『ぼくはじびょうがあるので、ごがくゆうにはなれないのです。』
しかし現実は、残酷だった。
従兄弟の誕生祭で出会った彼は、悲しそうな顔で私にそう言った。
どうして、そんな。
持病だなんて、以前は無かったじゃないか!
そう叫びたくなるのを必死に耐える。
けれど、どうしたらいい?
これじゃあどれ程努力しても、彼のモノにはなれないじゃないか。
以前の私が以前の彼を手に入れれたのは、前提条件として彼がご学友候補の中に居たからだ。
王弟の息子と、田舎貴族の息子。
それはどうしようもない身分差で、接触すら許されないものだった。
どうしたらいい?
その疑問だけが、頭の中をぐるぐると回る。
このまま諦めるべきなのか?
何の努力もしていない他の雄が、或いは雌が。
彼に触れ、彼の隣に立ち、彼に笑いかけてもらい、彼に名前を呼んでもらう。
そんな姿を、黙って見ていなければいけないのか?
嫌だと、思った。
俺だって隣に立つ権利はある!
そう吼えたかったけれど、未だに夢に見る彼の最期の姿が二の足を踏ませる。
生ゴミに交じって捨てられた彼の俺に宛てた手紙の残骸が、俺に現実を見せる。
自分の不甲斐なさが彼を殺した。
それはどうしようもない事実だ。
もう一度結婚出来たからって、また同じことにならないなんて保証がどこにある?
本当に幸せに出来ると思っているのか?
自分以外の獣人、或いは人間の方が、彼を幸せに出来るのかもしれない。
足元から崩れ落ちそうな衝動を、グッと拳を握って耐える。
固く目を閉じれば、以前の彼の虚ろな瞳と、目が合った気がした。
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かかし
見守りありがとうございます!
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向き
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初公開日: 2023年12月05日
最終更新日: 2023年12月05日
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コメント
創作BL
美形×平凡です
ちゃんと書いてるか見守る(見張る)配信
見守って欲しい配信
創作BL美形×平凡 ナデナデシテー という訳ではないですが、見守って頂けると嬉しいです。
かかし
気ままに創作BL
眠るまで新作書きます。BGM聞きながらなので音声配信は使えません。 ただ、かまってちゃんなのでコメン…
かかし