助かった……のだろうか。
 俺は胸を撫で下ろしながら、携帯とにらめっこしていた。
 現在、俺は一人でとある場所に向かっている。
 本来ならば、一護に昨日の事の顛末を話すことになっていたが、偶然ジジイが俺に対しておつかいを頼んできた。
 ジジイの頼みならば断りたいのは当然なのだが、ジジイの言葉(メールの)から察するに、結構真面目な感じはする。
 これは行かないとまずいかもしれない。
 ……という理由をつけて俺は一護から逃げました。
 いや、はい。
 普通ならあんなクソジジイの頼みなんて聞いてやりたくないのだが、今回は一護に話すほうが面倒なので、こちらを優先させた。
 どちらかといえば、というのを天秤にかけたのだ。
 別に一護が嫌いなわけでも、俺の過去のことを話したくないわけでもない。
 俺も自分のことについて理解していないところがあるので話せないのだ。
 俺は当初、鬼滅世界で死なないようにと、努力をした。
 それはあの世界ならではの、人が唐突に死ぬというのを知っていたからである。
 呼吸を覚えれば、戦いで勝てる。
 常中を覚えれば、死ぬ可能性が減る。
 無刀を覚えれば武器がなくても勝てる可能性が出る。
 勘違いが元だったが、そんな純粋な生存本能で俺は修行をしていた。
 そこに疑問はなかったし、頑張ることのみに気を取られていたせいで、背景とかまじでわかってない。
「ここか」
 そんな俺の過去の、何か動こうとしている。
 ……というのが全く分からないのだが、俺と虚が何らかの関係を持っているのはジジイの話から明確だった。
 俺が着いたのは、駄菓子屋?
 木造のボロ屋に、看板に大きく『浦原商店』と書いてある。
 なんか……見覚えがある気がしなくもない……。
 BLEACHのことを思い出しながら、ここに本当に入って良いのかと考える。
 ここがもし裏ボスとかのアジトとかだったらマジで嫌だ。
 下手に見覚えがある気がするからなおさらだ。
「おいそこのやろう!」
 場所の再確認、記憶の掘り出しを行ってウンウンと唸っていると、隣から声が聞こえた。
 声の方を向く。
 下を向く。
「……?」
「そうだお前だ!」
 そこには小さな男の子がいた。
 ツンツン髪の男の子。
 マジで知らん。
 誰だ。
「勝負しろ!」
「……?」
「お前がボールを投げる!
 俺が打つ!
 打てたら俺の勝ちだ!」
 もう訳がわからないまま、俺は少年からボールを渡される。
 え? これはなに?
 困惑する俺を尻目に、少年は俺からある程度離れ、手に持っていたバットを構える。
 その姿はさながら、休日に近所で草野球をしている子供のようだ。
「来い!」
「え?」
「来いって言ってんだ!」
「あ、はい」
 俺は別に運動神経が一護の様にすごいわけではない。
 せいぜいが苦手ではない、というくらいだ。
 それを身体能力でなんとかしているから俺も運動ができると思われているだけ。
 だからこういう手加減とかは簡単だ。
 身体能力を発揮しなければいいだけなので、
「ほらっ!」
「おうりゃ!」
 普通の、キャッチボール程度の速さの球。
 それは少年のストライクゾーンにまっすぐ吸い込まれ、少年は空振りをした。
「あら」
「も……」
「も?」
「もう一回だ!」
 少年面白。
 そんな感情を抱いていると、
 ガラリ
 店の中から人が出てきた。
 筋骨隆々でエプロンを着けた、妙な髪型の人。
 何だこの人。
 知ってるけど名前でねぇ。
「ジン太殿、何を外で騒いで……」
 その人はどうやら少年……ジン太くんを呼びに来たようだ。
 彼は俺の姿を見て、少し停止し、
「あなたは……」
「我妻です。
 祖父から言われて来ました」
「あぁ、丈さんの」
「コイツ客なのか?」
「はい。
 なのでジン太殿は雨(ウルル)と一緒に外で遊んできてください」
「ん? あぁ」
 少年は少し疑問は抱いたっぽいが、素直に言うことを聞き、店の外に少女を連れて出ていった。
 兄弟……?
「それでは、コチラに」
 よそ見をしていた俺に、男は声をかけた。
「あ、私の名は鉄斎、と申します。
 おじいさんには昔お世話になりまして……」
「はぁ……」
 生温い返事を返す俺。
 マジか。
 じゃあこの人も呼吸使える的な?
「店長ー」
「はいはーい。
 今出ますよー」
 男……鉄斎さんが店の奥に声をかけると、奥から軽薄な声が返ってくる。
 少し待つと、奥から出てきたのは、
「えっーと、アナタが丈さんのお孫さんの……源氏さん、でしたっけ?」
 めちゃめちゃ見覚えあるけど、よくわからん人が出てきた。
 多分BLEACHのキャラだよね……絶対そうだよね……。
 え待って俺もしかして死神?!()
全開のあらすじ
一護の目の前で呼吸を使ってしまった主人公。
言い逃れできないと考えているとかかってきた電話。
電話の相手は自分の育て親であるくそじじい。
そんなジジイにとある場所にいけと言われて……
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BLEACH鬼滅二次創作 5話【連載】
初公開日: 2020年12月25日
最終更新日: 2020年12月26日
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コメント
BLEACH鬼滅の二次創作を書きます。
5話です。
プレッシャーに押しつぶされそうな感じがするけどのんべんだらりとがんばります。
前回のテキストライブ→https://txtlive.net/lr/1608650121707
次回のテキストライブ→https://txtlive.net/lr/1608999567309(一話飛んでます)
作品URL→https://syosetu.org/novel/245544/
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