・マルスが精神、肉体ともに幼児退行する話、を書いていきます
ツイッターで言ってたやつ。まったりネタ出ししつつ出だしも書けたらいいなと思います。
正直この配信使い方まだよく分かってないのでコメントとか見落としてたらすみません。
「あちゃー、ごめん」
もはや聞きなれたその台詞に、今度の不幸な犠牲者は誰だろう、と皆が他人事のように耳だけを傾ける。
マスターハンド。この世界の創造の化身。世界の管理人にして創造主、いわゆる一番偉い人、とはネスのざっくりとした談ではあるが、彼の言葉は言いえて妙だ。世界の理さえ彼の思うまま。マスターハンドとはそういう存在だ。
要するに。
「マルスくんの元データのアレがコレして、彼を幼児化させてしまったよ!!」
「うーむ、なんとも説明的なセリフをありがとう」
ぶかぶかの衣服をだらりと垂らし、足元に散らばる鎧を跨ぎ越えながら、尊大な口調で幼子が言う。さらりと流れる蒼髪にはもちろん見覚えがある。彼こそ今話題に上ったマルスその人であったのだから。
多くは語るまい。そこに多くは理由なく、意味はなく、ただ結果だけが残る。今回もそういった事例なことは間違いない。ただ、不幸な事故によって、マルスが十に満たない子供になった。それだけだ。
わぁ、と声を上げて野次馬に顔を出したのはネスだ。いつもは見上げる上背の王子が、今は見下ろす高さに捉えて黙っていられなかったと見える。
ネスは妙に高貴な雰囲気を漂わせる少年の隣に立って、嬉々として言った。
「ぼくより小さい!」
「それは、まぁ、君より幼くなったのだから、そうなるだろう」
蒼髪の少年は見た目の愛くるしさに似合わず、やれやれと肩を竦める。管理人の不手際に怒る手間さえ面倒がるほど、彼らにとってこの程度の事件は日常茶飯事だ。
むしろ、不満げにマスターハンドを見上げたのはネスの方だった。
「子供なのにかわいくない」
指を差してそう口先をとがらせるネスに、マスターハンドは軽やかに笑う。
「退行したのは見た目だけのようだね。一応確認だけど、マルスくん、君の今の精神年齢は?」
「ぼくの意識が信用できるなら、おそらく18ということになる。マスターハンドがあれやこれやの調整をぼくに加えていない限りは、ね」
「うーん、それはした覚えないから多分大丈夫!」
軽薄な返事でもって答える管理人をいまさら糾弾するファイターはいない。ちぇ、とつまらなさそうにするネスとは対照的に、彼のおもちゃにされるのを免れたマルスは、普段よりいくらか感情の見えやすい表情で安堵のため息を漏らす。
さて、十分述べたように。彼らファイターの住まう「この世界」では、このような事件は日常茶飯事。彼らがそういった不測の事態に慣れていることは言うまでもない。その場に居合わせた誰もが、これ以上の話の進展を見込めないと各々の会話に戻ろうとしたその瞬間、遅れて部屋に入ってきた男が一人。マルスと縁の深いファイター、ことアイクである。
マスターハンドと、その前に立つネス、見知らぬ少年、その近くに散らばる見覚えのある装備品の数々を見て、アイクでさえもある程度はことの次第を推測できただろう。呆れたように管理人を見上げるアイクの横で、こんなときだけ妙に息の合うマルスとネスは、どちらともなく頷き合うとネスの方が声を上げる。
「大変だよアイク!マルスが子供になっちゃった」
見ればわかる、とアイクは頷く。その視線を受けて幼児化したマルスは、ネスの陰に隠れるように一歩後ずさった。そうして、一言。
「……おにいさん、誰?」
再三述べるが、不測の事態に慣れたファイターたちである。いまさらこの茶番のタネを明かすような無粋な真似をする仲間は、この場にいない。
珍しく、アイクの驚く声が共同生活スペースに響き渡った。
そういう訳で、アイクがこの幼い子供を己の部屋に連れ帰ることになる。元より彼らはルームメイト。マルスが己の部屋に帰るのは自然な流れであるが、吹けば飛ぶような彼の茶番はまだ続いている。ネスは面白がって様子を見たがったが、彼には大乱闘のスケジュールが組まれている。突然肉体ばかりか精神まで幼児にまで退行してしまった友人への処遇を真剣に考えるアイクに見えないように、ネスと幼いマルスとが親指を立て合って別れたことなどアイクは当然知る由もない。
「あー、その、ここがお前の部屋だ」
騙されているなどつゆ知らず、親切にそう説明していくアイクのずいぶん高い位置にある顔を見上げてマルスは機嫌良く微笑む。彼のそういった誠実さはマルスの好むところの一つだ。仮に、彼がこのあと種明かしをされて、騙されていたのだと知っても、不機嫌にこそなるだろうが、本気でマルスを嫌うことはないだろう。そういう仲だということが、ますますマルスの機嫌を良くする一因になっている。
わざとらしく、マルスは部屋の調度品を見渡した。
「ぼくの部屋?家具は二人分あるように見えます」
「あー、そうだな。俺もここに住んでいる」
「二人で?ぼくたち、仲良しだったんですね!」
「まぁ…そういうことになるな…」
歯切れ悪くアイクが答える。子供が苦手な訳ではないようだが、普段の彼の様子とかけ離れた応対の連続にマルスの良心よりも好奇心が勝る。すぐにこんな冗談は終わりして笑い飛ばすつもりだったが、気が変わった。少年特有の表情筋の柔らかさで、今ならいくらでも邪気のない笑みが形作れる気がした。
「アイクさん!ぼく、もっとあなたのお話が聞きたいです。ぼくも将来、あなたのような強い戦士になりたいので!」
「お前は戦士になりたかったのか?」
てっきり、うろたえたままの反応が返ってくるものと思っていたマルスは、思わぬアイクの切り返しに面食らって目を丸くしてしまう。寡黙な青年──とは誰が言ったか、アイクは決して口数の少ない男ではない。疑問に思えばすぐに口に出すし、時折それはどんな美辞麗句よりも真理を突く。
「……つ、強い戦士になって、父上のお手伝いをするのです。戦場で武功を上げて、英雄アンリのような冒険を」
「初耳だ。俺も、お前の話を聞きたいな。大人のお前は、子供の頃の話をあまりしなかった」
逆に、アイクが身を乗り出して興味津々という様子でこちらを見やる。その目線の誠実さが今のマルスには痛い。
「え……あ、そうでしたか……?」
「そうだな。今、お前は何をしている年頃だ?もう剣の稽古は始めたか?」
黙っていては、怪しまれる。嘘を嘘だと白状するなら今が好機だとマルスが気が付いたのは、ずいぶんあとのことだった。
「勉強をしています!将来、父上と国の役に立つために、外国のことや、作物のこと、経済のことも」
結局マルスがしたことは、可能な限りの表情筋を総動員して、希望にあふれる無垢なる少年の笑顔を見せることだけだった。
「剣の稽古もジェイガンに付けてもらっています!アベルもカインも、ぼくが相手だと手加減するので、今度はアイクさんに剣の稽古を見てもらいたいですね」
「俺の稽古は厳しいぞ」
そう言って笑うアイクのあまりに毒気のない表情に、マルスの方が全く萎縮してしまって、ついぞ彼はささやかな嘘の告白の機会を失ってしまった。
西陽が差し込む頃、アイクとマルスの部屋の扉を叩いて二人を呼ばわる声がする。声の主はフォックス。マスターハンドの伝言を預かってきた、という彼は、扉を開く前から用件を述べる。
「おおい、大丈夫か。マスターハンドが、マルスを元に戻す方法を見つけたって」
フォックスとしては、二人がこの報告を何より待ち望んでいるだろうとの配慮から声掛けしたに過ぎない。事実、些細な嘘から始まった針の筵の時間を甘受していたマルスにとってそれはまさに地獄に垂らされた蜘蛛の糸。ここまで嘘に嘘を重ねて今さら種明かしも気まずい。このまま何も覚えてなかったということにしておいて、元の姿に戻ってしまおう…との目論見を、親切な来客を扉の前に待たせたままアイクが遮る。
「……元に、戻りたいか?」
「え?」
何を言い出すのか、と見上げるアイクの表情は、西陽が影を落としてはっきりと窺えない。マルスが答える前にアイクは独り言ちる。
「未来を知らないお前にそれを聞くのは酷か。知らないままの方がいいこともある」
「あ、アイクさん?フォ…外でお客さんが、待って…」
「おーい、アイク、マルス。いないのか、返事してくれ」
一応、嘘を嘘と貫き通すだけの意地だけは残っているマルスの挙動不審な言動にも気付かないほど、アイクもまた何事かを考えこんでいるようだった。そのまま、彼はフォックスの呼びかけに答えることなく、訳が分からないままでいるマルスを抱え上げた。荷物のごとく小脇に抱えられ、視界の回転したマルスはただただ驚きに声を上げる他ない。
「えっ!?あ、アイク、さん!?一体何を」
「逃げよう」
「へ、え!?」
次の瞬間、アイクの強靭な肉体が部屋の窓枠をぶち抜いて、外に飛び出すことになる。
起…マルスがマスターハンドのあれやこれやで幼児化する。
アイクがめちゃくちゃうろたえる
承…元に戻るまでの間、アイクが面倒を見ることになる。
甲斐甲斐しく世話をしてくれるアイクを面白がって、マルス(精神は大人)は中身も子供のふりをすることに
転…もとに戻るのをアイクが渋る
あらゆる重責を背負わされる前のマルスを、アイクが連れ出して逃げ出してしまう。マルスは言い出すタイミングを失い…
結…マルスに説得されて、アイクはますますマルスが好きになる。
要するにアイクはマルスのありえたかもしれない可能性に価値を見出した訳で、それはアイクがマルスに惚れた本質ではない。可能性も愛してくれる…という意味ではそれもありだけど、マルスは「不幸でダメなところの多い自分」を好いてくれるアイクが好きだし、そうであってほしいと思っている…
アイクは失われたものを愛でるきらいがあるのかも
幸福な幼少期を過ごすマルス、試練を課されて無垢さを失った青年マルス
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ななし@e213db
作業しながら見ますー!
25:32
ありがとうございます~!ごゆっくりどうぞ~!
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ななし@3967f4
可愛いお題かと思ったら転…!😭🙏頑張ってください〜!!!楽しみにしてます!
35:27
ななし@3967f4
くろごより!
36:15
チャットのポップアップ出るの今気づきましたわよ~~!!ありがとうございます!がんばるぞ~い!
74:29
ちょっと休憩してます~お茶淹れてきます
78:57
帰ってきました。きりきり原稿のために文字書きの勘を取り戻していきたいです
79:44
ななし@e213db
お帰りなさい!頑張ってください~
113:11
とりあえず今日はこれくらいにしようかと思います!
113:47
御覧くださった皆様、ありがとうございます~!また加筆修正しつつ、結まで書いて完成…という感じにする予定
115:10
ななし@e213db
お疲れ様です!完成楽しみにしてます^^
115:19
とても捗りました…圧倒的感謝…!!また定期的にやっていきたいので、お構いくださるとうれしいです。ではではノシ
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アイマル短編を書こう
初公開日: 2021年01月18日
最終更新日: 2021年01月18日
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アイマル短編集に向けて短編を加筆修正したり、新しく書いたりしていこうのコーナー。
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