泥の中で拾った石は真っ白で美しくて、たちまち俺はとりこになった。
 最後の恩赦日だ。
『外界』に出ていい日なんか、俺にはもう、二度と来ない。
 あたりには俺みたいな囚人がたくさんいて、そいつらはそこらじゅうに湧いた沼に腰まで浸かって血眼になっていた。
 気の良いじいさんも、クールを気取ったおっさんも、無邪気な子供も、みんなみんな必死に探している。
 俺は今拾ったものの価値を思い出して、急いで拳の中にしまった。
 この囚人服にもポケットはあったけれど、そんな腰をかがめた拍子に『ぽろり』と落ちそうなところに入れておくつもりにはなれなかったからだ。
『機翔石
きしょうせき
』は俺たち囚人にとって希望だった。
 これさえあれば、空に帰れる。
 あの紫色の毒々しい雲の上……青いセカイで暮らす権利を取り戻せるのだ。
 俺はまた腰をかがめて沼の中をさらう。
 二個目が見つかるだなんて思っちゃいない。
 見つかったと周囲に知れると面倒くさいことになるとわかっていたから、まだ見つかってないようにふるまう必要があったんだ。
 そうしているうちに探索タイム終了を告げるラッパが鳴って、囚人どもが動き出す。
 気楽そうな顔をしているのは、まだ今日が最後の恩赦日じゃないやつらだろう。
 あきらめきれずに沼をさらっている奴もいたが、看守が走ってきて沼から引きずり出した。
「まだ探させてくれえ! 見つかる! あと少し探せば見つかるはずなんだ! そっ、空には妻と娘がいる! 俺の帰りを待ってる! だから、あと少し、あと少しだけっ……!」
「黙れ!」
 看守の電磁警棒
スタンロッド
が叫ぶ男を無慈悲に打ち付け、周囲で似たようなことをしていたあきらめの悪い連中も、青ざめて沼から上がる。
 それは、ただ麻痺効果を与えるだけのはずの電磁警棒で殴られた男から、焦げたニオイが立ち上っていたからだろう。
 今日の電磁警棒の出力はあきらかに高すぎる。
 きっと『囚人殺しのバリー』が今日の見張りどもの指揮を担当してる。
 今日の電磁警棒の出力は、あいつの一存でいじってあるに違いなかった。
 囚人をいたぶって鬱憤を晴らすのが何より好きな最悪のサディスト。あいつが当番を務めてるなら、静かにうつむいて過ごすのが一番生き延びる確率が高いのだとみんなよく知っている。
 だから、命が惜しい連中が顔を背ける中で、最後の恩赦日を終えた俺は……
 殴られ、痙攣しながら倒れ伏すおっさんに近寄った。
 看守が目を怒らせる。
「おい、貴様!」
 声も視線もけわしかった。
 でも眉根にはシワが寄っていて、電磁警棒の予想外の出力におびえ、俺を相手にふるいたくないのだという内心がうかがえるようだった。
 実際、看守の老人は小さな声で言った。
「クロウ、やめるんだ。お前を殴りたくない」
 わかるよ、あんたも家族がいるんだろ。
 だから自分の役割をこなさなきゃいけないんだ。
 俺にはもういない。
 だから『これ』はきっと、家族がいるやつが持ってるべきなんだろう。
 俺は電磁警棒を食らってノビているおっさんのポケットを探った。
 そして、手の中にしのばせていた『機翔石
きしょうせき
』をつかんで、かかげる。
「ポケットに入ってたぜ」
「クロウ……!」
「いいんだよ看守のじいさん。沼地をさらって機翔石を見つけることを『石に選ばれる』って言うんなら、石は孤独な俺じゃなくって、家族のいるやつを選んだってことだろ」
 看守はなにか言いたそうだったけれど、言葉は出てこなかった。
 それは俺の様子を見て、これ以上の忠告の無駄を悟った……とかではない。
 収容所のほうから、彼らの上官である『囚人殺し』のバリーが、部下を十名も引き連れて、ゆったりゆったり歩いてきたからだ。
 肥満体には沼だらけのこの地面を歩くのはきついらしく、あいつがこうして『外』に姿を見せることは滅多にない。
 だからきっと、あいつは俺の最後の恩赦日が無駄に終わったことを祝ってくれるつもりなんだろうなと思った。
 看守たちが敬礼し、醜い看守長のための道を作る。
 その道はやっぱり俺まで続いていて、バリーは汗を拭き拭き、俺の目の前まで来てヌチャリと笑った。
「どうですクロウさん、君の石は見つかりましたか?」
「残念なことに見つからなかったよ」
「そうですか! それはそれは悼ましい!」
 バリーは脂肪でぷっくりした頬を上げられるだけ上げて笑っていた。
「クロウくん、君の生意気な態度も、皮肉げな物言いも、今となっては懐かしく思います。私に表立って逆らったらのは、囚人、看守両方含めても君だけでした。その君が! 石をついに見つけられずに死罪! いやあ、やはり神は『石』のない者を人とは認めていらっしゃらないようで!」
 楽しげに笑うそいつを見る。
 憎たらしくて忌々しいやつだと思っていたが、今は不思議と哀れに思えた。
「バリー。これで俺は死刑執行っていうわけか。よかったな」
「ええ、ええ。……ただ唯一、残念なことがあります。クロウくん、君がなんの未練も感じていないこと、それが、私にはとても悲しい」
『死を覚悟した者を殺すのは張り合いがない』という意図に決まっていた。
 バリーは救いようのないサディストだ。弱者をいたぶって肌を艶めかせ、生を望むものを殺した時の悲鳴を聞いて肥える性質の持ち主。
 だから俺は、ちょっとだけ喜ばせるようなことを言う。
「いや、俺だって生きたいよ」
 石を見つけた時には、たしかに自分のものにしようと思ったし。
 周囲の囚人に見つかって奪われないように、小癪
こしゃく
な偽装もしたし。
 それもこれも、生きるためだ。
 でも、『どこかの子供が親を失うのか』って気づいたら、なんか、どうでもよくなったんだ。
「しかし、君は『石』を見つけられなかった。君の死刑は、本日中に執行しますよぉ?」
「うん、だから、逃げることにする」
「は?」
「『空』に戻るのはやめだ。お前を倒して、地を這いずって生きていくよ」
 しばし、バリーは言葉の意味がわかりかねるように黙りこくっていた。
 たっぷり十秒近く経って、ようやく、その脂肪でぷくぷくした顔を赤くし、怒りをあらわにした。
「できると思っているのか!? 『石』のないゴミの分際でッ!」
「試してみるか?」
「やってみろ! ……『エクスマキナ』ァ!」
 バリーが叫ぶと同時に、どこからか、男とも女ともつかない声がする。
 ━━機翔石
きしょうせき
ID、確認完了。
 ━━武装要求、承認完了。
 ━━翼の一時返還、許諾完了。
 ━━濁った翼を持つあなた。よきフライトをお楽しみください。
 バリーの胸の中から毒々しい虹色の『石』が浮かび上がって、肥大化、繭のようにその肥満体を包み込む。
 繭は一瞬で消え去り、次にあらわれたのは、油を流したような、醜い虹色の輝きを放つ薄羽を背負った、金属質な姿だった。
 嗜虐心をあらわすような、刺々しく、歪んでいて、そしてでっぷりと肥えたフォルムのそいつは、わずかに浮遊し、背中にある六枚の薄羽を大きく広げた。
「石を持たぬ『欠損児』の分際で私を舐めたこと! 後悔させてあげますよ!」
 金属のバイザー越しの、微妙にくぐもった声が、威圧的に響いた。
 この世界では、誰もが生まれつき金属の翼を持っている。
 人は、神より授かったというその翼で空を舞う。
 それゆえに瘴気にまみれた地上を捨てて、空に都をかまえ、そこで過ごした。
 だが……誰もが生まれつき備えているはずの『翼』を、持って生まれることができなかった者や、なんらかの事情で失ってしまう者もいる。
 そうすると瘴気にまみれた地上に墜
とされ、再び翼を……翼を神より借り受けるための許可証たる『機翔石
きしょうせき
』を見つけるまで、空には帰れない。
 そういった者は普段、監獄に収監され、七回だけ『機翔石』を見つけるために監獄の外に出るチャンスを与えられる。
 その七回のうちに見つけることができなければ、『この世界に生まれるべきではなかった』とされ、殺されるのだ。
 逃げようとしたって無駄。
 看守は翼を持っている。
 機械の翼を備えた者と、翼持たぬ者の力の差は圧倒的。
 翼を持たない者は、絶対に翼持つ者に逆らえない。
 それが、この世界の、常識。
 この世界で生きていくつもりだった俺が、心にとどめて生きていこうと思った、この世界の『普通』。
 でも。
 どうにも俺は、この世界のルールには嫌われてしまったようだ。
 ならもう、俺は俺なりのやり方で、生きていくしかないだろう。
 だから、俺は自分の胸に手を当てて、つぶやいた。
「聖剣、抜刀」
 心という鞘から抜き放たれた剣は、前世で世界を救った時と変わらない輝きを放っていた。
 二度と見ることのないと思っていたきらめき。……たくさんの思い出がよぎって、思わずそのまばゆさに目を細める。
「なんだ、それは!?」
「聖剣だよ。ちょっと前世で勇者とかやってたもんで。前は人類の敵とかに立ち向かってたんだけど、今回はそうだな……」
 抜き放った聖剣を直上に掲げる。
 光そのものを剣のかたちに凝縮したようなそれは、はるか天空にある毒々しい雲に、一筋の切れ目を入れた。
 切れ目からは陽光が差し込み、俺のいるあたりを照らす。
 そのきらめきに宣誓するように、俺は高らかに告げた。
「機械の翼が支配する空に、剣と魔法で立ち向かおうか」
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一応上のやつの解説という名目で始めているので貼っておきます
上記の文章は肥前先生主催の『第9回書き出し祭り』第二会場に掲載されていた私の書いたやつです
コンセプトは『思いつきを一切採用しない』≒技術だけで書く でした
何か質問があれば(というか視聴者が存在すれば)どうぞ
何もなければたぶん短編書く気がします
5分ぐらいこのまま
五分経ったので何かしら始めます
視聴者兄貴姉貴の実在はコメント、ハートなどがないと確認できません
そもそも書き出し祭り掲載のやつの解説がいいのか、短編作成がいいのか決めかねてる
どっちがいい?
じゃあ十割の人が解説を望んでるようなので解説しますか
とはいえガチで全部やると21時間はかかるので、興味のある場所など選択していただければ助かります
選択肢を出しましょう
1、アイデアの出し方
2、ワードの選び方
3、構成
4、テーマの選択基準
5、なんかあったんだけど記憶が消えていっている
稲荷竜の記憶は毎秒消えていく
選んで。もしくは他の選択肢を出してください
短くやれば三つぐらいはざっくりした解説ができると思います(1時間の予定)
ビーフジャーキー食べてるから食べきるまで様子見します
序盤か
コピペしてきます
ラピュタなんかは映像作品なのでまた色々違ってきますが
あれを文章作品として見た場合、『ヒロインと世界観が同時に降ってくる』というので、ヒロインへの興味を世界観への興味に同一視させるやり方ですね
文章だけだとちょっと尺を食うけど、このやり方でうまいことやってるのは禁書
そもそも学園都市という特殊な世界なんだけど……
説明には別枠が必要だ
この話は長ぇぞ……
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 泥の中で拾った石は真っ白で美しくて、たちまち俺はとりこになった。
↑ここですね
これが視点人物にとって素晴らしく魅力的なものである、と一行以内で示すことで、読者に『それを読もうかどうしようか』を悩ませる余地なく『それはなんだ?』と思わせるようにしてる
 最後の恩赦日だ。
↑ここは『なんかよくわからん石を拾いました。この石は……』ってただ説明しておくと、読者を最後まで引っ張る力が足りないので、『読者を驚かせる強めのワード』であり、なおかつ『上で示した謎マテリアルと関係なさそうなワード』であり、なおかつ『現実世界でも耳にするが、さほど耳にしないワード』が必要だったわけです
読者に「ん!?」という驚きを与える部分ですね
冒頭三行で読者を引っ張れないとその話は商品として失敗なので、三行目まではとにかく読者の読むモチベーションを引き出すために色々小癪なことをします
普段? 気にしてないよ!
冒頭だけで票を集める、という催しなので多少慎重にやってますが、私は基本的に手癖で書いてます
『外界』に出ていい日なんか、俺にはもう、二度と来ない。
↑ここで『読者になんとなく想像できるようなワード』『世界観の広がりがあるということを示すワード』を入れていく
ワード選別の簡単な方法としては
その石
最後の恩赦日
外界、二度と来ない
と重要なワードだけ並べてなんとなく世界が見える(これ説明が難しい)やつを並べる
エモワードっていうものがあってぇ
『二度と来ないあの日』『二人で並んで見た花火』『もう戻れない日常』
とかはたった数文字で強烈なストーリー性を持ちますよね?
『不自由からの自由』『幸福への惜別』『失われたものへの哀悼』あたりの属性を持つ言葉は読者の心に直接刺さります
これはぶっちゃけたくさん文字に触れて覚えるしかない気はしますが……(私は読書好きではないのでどの口でって感じですけども)
五文字あれば読者の胸を締め付ける事は可能です
ただ、たった五文字だと、読者に胸を締め付けさせる事は不可能
違い……説明が難しい
『私は何も言ってませんが、あなたが勝手に感じたようですね』は可能
「私はこういう感動を引き起こします。感じろ!」は不可能
まあそんな感じで、ここが構成で言うところの『追放パート』なので、ここまでは『なんか事情はわからんけど辛いんやろな……』ぐらいの認識を読者にしてもらうために言葉を並べていきます
上記を簡単にまとめると
綺麗なもの
不自由な世界
閉じ込められた私
これを言葉を変えて、世界観に沿った設定を入れつつやって行った、というのが上の三行です
ディズニーピクサー系の映画の冒頭メソッドだね
 あたりには俺みたいな囚人がたくさんいて、そいつらはそこらじゅうに湧いた沼に腰まで浸かって血眼になっていた。
↑で、最序盤の三行みたいなのを延々やっていくとポエムになってしまうので、そうするつもりじゃない今回は、ここらで具体的な描写を入れていきます
 この状況設定は、示したい結末に合わせて変えていく
「俺みたいな囚人がたくさんいて」→最後に無双展開(の入り口)を入れるので、この世界、この状況の『普通』となる基準値の人を出しておく
 無人の荒野で無双をしても、それが無双とはわからないのです
 たくさんの同じような状況の人が周りにいて、その人らができない自由への切符をつかんで見せるので、不自由状況下無双チートであることが伝わります
 沼にしたのは、これは小説技法というか映像系の技法ですね
 最後に主人公に物理的に光を当てる絵を用意するつもりがあったので、なるべく暗くて淀んできたない環境が必要でした
汚い→綺麗
スプラッタ→エロ
など効果の高い情景変化はいくつものパターンがすでに確立した(私の功績みたいになる予測変換)
確立されているので、そこから拾ってきます
なので、『周囲にいっぱい人がいる』『汚い状況』という事で、『みんなが沼で何かをさらっている(俺だけ見つけてる)』が生まれたわけですね
 気の良いじいさんも、クールを気取ったおっさんも、無邪気な子供も、みんなみんな必死に探している。
↑ここ世界観
 読者はまだこの世界にどんな人類がいるかわからんので、一般人の容姿を邪魔にならない範囲で出していきます
 タイトルが機械セカイなので、主人公以外みんなロボだと思われてる可能性もあるからね
 少なくとも、主人公視点では特筆するほどおかしな人たちはいない、という情報は与えられます。これは、無意識に読者に『周囲にいるのもただの人間だ』と思わせる効果があります
 ここまでで主人公の様子への興味を持たせられていると、主人公と読者の同一化が進むので、主人公が特筆しなければ自分にとっても特筆すべき容姿はしていない、と無意識のうちに思うようになっています
 このあたりは心理学かな……
 あと9分しかねぇ(1時間目標)
 俺は今拾ったものの価値を思い出して、急いで拳の中にしまった。
 この囚人服にもポケットはあったけれど、そんな腰をかがめた拍子に『ぽろり』と落ちそうなところに入れておくつもりにはなれなかったからだ。
↑主人公の目的と性格ですね
 これは『周囲にいる人の具体的な姿を描写』した後にやらないといけない
 主人公自身のキャラを立てる、主人公自身の(読者は知らなかった)スタンスを示すところなので、ここでいったん読者の心が主人公から離れます
 今後のために主人公からちょっと離れててもらわないといけないので、このセンテンス自体は必要なのですが、「主人公にとって特筆すべきじゃない人類」≒「読者にとっても特筆すべきではない人類」の描写が終わった後でしかできません
 伝わるかな……
 説明にわかりにくいところなどあったら言ってください
『機翔石』は俺たち囚人にとって希望だった。
↑ここで謎マテリアルの具体名
 独自設定世界で読者に馴染みのない名前のアイテムを出す場合は、一行目にサッと置いちゃわない方がいいです(多くの場合。置いた方がいいケースも当然存在する)
 例えば一行目が
『輝翔石』は俺たち囚人にとって希望だった。
 だと、たぶんびっくりはするけど、読者はここで止まる
 一行に思考を止める属性を持ったワードが二種類二つ入ってるんですね
 オリジナル単語と、囚人
 上のセンテンスを一行目にしてしまうと、安心感がない
 で、その世界独自マテリアルを主人公がすでにつかんだ状態で「俺たち囚人にとって希望だった」とやると、安心感がある
 情報量の問題でもありますね
 情報量は少なめで、なおかつ興味を引くワードを入れる
 情報量をもりもりでいくスタイルはたぶんさっき述べた『銀英伝型』と同じ効果になる
 世界観とどっしり付き合う読者はウェルカムだろうけど、ライトに読みたい読者むけではないかなと
 私が目指すところはライト方面ですので、まあ、今回一行目に採用されたのは滑らかな口当たりの一行でした
 情報量と安心感の関わりについて説明します?
 今度と化物は出た事ないんだよなあ
 まあ横道なんでご想像にお任せしますか
 オリジナル単語を出したタイミングは
1、独特な世界であることを示しつつも情報量を押し付けない一行目
2、主人公の状況をなんとなく示しつつ不穏な予感のするワードを入れた二行目
3、開放されるべき環境にいることを示す三行目
4、主人公の環境についてやや具体的な説明を入れて
5、それからオリジナルワードと強めの閉塞感を持つワードを入れる
 (閉塞感打破の予感を事前の行に入れておく)
って感じですね
 これさえあれば、空に帰れる。
 あの紫色の毒々しい雲の上……青いセカイで暮らす権利を取り戻せるのだ。
↑上記の『閉塞感打破の予感』(この話だと希望と目される石を主人公がすでにてに持っている)を十分に示した上で、その予感が正しいと決定づける文章を書く
 安心してもらったところで、主人公の見えている景色をもう一段広げる
 最初は下を向かせていた主人公くん
 気のいいおっさん、などの描写の時、主人公は前後左右に視点を向けましたね
 となると次は上になります
 これでようやく、主人公の周囲三百六十度の描写が完了するわけです
 で、三百六十度、周囲の光景がわかったら?
 次は、世界観の提示です
 世界観の提示としては色々な手段がありますが、私は『この世界で生きている人の反応』を通して世界観を示すということを、一行目からずっとやっていますので、必然的に、次は「ラッパが鳴って時間が終わったあきらめの悪い奴も、いい奴もいる。警備員がいてそいつらは……」みたいに続くことになります
ここまでが冒頭の簡単な解説でした
1時間超えちゃった。ごめんよ
という感じで本日の解説配信を終わっていこうと思います
まあ参考になるかどうかわかりませんが、こんなこと考えてるよーというのが見えて何かの助けになれば幸いです
この配信は稲荷竜がお届けしました
なお、上記作品の連載予定はございません
連載予定あるやつにこんな疲れる書き方したくない
というか連載予定があると重要視するポイントが変わってきます
そういうわけでさよなら〜
 🐴
👋👐👉
 🦵🦵
 映像ならなあ
 パニックホラーを『俺は安心したいんだよォ〜!』とか言いながら見る人はアタマオカシイ案件だと思うんですが、無双ものは安心感の娯楽なので、無双ものを看板に出している以上は、安心感を示さないといけないですね
==================================
ここぐらいが『序盤』と私が定義しているところですね
起承転結で言うところの起
これを書くまでの手順は以下のようなものになります
1、ワンアイデアを捻出する
 →これは『まったく正反対の二つの要素を重ねてテーマ化する』と言う手法で出しました
  魔法と機械のあたりですね
  ここのワンアイデア捻出は、各人がどんな娯楽を嗜んできたのかが出るところです
  自分が今まで見てきたもので、『これとこれが同一世界で使われているのはあんまり見たことないなあ』と言う二つの要素を重ねます
  今回はまあアイデア捻出についてはこんなもんでいいか。必要なら詳しくあとでやる
2、ワンアイデアをもとにした主人公を設計する
弐、話の類型を決める
上記二つは同時並行的に決めていきます
『無双もの』にするならば、『無双する主人公』になりますね
今回はワンアイデアの時点で『合わない二つの要素を組み合わせる』と言うアイデアの出し方だったので、なるべく話の筋は素直になる方が良いと言う判断ができます
あと、書き出し祭りは冒頭の4000文字ほどまでで競うお祭りなので、冒頭部分(第一話)にあまり複雑な筋が必要な話はできません
なので『小説家になろう』で読まれるタイプの類型の中で、最も構造が単純な『追放無双』の構造を選択しました
『追放無双構造』については説明いる?
んなぁ〜
わかったな〜
ここまでで決定していること
魔法×機械
追放無双構造のストーリーと、それに似つかわしい主人公
上記を踏まえて次の項目
3、冒頭に見せるべきもの
これは世界観が特殊になりがち(世界の根幹設定に関わる設定が互いにぶつかり合う性質のもののため)なので、世界観を示さなければなりません
『世界観を示す』というのは何をすればいいか?
タイプがいくつかすでにありますね(世界観の示し方)
タイプあ、銀河英雄伝説型
これは世界の成り立ちをバーって書いちゃうタイプ
書き出し祭りの特性上、世界観語ってるだけで終わっちゃうし、そんな話は票が入らないのが明らかなので、選べません
タイプい、象徴的なアイテムを出す型
私が採用したのがこれですね
キショウセキというオリジナルっぽいアイテムを出して、それについてつらつら描写していくことで、その裏側にある世界観を示していく
いきなり出てきた謎アイテムに興味を持たせてそれの説明、という形式なので、世界丸ごと説明しよう! よりも重くない
ユーザー辞書登録してないわ
雑談
銀英伝型は『読者が必ず本を一冊読み切る』という人か、あるいは世界観設定だけで読ませる筆力、時代性が必要だと思います
なので最近はな……
世界観バーっと書いてあるのを読むっていうのは、『俺は何時間、あるいは何ヶ月何年もかけてこの物語と付き合っていきます』っていう覚悟が必要だからな
現代ではない
すまんな、何型とか具体的な作品名出したいんだけど知らないんだ
へーんーかーんー!!!!!!
と言うか性癖があるならそれがいい。私はパッと性癖浮かばないので苦労してます
性癖いいですね
Latest / 71:14
07:35
ななし@37f5ef
質問はなかなか思い浮かばないマンですみませぬ。
09:10
ななし@4861d7
個人的には解説願いたいですね
09:23
ななし@41542b
解説に一票
11:24
ななし@a2c658
構成に一票。しかし他の選択でも可としたい。
12:06
ななし@65341a
序盤の捻出法聞きたいです
12:38
ななし@f23df1
序盤の捻出法も良きですねぇ。
16:35
ななし@f06da1
自分の性癖とか興味関心とか、そんなのでも良さそう。
21:17
ななし@871e9d
ないです
21:31
ななし@6eb88b
私も大体ニュアンスで分かるのでいいです。
24:25
ななし@d6881c
変換……。
25:58
ななし@436666
最近はその型はちょっと受けないかもですよな。
29:10
ななし@9bc6b5
ラピュタでも飛行石とかありましたね。物語特性の独自単語。
30:28
ななし@76adda
物語に引き込む技術ですな。
31:42
ななし@11b14c
禁書なるほど。
32:14
ななし@d632e8
禁書はスルーでどうぞ……。
34:47
ななし@7ff22a
小癪は草。
36:31
ななし@a35b4d
恩赦の意味も解せると、世界の色合いも見えてきて良き感じなんですよな、この出だし。
36:44
ななし@6fbc41
まさに作者の狙いどおりの反応してた…掌の上で転がされていた…
38:11
ななし@7aac5c
読者の郷愁というか、心に訴えかけるワードですな……。
44:43
ななし@108271
引き入れるのに成功したら状況を想像させるシーンに移行みたいな印象ですな。
45:54
ななし@3340cf
無人の荒野で無双は草。
46:14
ななし@896588
なるほどそういう意図か
51:38
ななし@83b8f1
一人称視点でなおさら引き立てられるのがなるほど感。
56:48
ななし@68fd2d
一行に情報量が多い?
58:44
ななし@246b6a
なるほど……。
59:48
ななし@7a8ba0
それはまた今度で(今度とは
63:50
ななし@9c6591
早めに読者に安心してもらうのは読み進めるモチベに関わるか……。
65:49
ななし@d42211
あー、無双ものだということをすっかり忘れてた(そりゃ安心感やすっきり感が必要ですね
68:33
ななし@d72365
お疲れ様ですだよ……!
70:19
ななし@50f011
技法解説無限に聞けるのでまたやってほしい
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初公開日: 2020年05月10日
最終更新日: 2020年05月10日
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書き出し祭りに掲載したやつの解説しようと思ったんだけど需要なさそうなので自由に何か書くかもしれない