チュンチュン、と小鳥の囀りで目が覚めた。
俺様の目の前にはすぅすぅと寝息を立てて眠っている恋人がいる。
無防備すぎるその姿は愛らしい以外にどう表現したら良いのかわからない。
寝癖で普段はあまり見えないおでこが覗いていたり、
小さく丸まって寝ている姿は赤子のようで母性すら湧いてくる。
「可愛いな」
そう呟きながら簓の髪を優しく撫でる。
髪を耳にかけ、露わになったこめかみにそっとキスを落とす。
月曜日から怒涛の6連勤で、収録や生放送は早朝から深夜にまで及ぶから
ここ数日はあまり眠れていないだろう。
本来なら、久しぶりに休日が被ったのでそろそろ起こしてどこか出かけに行きたいところだが、
今日くらいはゆっくり休ませてやろう。
俺様がベッドから降りようとした瞬間、
ぐい、と簓に左手を引っ張られ、口付けられる。
ボディプレスする寸前で右手で体を支えれたのはいいが、
如何せん簓を押し倒したような体勢になってしまった。
「んぅ...ふぁ...」
暫く互いの口を貪り合い、息苦しくなって唇を離した。
「んはぁ...お前起きてたのか」
「くふふっ、おはよぉ」
「人がせっかく気遣ってやろうと思ったのによぉ」
「だって久しぶりの左馬刻との休日やもん!寝過ごすなんて勿体ないやん!」
ニッ、と笑うその顔が、真っ直ぐな気持ちが、今日も俺様の心を熱くする。
何処へ行こうか、夕飯は外で食べたい、ふたりであそこへ行きたい。
何の変哲もない日常だが、俺様にとってはかけがえのないもので、
特大希少なダイアモンドなんかよりもずっと貴重で失えば我を保てなくなるかもしれない。
そんな日々を当たり前にしてくれは恋人とこれからもずっと、
長い人生という道を歩いていくだろう。
簓、世界でいちばん愛してる。
END