わたくし人形使いはこの令和の世でもゼロガンナー2やらストライカーズ1845を延々とやっている時の異邦人(エトランゼ)なわけですが、やはり話題作には触れておかねばということでセールになっていたこのタイミングで購入しました。
本作は、ひょんなことから「都市伝説解体センター」の調査員となってしまった少女・福来あざみと愉快な仲間たちが、さまざまな都市伝説を紐解いていくという作品。
プレイヤーは依頼人と話したり事件現場を調べたりして、都市伝説を究明していくのが任務。推理は段階的に進んでいき、途中で意外な発見からのどんでん返しが起こることも。
基本的な流れは各所の調査から空欄を埋める形で仮説を立てていき状況を検証し、都市伝説の正体を探るというもの。
こう書くと本作はオカルト能力を駆使して幽霊や悪霊と対決するような内容だと思ってしまいそうですがさにあらず。現在1章を終えたところですが、本作は「都市伝説」と「超常現象」をしっかり線引したうえで扱っている感じがします。
主人公であるあざみや都市伝説解体センターの所長である廻屋渉は霊視や千里眼といったオカルト能力をもっていますが、それらの能力はあくまで調査・推理のためのもの。プレイヤーはそうした能力を用いて都市伝説や怪異が引き起こしたとされる事件の真相を究明していくわけです。
事件の内容こそ当初は人間には不可能な超常現象に思えますが、調査が進んでいくうちに依頼人の背後にある人間関係が浮かび上がってきて……といったように、オカルトに頼り切らないミステリーが楽しめます。
また調査は現場調査や聞き取りのみならず、SNS上の噂の広がりや発信内容を調査して様々な情報を探るパートがあります。これはSNSが大きな情報源となるとともに信頼できない情報が溢れている現代ならではのアイデアと言えるでしょう。なんならオカルト能力よりもこっちのほうが強力な情報源になることすらある。
そして個人的によかったのが、登場キャラのオカルト能力がそのままゲームシステムとなっていること。あざみは特別なメガネを着脱することで、通常の視界と霊視の視界を切り替えられます。これによってプレイヤーは、部屋の状況や散乱物といった状況証拠と霊視による残留思念が示す過去の状況をそれぞれ調べて事件の真相を探っていくことになります。このように設定とゲームシステムがしっかり接合されてると世界観が強化されるのでゲームへの没入感が高まるんですよね。
調査のクライマックスとも言える解体パートでも、廻屋所長の能力によってこれまでの調査結果をまとめあげて都市伝説の真相を暴いていくという流れで高揚感が味わえました。
そして1章がもう構造として完璧。このゲームの世界観とシステムを紹介するチュートリアルであるだけでなく、一連の調査の中で何回もクライマックスやどんでん返しがあって飽きませんし、ラストに伏線を設置して終わる流れが上手い。
おそらく全6章と思われるのでボリュームもちょうどいいんじゃないでしょうか。