デイヴィス・クルーウェル×夢主(not監督生、ネームレス、if留学生)
デイヴィス・クルーウェル(学生、ハーツラビュル寮、三年生、18歳)
夢主(学生、ハーツラビュル寮、三年生、18歳)
[NRC留学生制度:NRCの系列に女学校が存在する。その女学校の優秀で望んだ生徒が留学生としてNRCに在籍する。各寮の各学年に一人から二人留学している。]
俺たちは幸せだった。
毎日勉学に励み、周りが嫉妬するほどに仲睦まじく学生生活を送った。
同じ寮から一緒に通学して、授業を受けて昼食を一緒に食べる。午後の授業も受けて一緒に同じ寮に帰る。
留学生である彼女と授業を受ける教室こそ違えど、同じ内容を受け課題の中身を考えた。
NRCで生活をする前から、俺たちは一緒で付き合い始めた時期こそ入学してからだったが昔からいつも一緒だった。
家が近くて、親の仲が良くてよく遊びに行って毎日毎日一緒に過ごした。
だからこれからも毎日が一緒に過ぎて、毎月も過ぎて、毎年一緒に過ごすと思っていた。
彼女が難しいと唸っている課題があった。
その課題は魔法理論構築の授業での課題。
仮想魔法の理論をレポートとして提出するらしい。
「デイヴ、わかる?」
「さあな。わからん」
「やっぱり?」
「魔法理論構築は私ら留学生しかやらんもんね」
「俺たちの授業はもっと脳筋なやつが多いもんな」
「私たちも正規生たちの授業は耐えられないだろうなって思うわ」
「俺たち正規生も、留学生たちの授業構成は耐えられないだろうな」
留学生のほうが細やかな技術をともなう授業が多く取ることが多い。
それは適材適所の表れであり、多くの細分化を起こした魔法学の融合を目指した故の形である。
体力をとてつもなく消費する授業を多くカリキュラムに組み込んでいるNRCと細やかな技術をともなう理論を前提とした授業を多くカリキュラムに組み込むNRC系列女学校の融合を目標としている。
学生同士が若くから多くの違いを学習していくために、難しい授業も多く行われる。
難しいなぁ~とつぶやきながらノートを睨む彼女は今日もかわいい。
次の日も、いつものように寮を出た。
午前の授業がいつものように流れていく。
そう思っていたけれど、授業が終わる少し前に、大きな爆発音があって学園が喧噪に包まれた。
先生たちがバタバタと動き始め、俺たち生徒は教室にそのまま待機を命じられた。
学園の一か所からもくもくと黒煙が立ち上っている。
多くの生徒が、教室内で窓にかじりつき騒ぎを詳しく見ようと目を凝らしていた。
同じ授業を受けていた、オクタヴィネルの寮長が先生に呼び出され教室を出た。各寮長が呼び出されているようだ。
「デイヴィス。」
仲のいいクラスメイトが俺を静かに呼び出す。
深刻そうな顔で指を唇に当て、ノートに文字を浮かび上がらせた。
”今回の騒ぎ、お前の彼女のクラスだ”
”先生だけじゃ手が足りなくなって、寮長たちが駆り出されてるのもやばい”
”なにかやばいことが起きてる”
嫌な予感を持ったのは俺だけではなかったらしい。
教室を抜け出すために必要な魔法は全部覚えていた。
教室の床にある貨物倉庫への扉を後押ししてくれたクラスメイトに開いてもらった。
その間に俺は姿をくらます魔法を自身にかけた。
光の屈折で姿を認識させない魔法。彼女に教えてもらった。
あまり得意なタイプではないから、そう長くはもたない。
でも、教室から抜け出せればそだけでよかった。
貨物倉庫から騒ぎがあった方向に進み、一番近くの扉までの経路を頭に描きながら走った。
何もないことを祈った。
NRCで爆発なんてよくあることだ。
騒ぎも起きるし問題も起きる。
だから今回もそうであってくれ。ずっと走っている間そう思っていた。
騒ぎが起きている場所に近くなればなるほど、どんどん静かになっていった。
煙が沸き、視界も悪く音もない。
それでも、感覚を頼りに進んでいくと先生たちが保護空間を展開していた。
俺を見つけた、ハーツラビュルの寮長先輩が目を見開いた。
「クルーウェル!!!!!」
何か言われたり弾かれたりする前に保護空間に飛び込んだ。
「先輩、どうなってますか?」
保護空間内を見渡しても彼女の姿はない。
ハーツラビュル寮二年の後輩留学生が俺を見て、泣き出した。
「クルーウェル、簡潔に言う。取り乱すな。」
「はい、肝に銘じます」
「何かの手違いで魔法空間同化理論が実際に展開されてしまったんだ。
本来なら、記述のみの履修だが今回はなぜか実際に同化が起きてしまった。」
「は?」
「先生含め留学生が多く引きずりこまれてしまったらしい。
先生は数名の留学生を守ることだけで対応しきれず、他の先生方も到着し同化が起きてしまった鏡から先生と留学生数名を引き戻すことに成功。
その後、他の留学生も引き戻しが始まったんだが、多くの留学生には座標表示の魔法がかかっていて位置を把握できた。
でも、」
「あいつだけ見つからない?」
「そうだ。
多分、お前の彼女は他の留学生に位置座標表示の魔法を優先してかけたんだろう。
しかも、まだその魔法を履修していない下級生を中心にだ。
だから、お前の彼女の座標だけ割り出せねぇんだ。間に合わなかった。
お前の彼女、すげー優秀だよ
そんなのあいつが居ないなら意味がねぇ。
そうやって喚きたくても、そういうわけにもいかなかった。
祈るように、寮長や先生の引き戻しの詠唱を聞いた。
何度も繰り返し復唱し、頭の底にあった呪文を頭に定着させなおした。
「寮長方
、先生方、手伝わせてください」
みんながうなずいてくれた。
そっと詠唱に加わり、祈るように言葉を紡いだ。
留学生の四年生も加わりはじめ、最大勢力での詠唱が行われた。
他にも詠唱ができる生徒はいたかもしれない。でも、誰も外に詠唱をできる生徒を募りに行く、そんな余裕はなかった。
一瞬彼女がこちらに手を伸ばしているような気がして、意識がそれた。
手をつかみ損ねた、俺を襲ったのは光で
意識がそれた一瞬で鏡は割れた。
負荷に耐えられなくなったらしい。
ものすごく強い光の影響か彼女失う恐怖とで眩暈と頭痛がひどかった。
煙が引いた教室はひどい有様で、割れた鏡を中心に時空が歪んでいた。
歪は徐々に閉じていくようで、どんどんと異常は収まっていった。
鏡に吸い込まれた留学生はあいつ以外、全員教室に戻ってきていた。
先生や寮長たち、あいつのおかげだった。
留学生の後輩たちが泣いていた。
安堵とあいつがいないことで泣いていた。
あいつは他寮の留学生にも好かれていたらしい。
あいつの魔法で助かった留学生が何人もいた。
後輩は全員あいつが助けた。
でも、あいつ自身が助からないでどうするんだよ。
俺はお前が何より大切なのに、どうしてくれるんだよ。
彼女が戻らないことを確信してしまって、俺は頭痛と吐き気に身を委ね、意識を飛ばした。
目が覚めてから俺は多くのことを聞かれた。
俺だけでなく寮長や留学生たちも何度も話を聞かれた。
二度と同じことが起きないように対策が取られるらしい。
NRCで最悪と呼ばれる事件の一つとして教科書に載ることになった。
俺はずっと彼女を待っている。
ずっとずっと、待っている。
いつ彼女が帰ってきてもいいように、NRCの教員になった。
彼女との思い出をなぞって生活した。
朝起きて最初に飲むのは、温かいハーブティー。夏場は氷水で出したミントティー。
角砂糖を一つだけ溶かす。
昼間は、彼女が似合うとほめてくれたブランドの服をまとった。
毎年毎年、新作が出てしまってさみしくなった。
お昼は、いつも並んで食べた学食のサンドを食べた。
一人で職員室で食べるサンドは、彼女と食べた時よりも味がしなかった。
夜は彼女がよく聞いていた音楽を流して、夕食を食べた。寮で集まって食べる時以外はいつもそうしていた。
彼女が映っている写真や動画を見てから眠りにつく。これだけは彼女がいなくなってからできた習慣だった。
彼女が映っているものは、留学生たちにも多く送ってもらった。彼女の両親からももらった。
彼女を知る多くの人から、写真や動画をもらった。
毎日見ているのに、日に日に薄れていく、彼女の顔。
映しきれない表情や仕草、そういう忘れたくないことをどんどんと忘れていく自分が嫌だった。
毎年、彼女が消えた日は割れた鏡を見に行った。
本当は手元に置きたかったけれど、事故を起こしたものであり、凶器であったがために保管場所は決まってしまい、厳重に保管されている。
毎年、学生のころから通っていたから。今では館長とお茶まで飲める間柄になってしまった。
この前、保管場所に寄ったときに館長が
「最近は時間が取れないのかい?」
といってきて驚いてしまった。
彼女が消えてすぐのころは鏡が見れるようになってから毎日のように通っていたからだった。
「そうですね、最近は少し忙しくて」
そう答えるしかなかった。
本当は今でも毎日通いたかった。
彼女が帰ってこなくても数時間割れた鏡を見つめて過ごしたかった。
でも、それが許される時間はなくて悲しくなった。
俺は何を待っているのだろうか。
今日も今日とて授業だ。
俺は教員になってそこそこ楽しく毎日を過ごした。
そこそこ楽しいことがさみしくもあった。
悔しいけど、どうしようもない時間の流れを感じていた。
もう、彼女が消えて十年を超え、さらに数年経とうとしていた。
今日もいつものように時間が流れた。
今日も変わらない一日になるはずだった。
朝が変わらなかったのだから、変わりなく夜を迎える予定だった。
授業を終わらせて休み時間を始めたさなか、静かに騒ぎは起こった。
人が騒ぎを広めた。
走りながら騒ぎを伝え騒ぎを大きくするやつが居て、休み時間であることが更に騒ぎを大きくしていった。
俺が騒ぎの起きた鏡の間に到着したころには、もう人だかりができていた。
騒ぎ立てていた生徒によれば、新入生の時期ではないけれど、入学式の時のように棺で運ばれてきたということだった。
こんな騒ぎになるように、こんなことはめったにない。
教員になってから渡された、これまでに起きたやばい事件簿(通称)にもこんなことは乗っていなかった。
何もかも例外だ。
人だかりの中に踏み込めば、生徒たちが避けるように道を開ける。
この時ばかりはありがたい。
動きを止めた馬車の棺が開いて、中にいる生物が動きだす。
どうやら人間らしく上半身を起こしてそれは止まった。
それが人間らしいと認識したのは俺だけではなく、何人かの好奇心旺盛な生徒もだった。
その生徒たちが、棺に近づいていく
それは近づいた生徒の顔を確認して、それからあたりを見回した。
俺はそれが誰だか、認識していた。
でも、信じられなかった。
だから、棺のほうに踏み込めずにいた。
それなのに、それは俺を見つけるなり俺に話しかけた。
なんの躊躇もなく、当たり前のように。
「デイヴィス、どうして制服じゃないの?」
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twst.Divus Crewel 夢書
初公開日: 2020年08月15日
最終更新日: 2020年09月19日
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コメント
Divus Crewel の夢書。
他のtwstアカウント(D.Cに狂ってるアカウント)で上げる予定。
not監督生。
ネームレス。
女の子。
捏造過多。
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