習作
           サー・クロコダイル
あ、あの人だ。
その微かな甘みを含んだ匂いは、鼻先を掠めるたびに私を目の覚めるような気持ちにさせる。
遠い記憶の向こうに追いやられた、夕暮れ時の小さな部屋。
勉強机の隣にかけた赤いランドセルや、ベランダの開けた窓から差し込む夕日のオレンジ色。せせこましいアパートの茶の間の隅に置かれたドレッサー。大きな鏡はいつも部屋の埃は少し曇っていて、両手を広げた程度の台座の上に並んだ半透明の瓶の一つ一つを思い出す。
まるで、魔法が解けたみたいに、ハッ、として、帰らなきゃ、って無暗に焦って。それから、ほんの少しずつ時間が経っていくと、必ず、それが叶わないってことを思い出して、胸が塞ぐような気持ちになる。
ドロシー・ダンドリッジの人。私が初めて覚えた彼に関わる情報は、フルネームしか知らないブラウン管の中に映る女優と同じ匂いをしていたってことだけだ。
***
ドン!!と大きな衝撃と真っ黒な物体に視界が塞がれる。よそ見をしながらフラフラ歩いていた私が目の前に突如として現れたその物体に強かに顔をぶつけた時、私はそれを壁か何かとでも勘違いしていた。
硬くて、平だ。しかも、大きい。
呑気にもそう思った頭は、さして驚きもせずバランスを崩した身体を咄嗟に支えることもできなかった。踵の高い靴は容易に傾く身体の重みにまけて、大理石の床をつるりと滑る。
ベタン、と尻が床にぶつかる激しい痛みに背筋を震わせながら、視線を上げると“壁”は、広く分厚い唇をへの字に曲げて、薄く開くと『゛あ?』と緩慢に声を上げた。
あ、やばい。壁じゃなかった。
私が今まで壁だと思っていた障害物は本当のところは、ただとてつもなく大きいだけの人間だった。
角ばった四角い顔に濡れ羽色の黒髪が、一筋垂れ下がっている。黒地のベストと同系色でまとめたスラックスとジャケット。首元に巻いたアスコットタイは目の覚めるようなロイヤルブルー。シャンデリアの神々しいくらいの眩しい光を受けたシルクの生地はふとましい彼の首筋を隠していた。
難く冷たい床の上に尻もちをついた私を、彼はまんじりともせずただ見下ろしていた。
私にとって彼があまりに大きすぎて気がつかなかったのと、同じように、彼もきっと、自分の胸程も無い小さな背丈の私が目の前をウロチョロしているなんて気が付かなかったんだろう。
「失礼しました。ミスター。あんまり大きいものだから、……その、気付かなかったんです…。お怪我は?」
無言でこちらを見下ろす男の顔は白地の陶器に金の装飾が施されたベネチアンマスクに隠されていて表情が伺えない。唯一人の感情の機微を視認できるはずの双眼も、マスクに2つ取り付けられた琥珀色のレンズのせいで全くその奥の瞳の様子が分からなかった。
ただ、重たく漏れた低い声は何とはなしに不機嫌そうで、私は慌てて彼に頭を下げたのだ。この場所で彼のようにマスクで顔を隠している人間は大抵の場合身分の高い人物であるか、さもなくば、他人にこの場に居ることを知られたくない人物であるかのどちらかだからだ。
誤って、目上の人間にぶつかってしまった。その事実だけでも背筋が冷える思いであったけど、それ以上に私の背中を凍らせたのは、だらりと下ろした彼の両手の左側、手首から先に金の鉤爪が取り付けられていたからだ。真っ当な人間ならば普通こんなものを付けている筈が無い。察するに何か、ただならぬ事情を抱えているに違いない。そう、予想をつけると、この場所でマスクを付けている二通りの人物像のうち、彼はもしかしたら後者であるかもしれない、って言うのが私に一抹の不安を与えたのだ。
どんな因縁つけられるかわかったもんじゃない。
そう思い、覚悟を決めた私の腫れものを触るような態度とは裏腹に、その人は、慣れない靴を履いた私がフラフラと危なっかしく立ち上がろうとするのを見かねたように、右手に持ったシャンパングラスを傍らのテーブルに置くと、しゃがみ込むようにして私に手を差し伸べた。
「一人で立てねェくらいなら背伸びなんてするもんじゃぁねェな。」
「あ…、すいません。」
ため息交じりに吐き捨てられた言葉は若干厭味っぽい。かさついた大きな手のひらに自分の左手を重ねると、短く爪を切りそろえた指が私の手の甲を淡く包み込み、力強く引いてくる。くん、と勢いよく引き寄せられた瞬間、急速に胸元へと近づいた私の鼻の先には、重たく甘いムスクの香りが、漂ってきた。
あ、と思わず声が出そうになったのは、その香りが気が遠くなるほど昔に嗅いだ、見知った匂いだったからだ。
古い写真を捲って眺めていくように、生活感に汚されたありふれた部屋やブロック塀の並んだ街並み、机と椅子が敷き詰められた教室がその終秒間の間に何度も脳裏に過り、最後に今はもう会えるはずのない後姿がその向こう側に佇んでいるのが瞼の裏に見えた気がした。
初対面であるはずの彼からどうしてこの匂いがするのか、知っていると思うのは単なる勘違いなのか、静かな驚きに包まれた私はそこから微塵も動けず、声すら出せなかった。
「……?」
そんな私を彼はきっとさぞかし不審に思ったのだろう。怪訝そうに引き結んだ唇は一瞬何か聞きたそうに唇を開きかけたが、間を置かずして背後からは、主人が私を呼ぶ声が聞こえてきて、その先を聞くことはできなかった。
「飼い犬か。」
機敏に声に反応したのは、呆けた私ではなく彼の方だった。ふい、と、顎を上げた彼は私の背後から足音を鳴らして近づいて来る初老の男を見遣るとぼそり、とそう呟く。
「君。探したよ。」
「え、…はあ。…ごめんなさい。」
「失礼、ウチの連れが何か無礼を働いたようで。」
「……は、”放し飼い”は結構だが、首輪くらいは付けておけ。」
ポンと肩に置かれた手の感触で現実に引き戻された私が、その手の主に振り返るとそこには背広姿の主人が立っている。少し困ったような面持ちで自分を見上げた彼に、男は皮肉っぽく笑みを浮かべた。あんまりな言いぐさだと、私が今まで居た世界なら気を悪くする人の方が多いであろう言葉に主人は特段機嫌を損ねることも無く『ええ、全くですな。』と笑みを浮かべた。無論私がこれに腹を立てないのも、此処がそういう場所だからだ。
「……次からは前見て歩けよ。お嬢ちゃん。」
目を皿のようにして見開き呆然とする私を置き去りに、彼は踵を返すとグラスを片手にご歓談に勤しむ夥しい人の波に消えていく。
大きな後姿が見えなくなっても、私は大きな広間の端っこに突っ立たまま、唖然とした表情で呆けたようにその場に立っていた。
「好きに過ごして好いとは言ったが、あまり遠くに行かんことだな。」
「ケーキを、取りに行こうと。」
「ボーイに取りに行かせればいい。お前はこっちにおいで。」
「…はい。……あの、」
「なんだ?」
「あの人は?」
「ああ、海賊だよ。多分、」
「…海賊。」
主人は顎に生やした髭を一撫ですると、私が瞬きを一つし終える頃には先ほどまで腰を掛けていたボックス席へと足を運び始めていたのだった。しかし、そうまでしても、ほんの一瞬鼻腔を満たしただけの香りが頭の中に充満して、思考は完全に名前を知らないその男に侵されていた。ふ、とあれが何だったのか、どんな名前だったのか、考える。
忘れたくなく、忘れられもしない。どこに行っても本物には2度とありつけないだろう。私にとってそれは何にも代えがたい特別なもののはずだった。
***
そうだ。此処に来る前、私はしがない会社員だったのだ。
そんな当たり前のことを、あの日の私は、思いもよらない出来事によって思い出した。
仕事を終えて疲れた身体を引き摺り満員電車に押し込んで、人気の少ない夜道をひたすら歩いていた。あの頃は何か理由があるわけじゃないのに、随分疲弊していて、前後の記憶は曖昧だ。
肩にかけたショルダーバッグに手を突っ込んで、鍵をドアノブに差し込んで、回した。それから、スーツ姿のまま、着替えることもせず、Sん室のベッドに身体を沈めて眠った。はずだった。
泥のような深い眠りに陥っていた私が次に瞼を開けた時、ありふれた散らかる部屋の光景は2度と私の前に現れなかった。
朝だと思って目を開けた時、視界いっぱいに広がるのは途方もなく広大な青空だ。一瞬何が起こったのか、さっぱりわからず、寝ぼけて乾いた眼で何度も瞬きをして辺りを見回した私は背中や足の裏から吹き上げるような強い突風に鳥肌を立て、両の腕で身体を抱いた。
その強い風が、自身の身体が何処からともなく落下しているという、俄に信じ難い現象によって巻きこされていると悟ったのはその数秒後。
全てを理解して、叫び声を上げる間もなく、海面へと落下したのはそれから20秒ほど経った後。
凄まじい轟音と、派手な水しぶきを立てて海へと落ちた私はその際背中を強く打ち付け、ひどい打ち身で1か月ほど仰向けに寝転がることもできなかった。肺に穴を開けられたように息が出来ず、激烈な痛みに溺れる、なんてそこから先の事象を思い浮かべる時間も無い。
痛い、苦しい、と感じた次の瞬間には鼻や口から多量の海水が侵入してきて、思わず、ゲホッ、と咳き込むと勢いよく吸い込んだ海水が喉や気管を犯し、漠然と視界を満たす青色に殺されると思った。
そんな私が抵抗することもできずに、今まさに海に沈もうとしている様子を見つけたのが、私の主人であった。
目覚めてからの私は自分の置かれ状況を理解するのに、多大な苦労を強いられた。まず、右も左もわからない異国情緒あふれる世界が、自分が今まで生活していた世界の常識と全くズレているということ。文化どころか、生活水準まで違う。カタツムリのような形状をした可笑しな電話、へんな形の果物と円形状の羅針盤。世界は一つの大陸により、4つの海に分断されている、とか、なんとか信じられるわけもない。
夢の中にでもまだいるような感覚で、目の前に現れる多くの人々の頭の作りを疑ったが、事実、頭が可笑しいのはどうやらこの世界では私の方だ。
彼が連れてきた医者は、どのような経緯でそうなったのかは知らないが、強く身体を打ったせいで私の頭が変になった、と恥ずかしげもなく医学的根拠のない持論を述べた。
彼の屋敷の使用人たちは私が嘘をついていると思って、ひどく憐れんだり、そうかと思えば蔑んだ目で見てくる。
当の主人は、というと別に私の話しが嘘であろうと本当だろうとどうでもよくって、ただ目の前に現れた一風変わった女を傍に置きたいだけの数寄者だ。
そんな生活を送っていると自然と私は元の世界に戻るどころか、他人に自分の話を積極的に口に出すこともしなくなった。馬鹿にされるのは厭だったし、変なものを見る目で見られるのも御免だったのだ。当然だろう。
しかし、私がどんなに言いたくないことは言いたくないのだと望んでも、それを主人は全くと言ってよいほどくみ取ってはくれなかった。
そして、自分の置かれた状況を考えても、私は彼に逆らうことができなかった。
主人は元々由緒正しい貴族の男だ。金は有り余るほどにある。私が何も知らないこの世界で不自由なく暮らすためには彼の援助は必要不可欠だった。身元のわからない正体不明の女が、この法の所在もあやふやな世界で一人で生きていける筈が無い。まして、奴隷だらけのあの屋敷で、人も人とは思わず無垢な顔つきで当然のように奴隷に鞭打つ主人がせっかく目の前に現れた暇つぶしの相手をみすみす逃すわけがなかった。
人の好い笑顔で、ある日何も知らされないまま両の手首に嵌められた金の腕輪には、センサー付きの爆弾が埋め込まれている。
私が主人から半径2キロメートル以上離れると、この腕輪は爆発して私は死に至る。
それを知らされた時、自分はなんて馬鹿な人間なのだろうと、無暗矢鱈に他人の善を信じ込んでいた過去の自分を殴たり倒したくなった。これでは、どこかに行くどころか、元の世界に戻る手立てを探すこともできないじゃないか。
出会った当初からその時に至るまで、私は主人を少し困った年寄り程度にしか認識していたなかった。まさかこんな風になんの悪気も無く、悪意の一つも見せずに他人を死に至らしめるような爆発物を人の両手に取り付けるなんて気が狂ってるとしか思えない。しかし、彼は当然のような顔をして『私が最初に見つけたのだから。』と言い放つのだ。
私の居た世界では老若男女人種の区別なく、人の命や意思は尊重されるべきものであり、いかような人物であってもそれを左右できない。というれっきとした常識がある。
しかし、この世界では人の命には明確な価値があり、下が上に逆らうことなどあってはならないのだ。それに気づくのが遅すぎた。いや、気付いたところでどうにかできるものじゃない。
目の前が真っ暗になるような気分だった。この先どうしていいのかなんてちっともわからなかった。諦める他無かったのだ。
それから数年、私は何不自由ない暮らしを与えられながら、何処にいくこともできず、せがまれるまま、元居た世界の話をした。
元々字を書く習慣のあった主人は私の話を元に、物語を作り、それを本として売り出した。彼の暮らす国では知らない者は居ないくらいの著名な書籍だ。
死んだような生活を送る中で私はすっかりこの世界に慣れ切って、たびたび口にする過去の世界の存在すら、時折全部が全部自分の妄想なんじゃないかと思うようになった。水に溶けて馴染んでいくように、私はすっかりこの異世界の住人となり果てていった。
そんな折に、主人が私を伴い足を運んだのが、グランドラインの隅にあるこの小さな島だった。地図の上では表向き、タダの無人島となっているこの島には、一つ大きなホテルが建てられていて、そこでは日夜ブラックマーケットが執り行われている。奴隷オークションの会場にカジノや風俗。それから、奴隷同士を戦わせる地下闘技場。ありとあらゆる娯楽が一所に収められているこのホテルには世界各国の著名な貴族や王族が顔を出し、人には言えない娯楽を楽しんでいる。
そういう事情も相まってか、広い入り口からエントランス、ダンスホールからレストルームまで通り過ぎる人々の多くは素性を知られぬようにマスクや被り物で仮装をしてその正体を隠している。
素顔を見せているのは強制的に連れてこられた奴隷くらいなもので、御多聞に漏れず私も顔を隠すことは許されない。
まるで見世物にでもされているような気分で、此処に連れてこられてからの数日気分はすこぶる悪くて仕様が無かった。
『お前は私のランプの魔人だ。』
にこやかに悪びれもせず、私の頭を撫でる主人はホテルの一角に設置されたサロンでそう私に微笑みかけた。言い得て妙だと感じたのは、手首に嵌められた戒めが肌に触れると未だにひやりと背筋を冷やすからだろうか。
彼の隣に座っていると、入れ替わり立ち代わり彼の書いた本を読んだという人々が物珍しさに顔を出す。その人たちがこれまた悪気無く好奇の視線を浴びせて何事かを私に質問してくるたび、まるで何かの尋問でも受けているような気分になった。どうせ私の言ってることなど信じるつもりもないくせに、面白半分に囃し立てて、笑いの種にするなんて心底趣味が悪いとしか言いようが無い。嫌いだ。
背中の開けたイブニングドレスも歩きにくくて何度もつまずくピンヒールも何もかもが気に入らなくって、やるせなくて、私はその場にいるのが嫌で何かに理由を付けては彼の傍を離れてどこかで時間を潰すのが日課になり始めていた。
そんな折に見つけたのが、例のドロシー・ダンドリッジの人だった。
ドロシー・ダンドリッジは私の元居た世界の著名な女優の一人だ。無論、あの屈強な成人男性が彼女に似てるとかそういうわけじゃなくって、出会いがしらにぶつかったあの出来事の時に見知った香りがなにとはなしに生前彼女が身に着けていた香水の香りにそっくりだったってただけだ。
鼻につく強い匂い。1度嗅いだら2度は忘れられないようなあの香りで私は朦朧としてい自分の意識が急激に覚醒するような違和感を覚えた。
今まで、すっかり忘れ始めていた自分の存在を強く再認識したのだ。
私は奴隷ではない。頭のイカレた夢想家でも無くて、ただの普通の会社員。どうしてこんな簡単なことまで忘れてしまっていたのだろう。
頭に浮かんだ未だあやふやな気付きを得ると、何がどうしても私はその香りの所在が知りたくなっていても立っても居られなくなったのだ。
***
ホテルの中央には広い吹き抜けの天井が広がる一際大きなダンスホールが設置されている。白いテーブルクロスを敷いた円卓には昼夜を問わず軽食が並べられていて、それを抓みながらご歓談をするのが、どうやらこのホテルの宿泊客の習わしらしい。
今日に限って宿泊している部屋に閉じこもり、デスクに向かう主人を置き去りに私は身支度を整えると、何かするわけでもないのにその場所へと足を運んだ。
煌びやかな赤色や黄色、紫と言った色とりどりのドレスを纏う貴婦人たちや燕尾服のホテルマンに背広姿の紳士たちは皆一様に立食を楽しんでいるようだった。
その中に、海賊という人種が紛れ込んでいるのを知ったのは、あの出来事が起きてから数時間後のことだった。
世界中のあらゆるものが搔き集められ、何でも購入できるこのブラックマーケットでは驚いたことに地位や権力までも金で買える。
このような場に顔を出す海賊のほとんどは、市場で売りに出される爵位が目当てなのだと主人は語った。
何の役にも立たない爵位でも、自らの出自に劣等感を抱く商人や海賊なんかは大枚はたいてこれを買う。
貴族という肩書はそれほどこの世界の平民にとっては喉から手が出るほど欲しいものなのらしい。平民であるがゆえに蔑まれて侮られるこの世界では、そういう考えを持つのだって別に奇特なことではない、と言うが私の感想だった。
人波を掻き分けるようにしてホールを進んでいくと、その一角に皮のソファとテーブルが取り付けられたテラス席が顔を出し始める。
自分で顔を出したくせに、歩くのにすっかり疲れてしまった私は誰に目にも触れず、どこかで一休みしたくなり。その中でも一番奥の人の少ない場所を探して、ふらふらと所在なく彷徨うことにした。
いつも明るい照明の下にいるせいで、昼か夜かもわからない。
目に映る人々がみんな同じ顔に見える。まるでマネキン人形の群れの中に迷い込んだみたいで、頭の中がぐるぐるとして眩暈すら覚える。
ホールの壁の一面はそこだけガラス張りになっていて、金のメッキで彩られたノブを捻るとそこからバルコニーに出られる。ふ、とそこに視線を移すと。夥しく生い茂る森の木々と黒い海面、白い星がいくつも散りばめられた紺碧の空が確かに存在していて、そこでようやく私は今が真夜中であることを理解した。
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