、一二三の髪がキラキラと眩しかったのを覚えている。
交番で聞いたところによると少し歩いた山の中腹に旅館があるそうなのでそこに一泊することにした。
通学用のリュックしか持たずに訪れた俺たちに対して旅館の主人はとても親切で、夕食は大盛りセットにしてくれたほどだった。
疲れたんで切る
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