準備中なので少々お待ちを。
 これはものすごく関係のない話だけれども、見ているアニメの展開が早すぎると、なんというか制作陣の焦燥感というか、どこまでをゴールにしているか、というのが明確化されて面白いね、という気持ち。それはそれとして丁寧に書いてほしい気持ちもあるけれど、仕方ないよなぁ。
 あと、なんとなく個人的に来てほしいアニメがあるのですが、「夢見る男子は現実主義者」っていうね、ラブコメドラマ。これの二期を所望しているのですが、絶対とは言えないけれど、ほぼ来ないんだろうな、っていう感じがして少し寂しい。
 あれをその、……ふくぼんもの(覆水盆に返らずの展開)とするのは変かもしれないけれど、ふくぼんものとして楽しんでいた自分がいて、原作というかウェブ小説の方を楽しんでいたので、アニメで二期とかやってくれないかな、と思っている。ウェブ版の更新は止まってしまった蹴ⓦれド、文庫での発刊はまだされているのかね、僕は今潤沢な資金を持っていないので、それらを追いかけることはできないのですが。
 さて、そろそろ書きますか。
 ちょっと前回の話を見返して導入を決めるので今しばらくお待ちを。
 見返していると、どうしても煙草を吸いたくなるんだけど、それだけで十分未満の時間がとられて、『今日中』の更新ができなくなるから、歯ぎしりしながら耐えてます。
 書きます。
 ──いやいやいや、そのモードになるのは早すぎるでしょう?!
 私は平然を全く装えないまま、既に過呼吸になりそうなほどに息を薄くしている彼女に対してそう思ってしまう。
「え、あ、お、おはよう? ……だいじょうぶ?」
 そんなきょんちーの不自然すぎる反応に対してさっちんは困惑をしながらも近づいていく。それをきょんちーは後ずさりをしながら躱すようにして「ら、らいひょぶでしゅ」と呂律と息が回らないまま、どうしようもない返事をした。
「いや、まったく大丈夫じゃないでしょ……、いつもだったら翔也に悪戯するのに」
「ぃえ、いいえ、ほ、本当に、本当にダイジョブです、でしゅから……」
「全くそう見えない……」
 あからさまに訝しむさっちん。
 それに目も当てられない気持ちの私。早すぎるよ、というツッコミを声にしたい気持ちもあるけれど、そうツッコんでしまえば『何が早すぎるの?』と目ざといさっちんが聞いてくる気がする。
「……」
 同様に翔ちゃんもどこか気まずそうな雰囲気。私と同じようなツッコミを入れたいのだろうけれど、そうすることができない状況。
 どう収拾をつけるべきか。私がそう考えている間に「あっ」と翔ちゃんが何かを思いついたように声を出した。
「──ごめん、伊万里にウソをついてたんだったわ」
「「「──えっ?」」」
 そして同時に重なる三人の女子の声。
 ……いや、もう二十代前半で女子という風に自分らを呼称するのも変かな、という気持ちもあるけれど、よく港区女子とかいうし、まだ許されたい気持ち。
 ……ってそうじゃなくて。
「いやー、ごめんな伊万里。皐、実はめちゃくちゃ健康でな? 別に難病とかじゃないんだなこれが」
「な、難病? 皐さんが……?」
 そうして意味の分からない言葉を吐き出す翔也に、その意図を汲もうとするきょんちー。
 あー、とどこか納得しそうな雰囲気を出しているさっちん。
 どういう流れなのか今のところわからない私は、改めて整理をしてみるけれど──。
「アレだと思う。翔也、いつも京子ちゃんに悪戯されてるから、その仕返しで私が難病だって嘘ついてたんじゃない?」
 翔ちゃんの意思を汲んだらしいさっちんが私に近づいて耳打ちをしてくる。
 ……あ、あーっ! そういうこと、そういうことね。
 ここまでの状況を振り返ってみて、きょんちーの態度はあまりにも不自然すぎる。
 言葉は緊張にまみれているし、今にも泣き出してしまいそうというか泣き出してしまっているか、呼吸も浅くなっている彼女。それはどこか死んでしまうかもしれない人に対して、最期に会うときみたいな、そんな空気を醸し出している、……のかもしれない。
 そこで翔ちゃんが機転を利かせる形で嘘をついた、ということにした、……みたいな?
 ……いや、それにしては不謹慎な話題だとは思うんだけれど。
「な、なるほどね! きょんちーは翔ちゃんに嘘つかれてたんだ! だからこんな風に取り乱してたんだねぇ!」
 さっちんから共有されたことを、あえて大声で吐き出すことで、全体の流れ、翔ちゃんの嘘の嘘、その意図を伝えることを意識する。
「へっ、ひぇっ、はっ、はぁっ! そ、そうだったんでしゅか、そうなんですにぇ?!」
 呂律こそは回っていないものの、それでも頭は回っているらしい。きょんちーもそれに合わせるようにして声を返してくれる。……よかった、ここで翔ちゃんの言葉の意図を汲めずに『難病? 何それ?』と言ってしまったら、それだけで更にサプライズについては困難な状況になってしまっていたかもしれない。
 ……そうして、彼らの後ろから現れたグレーのハイエースの車。中の人間については見えなかったけれど、ナンバーと時間帯でその人物が兄貴であることはわかる。
 うん、いいタイミングだな、と私は思った。
「まあまあ、そんな不謹慎な冗談はさておいて、さっそく向かっちゃおうよ!」
 彼らに車が来たことを気づかせないように、私は大袈裟な身振り手振りで校舎の方へと指をさす。
 そうだね、というさっちんの言葉。おっす、という翔ちゃん、ひゃいっ、と未だ落ち着くことはできていないきょんちー。
 いつかの自然科学部の面々で、私たちは昇降口の方へと歩みをすすめた。
「翔也、ちゃんと京子ちゃんに謝った?」
 昇降口にたどり着くか否か、さっちんは少し憤りを含ませたような声音をしながら、翔ちゃんの脇腹を小突いている。
 私ときょんちーは少し位置替えをして、彼らの後ろを歩くようにしている。
「い、痛いっ。ご、ごめんって──」
「──謝るのは私じゃないでしょー、ほら」
 どこか小学生が喧嘩をした時のような会話。私にそんな会話をした記憶はないけれど、それでもなんとなく彼らの会話の雰囲気は冗談が混じりつつも、そのような空気を感じさせてくる。
「いや、ごめんな伊万里ー」
「は、はい。えっと、そのありが、……じゃなくて、そうですね、だ、大丈夫です……」
 昇降口に向かっている段階、彼らの背中を見守るポジションに移動した頃合いで落ち着きを取り戻したのか、だんだんときょんちーも冷静に言葉を返せるようになってきている。……なってる? 今ありがとうって言いかけてたけど。
「本当ごめんね、うちの翔也が……」
 さっちんはこちらの方へと視線を送りながら、苦笑してそう言葉を返してくる。
 それに私は「いやー、ほんとうだよー」と間延びした声を返し、きょんちーは「い、いえいえい」と確実にいらない一文字を追加して返す。……まあ、緊張しいな彼女だから仕方ないとも言えど、いえい、は流石に面白く感じる。
 ……うん。とりあえず、場についてはまとまっているような気がする。
 翔ちゃんが機転を利かせて嘘の嘘をついてくれたことに感謝。主催である私たちも、もっと頑張らなきゃなぁ、とそう思いながら前を向いた。
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解け落ちた氷のその行く末 37話
初公開日: 2026年05月05日
最終更新日: 2026年05月05日
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