Daybit Sem Void 様
 この度ご依頼頂きました#name1##name2#についての調査内容を此処に報告致します。
尚、不透明な部分が多い為、個人的な考察も含んでの記載になることをお許し下さい。
項目は以下の通りです。ご査収下さいませ。
1.#name1##name2#の両親
2.#name1##name2#の出生後
3.#name1##name2#に宿るもの
4.#name1##name2#の夢との関連
5.考察
1.#name1##name2#の両親
父 #name1#貴俊 
母 早乙女(旧姓)りょう は日本 ○県×市※ヶ丘に居を構える魔術師の夫妻(既に両名とも事故にて死亡)
 両名とも両親の影響により若年時より宗教団体「宇和教」に入信しており同施設内にて出会う※「宇和教」は、「全にして一、一にして全なる者」を主神とする新興宗教団体
 結婚後は両名とも幹部に昇進 主に「宇和(以下主神)」を降ろし天啓を賜る職務に就くが、天啓を賜るとは表向きであり、#name1#夫妻は主神を召喚し使役、または自身が「究極の門」へ至る画策をしていた
 主神の召喚に於いて用いられる触媒(生贄)は幼年期の児童
 数百にも及ぶ儀を行うも何れも失敗に終わる(尚触媒はその都度死亡)
2.#name1##name2#の出生後
 貴俊 りょう夫妻に娘 #name2#が産まれる
 度重なる失敗に苦心した夫妻は自身の娘を触媒に用い、召喚の儀式は漸く成功※後に記載する#name1##name2#に宿るものは宇和教の主神ではない
 主神は間違いなく#name1##name2#に宿 ているにも関わらず姿を見せず、天啓すらも与えなかった為、夫妻はその後も何度か生贄を用い召喚の儀を行っていた模様である
3.#name1##name2#に宿るもの
「宇和教」へ潜入し調査した結果、「宇和」「旧き者」と呼ばれる者は、地球上に人類が現れるより以前にこの惑星を支配していた者を神格化した者で有ると判明
 以下、「宇和教」施設内より入手した資料の抜粋
宇和様にお出で頂く為、生贄の中には彼の妻である豊穣の女神を降ろす事
宇和様のお導きを頂くには、鍵を手に入れること
鍵は女神がお持ちである
鍵の所有者にはいずれ扉へ至る誘いがある
 この事から#name1#夫妻は主神の正しい召喚方法を知らなかったようである
資料ととある神話を照らし合わせるに、「宇和(主神)」とは「限りの無い空虚」とされる「副王」たる神であり、「限りの無い空虚」とされる神の妻「狂気を産む黒山羊」こそが#name1##name2#の孕む者であると結論付けられる
 そして#name1##name2#は「鍵」にあたる何らかの物品を所持している可能性が高い※「銀の鍵」とは「門」へ至る資格其の物を差している可能性もある
4.#name1##name2#の夢との関連
#name1##name2#が所有しているとされる「鍵」と内に宿る「狂気を産む黒山羊」が共鳴し、深層心理に影響を与えていると考えられる
何処までも深い夜闇とは「宇宙」であり、淡く光る扉は「門」
呼び声は「狂気を産む黒山羊」の物、そして花の香りは「薔薇の海」に起因する
一時期夢を見なくなったのは、恐らく召喚された魔法陣から距離が空いた事により「狂気を産む黒山羊」が弱体化したからであり、カルデアという魔術や魔力に密接する施設へ居を移したに起因して戻ったと推測できる
5.考察
 #name1##name2#の出生直後に「狂気を産む黒山羊」が降ろされたのだとすれば、現在#name1##name2#の年齢が20代半ばである事を考えるに彼女が門を開くのは時間の問題だと考えられます。夢の内容から察するに幼年期の内から門の前に至っており、何らかのトリガーを待っている状態なのでしょう。「旧き者」についての資料が非常に少なく明確な答えを出すには至らず申し訳御座いません。付き合いの有る専門家に助言を乞いましたが、「旧き者」の召喚に成功したという実例が無い為、現在出来る対策としては「鍵」と彼女を永久に引き離すのが良いとの事でした。鍵はどの様な形をしているかは不明ですが、#name1##name2#が幼年期より所持しているもので有る可能性が高いと考えられます。一刻もお早い措置をお願い申し上げます。
Philip L Williams
 スイッチを切ったタブレットをテーブルに放り、デイビットは報告書の内容に頭を悩ませながらもぬるくなったコーヒーを煽っていた。
 信頼に足る然るべき機関に調査を依頼した筈であるにもかかわらず、彼らが寄越した報告は酷く現実離れしており、妄想とも呼べる代物であった。
 もし仮に此の報告書の通り彼女の両親が信仰していた宗教と彼女が見続けている夢は旧き神々に関連が有るとして、素人が神を喚ぶ事など出来る筈もない。英霊の召喚ですら一流の魔術師が聖杯戦争の期間でしか行うことが出来ない高等魔術である。英霊でもなく神霊でもない“本物の神”を喚ぶ事など到底不可能なのだ。
 旧き者について、デイビットには僅かながらに知識があった。歴史の癌として葬り去られていた物がとある作家が掘り返したが為に世に広まり、神々の存在はマニアの間で尾鰭を付けながら根強く語り継がれているのだ。神という不確実な存在を神霊として喚ぶ方法がある以上、信仰が存在の補強となる為旧き者を呼び出す事は理論上可能である。
 しかしそれは理論上の話であり凡そ不可能だ。が、此の報告書を書いた者も一流の魔術師であり、#name2#に何かが巣食っているのは確実である為デイビットは頭ごなしに否定出来ずに居る。だからこそ頭を悩ませているのだった。
 底に残ったコーヒーを飲み下し紙のカップを握りつぶして、デイビットは食堂を後にした。
 深夜の廊下に人の影はなく、空調の風音と彼の靴音だけが静かに鳴り響いている。
 デイビットは食堂の有る区画を抜け医務室の前を通り過ぎたあたりで、靴音と風音以外に耳を掠める異音に気が付き足を止めた。機械音を疑い耳を澄ませるも、異音は一定の音程で響く機械音とは違いか細く音階を奏でながら徐々に此方へ近付いてくる。
 それは明らかに人の歌声であった。
 歌声は彼の進行方向から聞こえてくる。デイビットは目を凝らし、廊下の先でぽっかりと口を開ける暗闇を睨めつけた。声が大きくなるに連れ、歌詞が聞き取れるようになる。英語ではないようだ。
「しょうびの ねむりを とびこえて いらっしゃい」
 震える声は彼に近付き、常夜灯の薄い明かりに影が見え始める。影の形を見るに歌声の持ち主は小柄な女のようだ。女は血の気のない生白い足を晒し、裸足でぺたぺたと足音を鳴らしながら姿を現した。
 あれは#name1##name2#だ。
 切れ長の瞳を煌めかせ平時の利発そうな表情は見る影もなく、彼女の顔は青褪め瞳は虚ろで、身体を揺らして歩いている。デイビットの存在にも気が付いていない様子であった。
「むくなる とくいの むすめよ いらっしゃい」
 オーバーサイズのTシャツを身に纏い彷徨う様は幽鬼其の物である。
 ひたひたとふらつきながら脇を通り過ぎようとした#name2#の腕を、デイビットが反射的に引くと彼女の身体は意図の切れたマリオネットのように其の場に崩れ落ち、動きと共に歌も止んだ。咄嗟に彼女を抱きとめて其の顔を覗き込めば、幼い顔つきで小さな寝息を立てながら安らかな眠りに落ちていた。
「噂の幽霊の正体はおまえだったのか」
 語りかけても#name2#からの返答は無い。彼女が起きる様子は無いし眠っている者を起こすのは忍びないと、デイビットは華奢な身体を抱き上げ、居住区画へと足を向けた。
 #name2#は夢を見ていた。幼い頃から変わらない、暗闇と白い扉、そしてあの歌声が響く不穏な夢だ。夢の中で彼女は扉を叩きながら泣き叫んでいる。此処を開けろ、其処へ入れろと喚いていた。
 いつもは此処で目が覚める。#name2#の願いは叶わず扉は閉ざされたまま、寝室の天井が彼女を出迎えるのだ。けれど今日の夢は違っていて、ノブの鍵が軽い音を立てて開く音がしたのだ。白木の扉は軋みながらゆっくりと内側へ開いていく。薄く開いた隙間からは花々の芳しい香りと子供達の楽しげな声が彼女の感覚を鮮明に刺激していた。
 やっと入れる。嬉々としてノブに手を掛け押し開こうとした瞬間に場面が切り替わり、扉も花の香りも子供の声も消え、彼女は会議室の中心で備え付けの硬いキャスター椅子に腰掛けていた。
 夜着ではない、いつもの制服を身につけてタブレットを抱えて誰かを待っているようだった。#name2#は歌を口ずさんでいる。知らないようで何処か聞き覚えの有る歌だ。
 暫くそうしていると、部屋の隅に有るドアを叩く者があった。#name2#はドアに向かって「どうぞ」と声を掛ける。
 ドアを開いたのはデイビット・ゼム・ヴォイドだった。デイビットは何も言わず、仏頂面を貼り付けて彼女の目の前に設えられた椅子に着席した。模様の沈んだ美しいヴァイオレットが彼女を射抜くので、何か話さなくてはいけない気がして唇を震わせても、喉から溢れるのはあの歌だけだ。
 特に親しくもない男と二人っきりの室内は居心地が悪い筈で有るのに、静寂が心地居よい。耳の奥で響く耳鳴りも、一心に向けられる視線も自分を繋ぎ止めてくれる気がしたのだ。
 彼女が目を覚ますと見慣れた天井が#name2#を迎えた。しかし違和感が有る。身体を包む香りが違った事も要因の一つで有ったが、部屋の中には自分以外の気配が有る。慌てて上体を起こし室内を見回すと、何故かデイビットが居た。彼は椅子に深く腰掛けて腕を組んで瞳を閉じている。眠っているのだろう。何故自分の部屋に彼が居て、其の上睡眠を取っているのか理解出来ずに居たが、徐々に覚醒していく頭で考えてみれば自ずと答えは見えてくる。
 此処は彼の部屋であり、彼がベッドで眠らないのは自分がベッドを使用しているからだろう。
「なんで…?」
 しかし何故自分が彼の部屋に居るのかは分からないので、#name2#はベッドから恐る恐る下り、寝息も立てずに静かに眠るデイビットの肩に触れると、彼の頭が持ち上がりヴァイオレットの瞳と視線がかち合い、彼女は驚いて一歩其の場を退いた。此の程度で起きるとは思っていなかったのだろう。
 デイビットは金の睫毛を数回瞬かせた後、硬直する#name2#を凝視した。夢の中と似た状況に此処でもまた何か話さなくてはいけないような気がして無理やり唇を開けば喉から溢れたのは歌ではなく、意味のない汚い音だった。其の喘ぎが羞恥を煽り頬に熱が上がる感覚がしてもう一歩後ずさると、膝の裏にベッドの隅が当たり身体がベッドに投げ出される。何とも間抜けで情けない格好だ。
 彼女の鼓膜を、椅子の軋みと革靴が床を打つ音が揺らす。彼はベッドの脇に立ち、自らの醜態に呆然として仰向けになった彼女の顔を覗き込んだ。
「大丈夫か」
「は、い…大丈夫です。あの、なんで私は貴方の部屋に居るんでしょうか」
「オレが此処まで運んできた」
「私の部屋から…?」
「廊下を徘徊している君を此処まで運んできた」
「徘徊?私、そんな事してません。ずっと部屋で眠っていたんですよ」
「君は妙な歌を口ずさみながら虚ろな顔をして歩いていた。睡眠時遊行症を患っているのか?」
「夢遊病は子供の頃に完治しています。それに此処に来てから今までベッド以外の場所で目覚めることなんてありませんでした。夢遊病な訳ない…」
「今までは誰にも干渉されずに済んでいたから自力で部屋に戻ることが出来ていたが昨夜はオレが引き止めたことで症状が落ち着き倒れ込んだという見方も出来る」
「其れは貴方の想像でしょう」
「夜中に歩き回る君を見た者は少なからず居るようだが?カルデアの幽霊の話は君も聞いた事がある筈だ」
「幽霊が…」
 幽霊が自分と如何関係あるのか。問いが口を突く前に、#name2#には彼の言わんとしている事が理解できてしまった。白い衣服を着て歌を口ずさみながら深夜のカルデアを徘徊する女の幽霊の正体は自分であると、彼は言っている。
「」
カット
Latest / 227:19
カットモードOFF
12:15
明智
こんばんは。♡ありがとうございます
23:16
uma
こんばんは♡♡
24:22
明智
ゆーまさん!!!!!!!!こんばんは!いらっしゃいませ♡
24:46
uma
きちゃいました♡♡♡♡
26:00
明智
ゆーまさん 嬉しいです〜!チンタラ書いてるので進みは遅いと思いますがゆっくりしていってくださいませ!
26:38
uma
ありがとうございます!見てるの楽しくてずっと見れちゃいます♡♡
28:30
明智
ゆーまさん ありがとうございます〜♡
29:37
uma
小説の始まり方から大好きです………
32:02
明智
ゆーまさん またそうやって私を喜ばせる…。踊ってしまいそう…。
32:02
明智
ゆーまさん またそうやって私を喜ばせる…。踊ってしまいそう…。
33:12
uma
本当に好きなんですよ…明智さん(M子さん)の表現とか文章が、美術品みたいに感じちゃって
40:34
明智
ゆーまさん 美術品だなんて恐れ多いです…!頭悪いので書きたい事書きなぐってるのに文章褒められるの嬉しすぎる…。
44:20
uma
一つ一つのシーンがイメージしやすいのに上品というか、本当に尊敬してます
52:25
明智
ゆーまさん 最高の女に褒められる至福…。ゆめしょ書いてて良かった…。
55:19
uma
最近本当に明智さん(M子さん)の作品ばかり読んでて良い意味で頭抱えてました♡
61:51
明智
ゆーまさん サイトに遊びに来てくれるの気恥ずかしいのに嬉しさが勝って今舞い上がってます。好きすぎる…。
67:29
uma
私にとって明智さん(M子さん)は最高な女なので…♡♡♡♡
74:16
明智
ゆーまさん 最高の女が私を最高の女と呼ぶ世界戦に生まれて本当に良かった。
226:54
明智
今日は此処までにします。遅くまでお付き合い下さりありがとうございました!おやすみなさい
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えふご夢かくよ20
初公開日: 2020年07月31日
最終更新日: 2020年08月01日
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コメント
デイビット君の夢をかく
えふご夢かくよ24
お題で頂いた「Machiavélisteの番外編」を書きます
明智
えふご夢かくよ22
ちょっとだけライブ。おっとっと食べながら書きます。(おいしい)
明智
えふご夢かくよ23
主にデイビットくんとバカンスに行く話。完成しました
明智
CoC6『レプリカントの葬列』二次創作 タイトル未定
CoC6『レプリカントの葬列』二次創作。私はHO怪盗をもらいました。 我が家の怪盗・四谷千影の昔話。…
唯代終