※はじめに
本ブログは小さなお子様でも安心して読めるよい子のブログなので、極力過激な言葉や汚言を避けていますが、今回はあくまで映画のジャンルとして「クソ映画」という言葉を使っています。ご理解ください。
世の中にはわざわざ時間とお金を費やしてクソ映画を見るという奇行を繰り返す人種がいるのです。
というわけで今回見てきたのはこれ!
約束されたクソの映画!(約束された勝利の剣のパクリ)
このタイトルでクソ映画じゃなかったら逆に詐欺でしょう。
クソ映画といえばサメ映画ですが、サメ映画の牙城を突き崩すべくカブトガニがその牙を剥く! なんでカブトガニなんだよというまっとうな疑問は、シアター3に響くドバトの巣くらいやる気の感じられない主題歌の前には海の藻屑と消えていくのでした。
狙って作ったクソゲーがしばしば普通の駄作になるように、狙って作ったクソ映画は普通の駄作になりがちです。
なので本作はちゃんとまっとうなクソ映画(?)になっているかどうかが少し心配でしたが、結論から言うと清く正しいクソ映画になってたので安心しました。なんで安心してるの?
まあなんというか、モンスターパニック映画ではとりあえず放射能浴びせとけばいいだろという風潮がありますが、本作もそのご多分に漏れず冒頭で微妙に雑な合成で原子炉が爆破され、凶暴化したカブトガニが街を襲います。
このカブトガニがなんか妙に愛嬌があるのが腹が立つ。プロム会場に忍び込んだカブトガニがノリノリで踊ってたり、酒場を乗っ取ったカブトガニの群れが酒を文字通り浴びるように飲んでたりとけっこうコミカルで笑えました。これあれだ、「グレムリン」とかあそこらへんのノリだわ。
対する人間側は、不自由な足を自作のエグゾスケルトンで動かそうと奮闘中のフィルとそのガールフレンドであるマディ、マディの母親で教師のアナリス、フィルの兄である保安官のハンター、そしてなんというか……若干アレな感じ(配慮した表現)なクラスメイトであるラドゥといった面々。
本作は話の筋こそ雑なんですが、大量のカブトガニが人々の顔面に食らいつく描写や冒頭のバラバラ死体などはB級映画にありがちな雑で大味な「とりあえず血と内臓出しときゃいいだろ」的なグロシーンで割りと見てて楽しいんですよね。
また本作のカブトガニは普通のカブトガニサイズの初期状態から2m程度の中間形態、そして巨大化した最終形態の3種類の形態があります。初期状態では大量のカブトガニが忍び込んで人を襲う、中間形態では逃げ込んだ先の扉を怪力で破壊して襲ってくるなどこれらの形態ごとの特徴がちゃんとシーンにも反映されているので生意気にも飽きのこない展開で意外に楽しめました。特に中間形態のカブトガニが直立したような姿はなかなか好みです。それお前が節足動物が好きなだけなんじゃないの?と思われるかもしれませんがそうです。
街を襲ったカブトガニは次第に巨大化していき、最終的にはゴジラ並みの巨体に成長。これを迎え撃つのはフィルがなんやかんやして作り上げたボスボロットみたいな雑な構造の巨大ロボットだ! ちなみに操縦方法は舵輪です。ウォーカーギャリアかよ。
というわけでラストバトルはカブトガニ最終形態VS巨大ロボットという構図なんですが、ここに来て明らかに特撮や合成が安っぽくなってて、いかにも予算が尽きた感があって味わい深い。この安っぽさとそのタイミングを計算して作ったとしたら、本作の監督であるピアース・ベロルツハイマー監督はある種の天才であると言えるでしょう。
また本作、クソ映画の割にはキャラクターがけっこう魅力的なんですよね。特に足の不自由な自分をどうにかしようと研究に打ち込むフィルと、そんな弟に若干戸惑いながらもしっかり兄としてサポートしてくれているハンターの兄弟の様子は普通によかったですし、ハンターやマディの協力を得て完成したエグゾスケルトンを装着してプロムに赴き、マディとダンスを楽しむフィルの姿には素直に感動してしまいました。クソ映画なのに。
でもなあ、フィルとマディはともかくアナリスとハンターがそういう仲なのはどうなの。マディからすれば、自分のボーイフレンドの兄が自分の母親と付き合ってるって構図なんだけど、そういうのってアメリカじゃ普通なのかな……とか余計な心配をしてしまいました。当人が幸せならいいんじゃないですかね。(投げやり)
とまあなんだかんだでけっこう楽しんでしまいましたキラーカブトガニ。エンドロール後にはしっかり「本物のカブトガニは傷つけていません。カブトガニは血液をはじめ医療の現場などで役立てられています。ビーチなどで見かけてもイジメないでね」とカブトガニへのフォローもしっかりしてたしな。
本作を10点満点で採点するとFxxxxxxxxxxxxxxck!!!!って感じですかね。
※終わりに
本ブログは本ブログは小さなお子様でも安心して読めるよい子のブログなので、極力過激な言葉や汚言を避けています。伏せてるのでセーフです。
あとなんか塚口のtwitterによればカブトガニが逃げたらしいので、早いとこ戸村支配人に謎の薬品を浴びせて巨大化させたほうがいいと思います。がんばれぼくらのジャイアント戸村支配人。