「…マ!……ダサマ!」
耳元で声がする。あれ…僕、どうしたんだっけ?
「良かった!気が付いたみたいだな!」
「御手洗…さ…ん?」
僕の顔を覗き込んできたいつもの先輩。
だけど、様子がおかしかった。
まだ夢を見てるのかもしれない。
「ミンナ、ヤマダサマが目ヲ覚マシタゾ!」
「ヨカッタ!」「ワーイ!」「ワーイ!」
御手洗さんの右に、また御手洗さん。
そして左にも御手洗さん。なんなら僕を囲っている人はみんな御手洗さんだった。
え、何この状況?どうゆうこと?僕は確か皆と一緒に海に来てて…あっ、確かあの時雷が…え、まさか…ここって…この人達って…
「皆落ち着け、山田様は今恐らく混乱している」
「えっと、あの…様?貴方は御手洗さんではないのでしょうか…?」
「すまない、私達は地球の者ではないのだ。山田様にお礼を言いたくて、少しだけ彼の姿を借り、今ここにいる」
混乱が混乱を呼ぶ。
僕は宇宙人なんてものは見たことがないので信じていなかったが、何故よりによって初めて会う宇宙人がこんな渋いおっさん顔をしているんだろう。
まだ夢なのではないかと疑うが、今は頭がとてもクリアな状態だ。この状況も冷静に考えられるし、夢にしては意識がはっきりして過ぎている。
そして、もう一つ混乱する出来事があった。
何故だか、この空間の壁には要くんと清峰くん、二遊間、そしてデカデカと僕のポスターが貼られていた。
「山田様、野球を再開してくれて、彼等に野球を取り戻してくれてありがとうございます」
「私達はこの地球観察モニターからずっと見ていました」
話を聞くと、この御手洗さんの顔をした地球外生物の方達は僕たちのファンらしい。
カオスすぎるこの状況に、流石の僕も頭の中ですらツッコミが追いつかなかった。
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忘バリレー小説⑥
初公開日: 2021年06月21日
最終更新日: 2021年06月21日
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6番目。宇宙戦争編突入