罪だと承知で、七羽は千翼を孕んだ。
 アマゾン細胞に苛まれ、衝動と本能だけで過ごす時間が増えたあの日、仁――アマゾンアルファによって七羽は犯されるように抱かれた。抗うことは可能だったかもしれない。
 だが七羽の脳裏には一縷の希望――それはある者にとっては希望で、ある者にとってはどんな闇よりも深い絶望が過ったのだ。
 研究所から逃げたアマゾンズを一匹残らずこの世から始末したなら、鷹山仁は、自らにも移植したアマゾンズ細胞諸共己を滅ぼすはずだった。
 ならば、もし、彼の子を、アマゾンズ細胞に蝕まれた彼の子を懐胎し、この世に新たなアマゾンとして送り出すことが出来たなら、そしてその子が、人から生まれしアマゾンオメガ、水澤悠のような仁をも凌駕するような力を備えているとしたら。
 あの人はアマゾンたちを滅ぼすことは、決して、出来ない。
 あの人は、目的を達すことが出来ず、自らの命を絶つことは、出来ない。
「ちひろ。お父さんを許してあげて。お母さんが全部お前の罪を持っていくから」
カット