なんかみんなが配信してるから……
目的:なにかしら書く
やること:試行錯誤
テーマ:異世界と現代を行ったり来たりするやつを書く(書かないかもしれない)
努力目標:せめて30分はがんばる
悩み:主人公が次々事件に巻き込まれて世界の中を旅する……みたいなの絶望的に向いてない。
主人公自身が世界であり環境になってる方が書きやすい。
人である必要あるか?
↓本文↓
下駄箱にラブレター。
罠に決まっていた。
ツッコミどころが多すぎた。送り主が平成に取り残されている。無視してしかるべきだった。生命の危険もかんじていた。
でも、行った。
呼び出された場所は屋上――なぜか普段はかたく閉じられている扉に鍵がかかっていなかった。
重苦しいドアを開けて階段室から出る。長いあいだ風雨にさらされて凸凹になった床面に足をとられて下を向く。視線を前へ戻せば、フェンスによりかかるように遠くを見ている、髪の長い後ろ姿が見えた。
本当にいた。
髪をいじる。ネクタイを締め直す。高校の制服なんだから着こなしでなにが変わるわけでもないだろうけれど、ブレザーの前ボタンを留めようか外そうか、三秒ぐらい悩んでから外した。
そうして一歩踏み出した。
その瞬間、身体中が燃え上がった。
揮発したガソリンでもあたりに漂っていたのかというぐらいの見事な燃えっぷりだった。ブレザーを三日三晩灯油に漬け込んだのかというぐらいの火のまわりの早さだった。
けれど、覚悟していた通り、そういう科学的なヤツじゃない。
――魔法。
どうやらこのラブレターも罠で、俺はまた、異世界からの刺客に殺されたようだった。
◆
転移。
◆
見慣れた召喚の間にはすでにパーティメンバーがいて、そいつらは俺が来たとたんに手を叩いて喜んだ。
「お戻りになられましたか、勇者様!」
二度と戻りたくなかった。
中学二年生の夏の話だ。
交通事故に遭ったことがある。
その結果異世界転移してからというもの、転移癖というのか、そういうのがついてしまっていて、死ぬたびに異世界に転移する。
転移先でどうにか魔王なる者を倒してもとの世界に戻ることができたのだけれど、その後も異世界は色々な危機に見舞われているらしく、そのたびに――来るのだ。刺客が。俺を殺して、こっちの世界に呼びつけて、また世界を救わせるために。
その刺客の手練手管はだんだんと巧妙かつ悪辣になっていて、ラブレターなんていう、俺が罠と疑いつつも無視できない要素など交えながら、あらゆる手段で殺そうとしてくる。
まあ、でも、来てしまったものは仕方がない。
俺は深呼吸をした。中空に腕をつっこんだ(アイテムストレージという神様からもらった力のうち一つだ)。聖剣を抜いて、その柄を逆手に持った。
自分の腹に突き立てようとした。
止められた。
「勇者さま! 自殺はおやめください! 命をなんだと思っているのですか⁉︎」
「うるせぇ! 俺を殺してこっちに連れてきたくせに!」
連中は常習犯なので俺が自殺を始めることはすでにわかっていて、見事な連携で止められて、そして自殺防止の魔道具をつけられた。魔道具は呪われていた。この装備は外すことができません。ふざけるな。
こうしてまた世界のために働くことにされた。
このあと新しい魔王を倒してまた現世に戻った。
最近は三日に一度のペースでこんなことを繰り返している。
いいかげん生存権を認めてほしい。
↑1話終わり↑
↓2話↓
三十分ですべてを終えて現世に戻ると、そこは暗い教室のような場所だった。
しかし『教室』と述べるには狭苦しいそこには六つの机をつなげてつくった長い机があって、目覚めるとお誕生日席で本を読む女の姿があった。明かりぐらいつけろ。
「おはようございます、勇者様」
(ここに見た目が入る:予定文字数50文字前後)
「俺を殺したの、お前?」
「そうですけど?」
「『そうですけど』じゃねーんだよ! どうしてそんなに簡単に人を殺せるんだ⁉︎ 人の命をなんだと思ってる⁉︎」
「え、大事なものでは……」
話が噛み合う気配がない。
いいかげんにしてほしい。
頭痛を覚えて続ける言葉を探していると、(属性、クラス(魔法使いなど)など)はうっとりした表情になって、
「それにしても勇者様はさすがです。まさかあの大軍をわずか三十分で片付けてしまうとは……やはり神に選ばれた聖剣の使い手。あなたをおいて他に世界を救える者はいないでしょう」
「俺は世界を救うよりも、死にたくない」
「……?」
「全然わからない
↓所感↓
掌編の文字数&描写の濃さでやるとだいぶやりやすい
掌編連作形式で考えていくべきか
そういや転移中の時間経過について課題でずっと頭を悩ませていたんだが、爆速解決すればよかったのか
見た目……
まああとで生やすか
主人公のリアクション大きい方がいいか、小さい方がいいか
大きい方がいい→怒るのには疲れていない。そのたびキレる。
小さい方がいい→怒るのに疲れている。
1話800〜1200文字
命題:ヒロインのキャラ性
→そもそもこの話のジャンルis何?
→キーワード 転生・転移。話のメイン舞台は現実世界。やること:命を粗末に
→コメディ?
あらすじの考案
ラブレターで屋上に呼び出された。
殺された。
最近は三日に一度死んでいる。死んだらもちろん異世界転移。そちらでは無双の勇者として扱われている俺だけれど、お前たちの目的、完全に俺の人格じゃなくてチート能力だよね⁉︎
なるほど
命題:主人公のスタンス
・基本的に現世で過ごしたい
・異世界ではまっさきに自殺しようとする
・それでも一応助ける(自分を召喚する連中を殺そうとはしない)
→不利益をもたらす=殺す ではないのはまあさほどおかしくはない
→理由づけも簡単
・これに対するヒロインの人格:めちゃめちゃヨイショしてくる異世界ヒロイン(なるべくテンプレ)
命題:キャラ名の有無
名前を考えるのはしんどいな毎回
とりあえずなしで続けよう
命題:会話がふわふわしている
キャラが定まってないのが理由
現状、主人公側とヒロイン側との普段の関係が不明なので、主人公がただ怒鳴るだけの人になっている
ここ思考コストが高く、現状の性能では不可能っぽい
結論:とりあえずここまで
そういうわけで『みんなやってるから』という消極的理由で始まった本配信は終了です。
みなさんお疲れ様でした。
詰まりに詰まってた1話が書けて、全体の方針もできあがったのでこちらとしてはすごくよかった。
掌編連作異世界現世死に行き来コメディを引き続き書いていきます
ではさようなら