類司
かわいいなあ、なんて、司くんに対してそう思ったのはいつからだったろうか。多分、ずっと前から。好きだなあってなんとなく思ったのはきっと彼が僕に手を差し伸べて、一度拒絶したというのに諦めずに僕を掬い上げてくれた時から。あの時から、彼は僕の一等星になった。その一等星の彼にかっこいいではなく、かわいいと思ったのは、思ってしまったのは、自分でも気づかないくらい前からなような気がする。
彼の僕を好きだと雄弁に語るその夕空の瞳がかわいいと思ったし、彼の希望に満ち溢れたキラキラとした笑顔が好きだと思った。彼の、みんなを笑顔にしたいという感情がたまらなく格好良くて、好きだった。
でも、これは恋ではないなと思った。ただの執着だ。もちろん、愛おしいと思ったし、そんな彼だからこそ守りたいとも思った。でもそれって、彼の輝きに目をつぶされて脳を焼かれた人間の愚かしいまでの依存からくる勘違いなんじゃない、なんて言われてしまえばそれまでだった。依存先が傷つかないために、依存先に認知されたいための、馬鹿みたいな勘違いなんじゃない、って。
「そんなこと、思っていたんだけれどなあ……。」
司くんに聞こえないように口先から溢れた呟きは宙に浮かんで消える。
顔を真っ赤にして、僕に好きだと、愛していると、一生懸命に伝えようとする司くんはかわいいし、かっこいいし、愛おしかったし、守りたいし、好きだった。やっぱり、僕って司くんのこと好きなんじゃない? 司くんの好意を無碍にしたくない気持ちは馬鹿みたいに強いのに、この手を取ったら、僕はどうなってしまうのだろうかという恐怖は頭を離れない。ぐちゃぐちゃの脳内で、まっすぐ僕を見据えるキラキラ輝く星みたいな瞳だけが鮮明に理解できた。この子、僕のこと好きなんだ。本当に、どうしようもないくらい、恋しちゃってるんだ。その上、僕の気持ちに負けるつもりもないんだ。僕の、おかしくなってしまうくらいの君への愛にも。
ああ、これってそうかも。これって愛だ。依存とか、執着じゃなくて、強すぎる愛だ。
「ふふっ、あはは!」
「っは、!? なんっ、お前! 人の渾身の告白を笑う奴があるか!」
「ふっ……っあは、ごめんね? そうじゃなくって……!」
司くんが突然笑い出した僕を不思議そうに見る。
だって馬鹿みたいな話だ。せっかく悩んで悩んで、いらないとすら思った気持ちが、司くんももっている、人間が平等にもっている愛だったなんて! 僕がもっていた、出し惜しんでいたものは司くんが今欲しいものだったらしい。
あのねあのね、司くん。僕君のことが好きみたいなんだ。それもどうしようもないくらい! だというのに、僕ったら、勘違いしてたみたい。これって愛っていうんだね、司くんは、僕のこと物知りだっていうけど、知らないこともあるんだよ! 君はきっとそんな僕すら愛してくれるんでしょ?
「っはあ……、うん、落ち着いたよ。」
「いきなり笑い始めたから驚いたぞ……。」
「うん、それはごめんね。で、なんだけど、返事、してもいいかい?」
「っえ……いや、いいが……その……、」
「大丈夫。悪いようにはならないから。」
「は」
「僕も。僕も好きだよ、司くん。君が、大好きだとも。」
だから、ね。僕と付き合ってくれませんか?
そういうと司くんはさっきまでも赤かった顔をさらに赤くして呆気に取られたあと、もちろん! と笑った。
終わり 見にくる人いないやろおもて久々にやったけどめっちゃハートきておもろい ありがとうございます ツイッターもちょくちょく見てるんで書くの遅いんですけど許して そろそろ12じなので閉じようと思います。また近いうちにやると思うんでまた見にきてくださると嬉しいです。 ありがとうございました!!!