さてまずはどんな小説にしようか。
書きやすいのは恋愛。
BLがあまり読んでくれないしなあ。
異世界恋愛が一番書きやすい。
そうしようか。
童話をもじるか。
いままでやったのは美女と野獣、眠りの姫、白雪姫、シンデレラ、人魚姫。
さー、何をネタにしようか。。。
うむむ。
ネタが浮かばないので、また白雪姫を捩った真実のキスネタでいくか。
配信してるけど、誰も見ていないというこれ。
ユーザーしか見れないんだろうなあ。
とりあえずAIじゃないっという証拠作りなのでいいや。
ーーー
林檎によく似た赤い果実。
それを口にすると眠りに落ちてしまう。
眠りから覚める方法はただ一つ、真実の愛のキス。
これまで色々なロマンスを作り出した真実の愛の実。
今回はどのような物語を彩りましょうか。
恋に焦がれる少女は真実の愛に憧れた。
彼女は真実の愛の実を手に入れ、それを口にする。
途端眠りにおちた少女。
けれども、少女は恋に憧れたけれども、恋をしたことがなかった。
真実の愛の実の呪いを解くためには、双方が想い合うことを条件だ。
彼女に恋する少年はいた。
けれども、それは両想いではなく、真実の愛の実の呪いを解くことができなかった。
食事もせず眠り続けていれば、生命にかかわる。
真実の愛の実が根絶させられた理由はそこにあった。
少女のように試す者が多く、愛を得られない者は眠りながら死んでいった。
少女も同じ運命をたどるはずだったのだが、少女は幸運だった。
魔法使いが彼女に時が止まる魔法をかけたのだ。
そのため、少女の時はとまり、生命が脅かされることはなくなった。
けれども、魔法使いは言った。
時を止める魔法は五年が限度だと。
五年経って、真実の魔法の実の呪いが解けなければ、少女の時が動き出し、死に至ると。
少女が愛した者、それは彼女の両親であり、弟である。
けれども真実の愛は、家族の愛ではなく、恋愛の愛である。
少女に接した者は集められ、一人一人キスを試した。
少女が意識があったなら、絶対に拒否しただろう、キスの嵐。
老若男女が少女の意図に関係なくキスをするのだ。
けれども、両親は少女の呪いを解くのに必死だった。
だから、そんなことを考える余裕がなかったのだ。
『気持ち悪い。嫌だ。もう嫌!』
『自業自得だろ』
 少女は鏡に映し出される映像から目を逸らした。
 ここは少女の意識の中である。
 少女以外にもう一つの意識があり、それは少年の姿をしている。
 その少年、少女に最初にキスをした者だった。
『酷い、あなたが私のことを愛してるって思ったから、真実の愛の実を試したのに』
『俺は、一言もお前のこと好きだなんて言ってないぞ。なのにいきなり真実の実なんて食べやがって』
『そんなに性格が悪いなんて、知らなかったわ』
『あったりめぇだ。お嬢様に無礼なこと言えるかよ』
『だったらなんで、今はそんなに態度が悪いのよ。知っていたら、真実の愛の実なんて食べなかったのに』
『本当、馬鹿だなあ。おかげで、お前の魂を美味しくいただけそうだ。あと四年待つのは面倒だけどな』
 少年は魂を食べる妖精だった。
 少女の魂に目を付けたが、妖精は人を殺せない。
 だからこうやって人を騙して、自殺させたり、事故死させたりして、その魂を食らう。
 わざわざ人間に化けて少女を騙して、真実の愛の実を食べさせた。
 もちろん少年、いや妖精は少女のことなど愛していないから、彼がキスしたところで彼女が目覚めるはずがない。
 
『もう、どっか行って。どうせ私は死ぬわ。あと誰かが私にキスしているおぞましい映像なんか見たくないし、どっか行ってよ』
『あと四年。ここでじっと待つのか?』
『そうよ。それしかないでしょ?眠る状態って、意識がない状態だと思ったのに、こんな風に意識があるなんて、本当最悪よ』
『最悪か?ここは何にも問われない意識の中だ。お前の好きなことなんでもできるっていうのに?』
『どういう意味?』
『たとえば綺麗なドレスを着たいとする。そして想像するんだ。そしたら、ほーら、』
 妖精がウィンクすると、少女のドレスが碧色に変わる。
『この色もデザインも嫌い。戻して!』
『自分で戻せばいい。どんなドレスを着たいんだ』
『どんなドレス?うーん。ふりふりとレースが沢山ついたピンクのドレスがいいわ』
 少女がそう言い終わると少女のドレスが碧色のすっきりしたものから、ピンク色のふわふわなドレスに変わった。
『すごい~』
『あと、こんなこともできるぞ』
 妖精がそう言い、空に手をかざすとその手にケーキが現れた。
『ケーキ~』
『うまいぞ』
 妖精はそう言って、自分で一人でケーキを食べてしまう。
『本当、性格悪いわね』
 少女は妖精を睨んだ後、同じように空に手を掲げる。
 するとチョコレートケーキが現れた。
『すごい~』
 フォークを想像すると、フォークが別の手の中に現れ、少女は行儀も関係なく食べる。
『美味しい』
『な、面白いだろ。あと四年、ここで楽しめ』
 妖精はそう言うと少女の意識から出ていく。
 四年の間、妖精は何度か少女の意識の中に潜り込む。
 少女は姿を変えていて、どんどん美しい娘に変化していった。
『姿変えて楽しいか?』
『だって、私はどうせ死ぬんでしょ?自分が大人になっていく姿想像したら楽しくて。後四年楽しまなきゃ』
 
 二年を過ぎた時から少女は諦めがついたように、妖精を詰ることはなくなった。
 その代わり、彼女は人形を生み出していた。
 それは少年姿の妖精が青年になった姿をしており、彼からしたら悪趣味としか思えない。
 その青年は美しい娘になった少女を甲斐甲斐しく扱う。
『気持ち悪いからやめろ』
『やめないわ。私は死ぬの。存在が消えちゃうの。あなたが私の魂たべちゃうんでしょ?その前に私は好きなことをするって決めたの。私は、本当にあなたが好きだった。嘘だとわかっているけど、こうしてあなたによく似た彼といると幸せな気分になれるの』
 美しい娘になった少女は可憐に笑う。
 妖精はその笑顔に心を奪われ、反論することも忘れ、ただ見つめる。
 妖精のことは完全に割り切ったのか、少女は彼を無視して自身が生み出した人形と戯れる。
 自分によく似た人形が、少女に微笑みかける。
 それを見ると妖精の胸は苦しくなった。
 魔法使いの魔法が切れる日。
 妖精は人間の姿になった。
 そして、生身の少女の前に現れる。
 もちろん、彼女は目を閉じ眠り続けたままだ。
 妖精は少女に近づくと、そっとキスをする。
 とたん、少女の目を開き、妖精の緑色の瞳と目が合う。
「ど、どうして」
 眠り続けていた少女が言葉がうまく話せず、どもりながらそれだけを口にする。
「しらねーよ!」
 妖精はそう言い捨てると少女の前から姿を消してしまった。
「お嬢様!」
 定期的に見回りにくる侍女の一人が、目を開いて涙が流している少女を見つけ、歓喜の声を上げる。
「お待ちください。すぐに旦那様と奥様をお呼びしてきます!」
 侍女は直ぐに部屋を飛び出し、少女の両親を呼びに行った。
 四年ぶりに目を覚ました少女の時は動き出した。
 半年後、普通の生活に戻ることができた少女は学校に通い始める。
 彼女は、妖精のことを忘れておらず、いつも彼を探していた。
 そうして学校で妖精のことを習い、妖精を呼び出せることを知った。
 彼女は召喚魔法を身に着けると、すぐに彼を呼び出す。
『俺の名前は、キールだ』
 キスをしたときに、彼は少女に名を遺した。
『我が願いに答え、その姿を我の前に見せろ。キール!』
 魔法陣の前で少女が呪文とその名を唱えると、けだるそうに青年が現れた。
 それは少女が意識の中で作り出した人形とまったく同じ姿で、彼女は涙を流す。
『泣くなよ。馬鹿。魂を食べ損なった。今度こそ、食べてやるからな』
『うん』
 こうして少女は再び妖精と出会い、契約を結んだ後、妖精は彼女が死ぬまで一緒に時を過ごすことになった。
 真実の愛の実は双方も想いによって、その効果を果たす。
 けれども、成功するのはごくわずか。
 多くは失敗し、今日もどこかで眠りながら誰からが亡くなっている。
(終)
 
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向き
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寝る前に自分を癒すための小説ー1時間以内で書き終わるっぞー
初公開日: 2025年10月29日
最終更新日: 2025年10月30日
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