いよいよ夏コミ原稿最終締め切りまで1日半となりました。実は本編の方はほぼ出来上がってるんですがラストシーン含む2シーンの構成がまだちょっと出来てない状態です。「ここで終わらせても大丈夫」というところまでは書いてるんですがもう少しボリュームがほしい。
明日いっぱい使ってなんとかうまいこと追加していきたい。
さて、終わりそうでもうちょっとだけ続くんじゃ状態のペンギンSFアンソロジー上巻の感想、残るは2作品となりました。
・世界の終わりとペンギンたち(筒井透子氏)
SFの華の一つが「世界の終わり」なわけですが、本作では隕石の衝突によって崩壊が確定した地球の、緩やかな終わりが描かれています。
本作から感じるペンギンイメージは「日常」。
「世界の終わり」についてはそれが訪れるまでの期間によって話が変わってくるわけですが、本作における期限は、1年後に隕石が落ちると発表されてから残り七日。世界は大パニックに陥るわけでもなく、静かにその時が来るまでを、それぞれのやり方で過ごしている人々の姿が描かれています。
この「終末の過ごし方」の描写、すごくリアリティを感じました。
創作におけるリアリティとは決して「現実と同じかどうか」などではなく「作中設定における説得力」なわけですが、システムエンジニアである主人公が務める会社で作っているシステムを、「どうせ世界が終わるから」と投げ出すわけでもなく「とりあえずシステムが動くところまで作り終えよう」とするあたりとかとても日本人らしい感性で、「確かに終末を間近に迎えた日本人ならこうするだろうな」という説得力がありました。
そして本作では、終末が確定している世界ではないもう一つの並行世界から主人公・暁人を救うためにヒロイン・リコがやってきます。リコは自分の世界でパートナーであった暁人が事故で死んでしまったため、「こっちの世界」の暁人を救おうとします。しかし「こっちの世界」では暁人はすでにパートナーを見つけており、しかもその彼女は平行世界のルールによってリコのいる隕石衝突を回避した世界には行けないという。
この前提で、近づく終末の前に暁人と「彼女」が下した決断には爽やかな悲しみを感じました。そうした人間たちの悲哀に我関せずといった顔で、ペンギンだけが日常を過ごしている描写がまたさらに悲しい。
今日はここまで。
ラスト1作の感想は夏コミ原稿を入稿してからになる予定。