さなコン用SSはなんとかまとまったものの、残る塵塚ウバメ片手袋合同の原稿がまだまとまらない……。
・ばぶれいむ(北国もやし製造所)
 例大祭新刊の1冊目は霊夢が飛べなくなるお話でしたが、こちらは霊夢が赤ちゃんだった頃の話。
 霊夢の過去話はこれまた東方二次創作では古典的テーマであり、博麗の巫女となる前の霊夢の姿はさまざまに作劇されています。しかるに本作は、紫さまが里の外から雑に拾ってきた赤ちゃんを博麗の巫女にしようというお話。ゆかりんの子育て劇場はっじまっるよー!
 まず言わせていただきたいのは赤ちゃん相手に嫉妬してる藍さまかわいいよおおお(悶絶)。
 本サークルさんの作品ではだらけ一直線の紫さまに代わって八雲家の家事一切を取り仕切っているしっかり者の藍さまですが、こういうときにギャップを出してくるのが実にズルい。まさに傾国。
 そしてギャップと言えば、なんだかんだで子育てしてる紫さまがいちばんギャップがあると言えるでしょう。ていうかこの人子育てとかできるんだ……。(失礼)あと紫さまのやたらバリエーション豊かな部屋着が好き。
 赤ちゃんというのは人間の成長段階の中でも特に無防備であり他者の庇護なしでは生きられない状態ですが、本作の霊夢は先に感想を書いた「飛べない霊夢」と同じくアイデンティティを喪失した……厳密に言えば未取得の状態と言えるでしょう。そんな状態で次第に成長していき、やがて巣立っていくその姿は嬉しくもありさみしくもあり、という育てる側の紫さまの感情を追体験できました。特にフルカラーであることを最大限に活かしたと言える見開きの桜のシーン、セリフどころか文字情報自体が一切ないのになんと雄弁なことか。本サークルさんはほのぼの漫画の中にもこういうサイレントなストーリーテリングを入れてくるからすごいです。
 今日はここまで。
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