【再開しました】
コメント等歓迎でーす ゆくるやりまーす
ムキムキねずみがぎゆしのを偵察→しのぶさんが冨岡さんの湯たんぽになってる現場を目的→いろいろあって告白 の流れの続き(雑い)
※かならずムキムキねずみをはさむこと※(自戒)
 遂にか、とムキムキねずみは思った。あれだけ二人で寝ているくせに(深い意味のない寝る、である)何の進展もなかったこの二人の、関係性の発展を目の当たりにして、ようやくこれで任務が終わると考えた。忍獣は、考えて動けるスタンドアロンなのだ。
 
「とみおかさんって、狡い人間ですね」「ずる、」
 しなだれかかった胡蝶が、冨岡の口をちいさな手のひらで塞ぐ。息のもれる、か細い音。呼吸の乱れ。どういう意味だ、と反抗する視線から、胡蝶が目を逸らす。胡蝶の指は、冨岡の口内でやわらかな味を醸した。
「こんな、断れない状況でそんなことを言うのは――ずるいです。本当に狡いです。狡猾です。そういうことを言うなら、きちんと私の目を見て仰ってください。誠意が全く感じられません。だから冨岡さん、は」
 ぬるり、と指を弄ぶように舐める。ちいさな水音があって、ちゅ、と冨岡は胡蝶の指を放した。無機質な男の唇が、唾液でてらりと光っている。月光に照らされたくちびるが、ほうと息を吐いた。誠意か、と低くこもるような音が聞こえる。冨岡は胡蝶の手首を握って、じい、とその瞳をみつめた。藤色のひとみを数度瞬かせた胡蝶のそれに、自分が映っている。
「しのぶ、俺は」「知っています」
 ぱきりと冨岡の意見を切って、胡蝶が冨岡に口づけた。それはしばらくの時間を置いて(唇に舌が割り入ったりなどする、濃厚な口づけをもって)くちゃ、と離れた。薄く、透明な糸が胡蝶の口の端から垂れた。
「姉さんから聞いていました――その、冨岡さんが、私のこと、好きだ……って。でも、嘘だと思っていたんです。だって、冨岡さんは私のこと、」
「(何かキラーワード)」
 すう、と肌に寄せられた唇が熱を持つ。なめらかな首筋をたどり、えりもと、鎖骨のはじまりのあたりで、冨岡が肌を吸った。
「いたい、です……よ」
 そうか。呟いたあとに、胡蝶は腹のゆるみを感じた。するりと外された帯締めが、しゅるりと外された帯揚げと帯締めが、畳の上に力なく転がった。身体を締め付けた帯が、不意に緩んですとん、と落ちる。胸のあたりをまさぐる指が、器用に紐を外してゆく。
「とみおかさ、やめ……」
 もごもごと胡蝶が口ごもった瞬間、とすり、と天井に小刀がささる。しまった。ムキムキねずみは危機を感じ、ねずみの足取りで逃げ出した。
――偵察の基本を教えてやる。地味に死ぬな。泥水をすすってでも派手に生き残れ。そして俺様に報告しろ。ド派手にだ。
(宇随のネズミか)(おそらくは)
 至近距離で冨岡と胡蝶が目配せをする。屋根裏の足音が去ったところで、ふたりは息を吐いた。
「こんなところに小刀を仕込むな」
「女は武器を仕込んでいるものですよ、冨岡さん」
 常のとおりににこにこと笑って、胡蝶は冨岡の指に、自身のそれを絡ませた。骨ばった指、厚い皮膚。何度も何度も刀を握ったてのひらを重ね合わせて、熱をともにする。じわりと互いの体温があわさって、まざって、溶けてゆく。胡蝶がいちど呼吸をして、にこり、と笑んだ。
「――いいえ、旦那様?」
 穏やかな笑顔だった。少女が涙を枯らした夜から、見せることのなくなった笑顔だ。冨岡の胸に去来した感情はなんだったのか。愛と呼ぶには(なんかいい言葉)哀と呼ぶには染みつきすぎた。ぎしりと絡んだ指に力をこめる。乱れた黒紋付ごと胡蝶をだきしめて、深く息を吐いた。
***
 何とか生きて寝床に辿り着いたムキムキねずみは、とりあえず床についた。久しぶりに死にかけて胸が高鳴っている。これがヒトの言う「恋」だろうか。いや、違う。その賢い脳で情報を整理し、また明日の朝に備える。五秒で深い睡眠に入り、数時間後に起床した。
 疲労などキレイさっぱり消し去ったムキムキねずみは、すっきりとした頭で身支度を整える。額当てをきゅうと締めて、一通り見回りを終えたあと(もちろん、まきをに葉物野菜をもらうことも忘れない)主である宇随の部屋へと走った。
――ムキムキねずみの朝は早い。
~END~
やったーおわった! 終了しますねー
ありがとうございましたー
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初公開日: 2020年05月13日
最終更新日: 2020年05月13日
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コメント
kmt,gysn,らぶらぶさせたい(希望)、なんか流れでいろいろかく