GCR小説がまさに佳境に入っててもはやなんの余裕もありませんが、それはそれとして1日引きこもってても気が滅入るだけなので気分転換にサンサン劇場に行ってきました。
 というわけで今日見てきたのはこれ!
 本作は、日本でインド映画が広く知られるきっかけともなった名作「ムトゥ 踊るマハラジャ」の主演、スーパースターことラジニカーントが凶気をはらんだ復讐者となるアクション大作。
 元警察官である主人公・ムトゥは、現在は退職しチェンナイで家族と一緒に平和に暮らしていました。その一人息子であるアルジュンは、父の影響で警察官になって活躍中。
 そんなある日、捜査に出たアルジュンが行方不明に。警察の同僚からの話では、美術品を盗み出しているマフィアとの抗争に巻き込まれ死亡したのではないかとのこと。アルジュンが自分の影響で警察官になったことで良心の呵責に苛まれるムトゥは、息子の復讐に立ち上がる――。
 わたくし人形使いはまだまだインド映画については知らないひよっこで、ラジニカーント氏の出演作は前述の「ムトゥ 踊るマハラジャ」以外には「ロボット2.0」しか知りません。それにラジニカーント氏は外見が「穏やかな紳士」って感じなので、本作の「容赦ない復讐者」というキャラクターは非常に意外でギャップ萌え。
 いや実際、作中でラジニカーント氏演じるムトゥは穏やかな紳士然とした人物ではあるんですよね。しかしその振る舞いを基本的に崩さずに復讐者となるのが独特の凄みがあってよかった。
 インド映画の感想ではさんざん書いてきましたが、インド映画は「主演俳優をかっこよく撮る」という一点において他の追随を許しません。
 しかるに本作の主人公・ムトゥは、「眼鏡をかける」という仕草が異常にかっこいい。「本気になる合図」なんですよねこれ。
 また本作は、いわゆる「親子の確執」を軸に「正義のゆらぎ」を描いた作品でもあります。
 実はアルジュンは美術品窃盗マフィアと内通しており、その利益を折半することを目的としていました。それを隠しカメラで知ってしまったムトゥの反応が高笑いというのがね……。
 ……とまあ本作はラジニカーント氏の意外な側面を見られる作品なんですが、映画全体で見るとどうにもストーリーテリングがあんまり上手じゃなかった印象です。
 特になんか唐突に入った映画撮影でどうちゃらこうちゃらの部分、まあおそらくインド映画に詳しい人にとっては有名俳優大集合でアガるシーンなのかもしれませんが、あそこで明らかに語るべきストーリーが停止してしまってるんですよね。それでなくても本作はストーリーの進行が尺に対してゆっくりでなおかつ作品中のイベントの数もそれほど多くはないので、ストーリーテリングがもう少しスムーズだったらよかったのに、と言った感じ。
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