◯双子の兄
見た目は30代 ヤンデレ気味 機械工学が得意
●弟を改造した
弟への愛は誰よりも強い。弟が事故に遭い昏睡状態になったときは「全て自分が看護する」と懇願し、弟の身体を家に連れ帰った。弟が意識を取り戻した時に、憧れていた大学に難なく通えるようにと身体を改造して四肢や内臓を機械へ替えた。
キーワード「」
◯双子の弟
見た目は20代 ちょっと隠キャ寄り キラキラした大学生活に憧れていた
●兄に改造された
大学の入学式に行く途中で交通事故に遭った。「意識が戻っても体は動かないだろう」と言われた。昏睡状態の身体は家に戻され、兄によって改造手術を施されて、知らぬ間にアンドロイドの体になった。10年以上意識は戻らず、記憶や体の成長は19歳で止まっている。
キーワード「」
|NPC
森りん《もり りん》
19歳 男 弟の友人になる人物 愛称もりりん お調子者
兄と弟の住む家。
自室で目覚めた弟。身体の違和感を感じながら階段を降りてリビングに顔を出す。
少しやつれた兄が珈琲を飲みながら新聞を読んでいる。
「身体が重い」「寝過ぎ」「今日は何日?」「明日は入学式」
① 大学の入学式の直前。
真新しいスーツを着て緊張する弟と、父兄として参加するため付いてきた満足げな兄。
校門前には『令和○年度 入学式』(現在の年に合わせる)の看板が立っている。
騒ぎながら歩く陽キャ集団が兄弟とすれ違う。兄弟に気づかず軽く肩をぶつける。
りん「お前それはないって」
りん「マジかよ、アホだろ」
りん「イテ、あ、すんません」
会場内にたどり着き、手近な椅子に座る弟。さきほどの陽キャ集団が弟の隣に座る。
りん「お隣失礼しまーっす」
人懐っこい笑顔を弟に向けるもりりん。
スムーズに式が進行するが、弟の身体は少し変調を感じる。空咳が止まらない。
りん「……あのさ、大丈夫?」
式が終わり、連絡事項の通知も終了。だらける陽キャ集団。
陽キャ1「もりりんこの後どうするー?」
りん「カラオケでも行くかー」
陽キャ2「行くかー」
陽キャ1「おー」
義人に話しかけるりん。
りん「あ、俺らとカラオケ行かん?よかったらでいいんだけど」
陽キャ1「ちょっともりりん?」
りん「ええがん。新しい友達作ろうぜ」
目を丸くする義人。
義人「え、あ、俺ですか?」
りん「おん。行く?」
義人M(帰っても兄貴にあれこれ聞かれるだけだしなあ)
義人「はあ、まあ、いいですけど」
りん「はい決まりー!」
陽キャ1「じゃあ4人?佐藤とか田中にもラインしようか?」
りん「今日はいいだろ、みんなも入学式とか言っとったじゃん」
陽キャ2「あー、じゃあ駅前のとこやな」
りん「よっしゃ」
勢いよく椅子から立ち上がるりん、手を差し出して義人を見下ろす。
りん「俺、森りん。よろしく」
義人、おずおずと手を握り返す。
カラオケの個室。入店から二時間。調子が上がってきた陽キャ3人と、雰囲気に慣れてきた義人。テーブルの上にはフードとドリンクが並べられている。アルコールは無い。
陽キャ1「〜そして輝く ウルトラ・そうっ!」
陽キャ2・りん「ヘェイ!」
笑う陽キャ3人。それを見て口角が上がる義人。
義人「コホ、コホ」
咳き込む義人を目の端に捉えるりん、マイクを通して話しかける。
りん「よっしー大丈夫ですかー?式ん時も咳しとったよな」
義人「だ、大丈夫。ただの喘息だから」
りん「そ?俺飲みモン取ってくるわー。よっしーはー?」
コップを手に取ってドアを開けるりん。付いていく義人。
義人「あ、俺も行くわ」
陽キャ1「もりりん俺らにも聞いてやー」
陽キャ2「俺メロンソーダカルピス割りー!」
りん「ういー」
また歌い始める陽キャ1・2。義人が閉めたドア越しでも声が漏れ聞こえてくる。
両手にコップを持ちながら廊下を歩く義人とりん。
りん「喘息ってさ、あれ?生まれてからずっとなの?」
義人「まあ、うん。生まれつき」
ドリンクバーを入れながら話す義人とりん。
りん「よっしーってさ、なんか人と違うよな」
義人「え、そう?」
りん「うん、そう!なんか世間離れしてるっていうかさ」
義人「(少し笑いながら)それ褒めてんの?」
りん「(数回頷きながら)超褒めてる!」
義人「えーなんか変なとこあった?」
りん「んーん。変なとこっていうかさ、オーラ?雰囲気?とかそういう系」
義人「なんか一気に怪しくなったんだけど。ちょっと、近寄らないでくれます?」
義人、冗談交じりに早足で個室に戻る。
りん「待って、もっかいやらせて!」
両手にコップを持って、義人を追いかけるりん。
入学から1ヶ月後。大学の休憩エリア、昼過ぎ。
義人とりんはテーブル席でノートを広げながら科目スケジュールを組んでいる。二人ともノートに向かいながら雑談をする。
りん「それでさ、ピンク髪なのに男の子っていうとこがギャップになるわけよ」
義人「んー」
りん「俺の周りあんま知っとる人おらんかったしさあ、こういう話するとオタクだとか言われるけんあんまできんのんよな」
義人「おー」
りん「だけんさー、他のことも話したいんだけどさ、よっしー地雷とかある?」
義人「んー、そうかもせんなー」
りん「え、なに。全然興味持ってくれんじゃん。あ、アニメとか好きじゃない感じ?」
思わぬ言葉に顔を上げてりんを見る義人。
義人「え、別にそういうわけじゃないけど」
二人のテーブルに人が近づき影を落とす。義人とりんは顔を向ける。白衣姿の正義が見下ろしている。
正義「義人」
冷たい目で義人を見下ろす正義。
義人「なんだよ」
正義「お前今日サボっただろ。忘れんようにカレンダー書いとったのに」
義人「はあ?今日まだなんともないし、ちょっとぐらい大丈夫だって」
正義「いいから。すぐに帰るぞ」
義人の腕を引っ張って連れ帰る正義。学生が二人を避ける。なにもできずに見送るりん。
りん「ええぇ……、なんだったん?」
りん、顔をテーブルに戻す。義人のノートやリュックが置き去りになっているのに気がつく。
りん「あ」
同日夕方。りん、義人の家(住宅街の一軒家)を訪ねる。義人のリュックを持ってチャイムを押す。
義人がドアを開ける。
りん「おおよっしー。あい、これ。」
義人、差し出されたリュックを受け取る。
義人「ああ、ごめん。ありがと」
りん「よっしーなんか大変そう?手伝えることあったらなんでも言ってな」
義人「あー……、うん、ありがと。でも、まあ、大丈夫、だと思う」
目線を逸らして歯切れ悪く答える義人。
りん「そう……?」
りんは義人をまっすぐ見つめる。二人とも沈黙する。
義人「……えっと、上がってく?」
山本家、リビング
義人、冷蔵庫を開けたまま中にコップを置き、麦茶を注ぐ。りん、自分のカバンを持ちながら義人の背中に付いていく。
義人「ていうかさ、よく家の場所わかったな」
りん「おん。学生課行ってさ、よっしーのこと聞き出したわ。なんか探偵みたいな気分だった」
義人「住所聞いたん?」
義人、麦茶を仕舞い、両手にコップを持ちながら肘で冷蔵庫を閉める。
りん「おん。でもここめっちゃ遠いねんな。駅から50分かかったわ。」
義人「バス乗らんかったん?」
りん「え、バスあったん?うわー気づかんかったわー!」
オーバーリアクションを取るりん。それを見て口角が上がる義人。
義人「まあ、お疲れ。あと、ありがと」
義人、コップをりんに手渡す。
りん「ありがと〜」
りん、麦茶を一気に飲み干す。
りん「ふは~。生き返るわ〜」
意味ありげに口角が上がる義人。
義人「そんなに?」
りん「そんなに。もう一杯!」
義人「はいはい」
義人、再び冷蔵庫を開け、りんのコップに麦茶を注ぐ。りん、リビングを見回す。
りん「ていうか広い家やな〜」
義人「おー」
りん、戸棚の上に飾ってある写真立てを見つける。
りん「あ、写真あんじゃ〜ん!見ていい?」
義人「ん〜」
義人、冷蔵庫の中身を物色してお菓子を発見。取り出すために冷蔵庫の中に手を伸ばす。
りん、腰をかがめて写真を見る。写真には5歳の時の義人と正義が映っている。その他の写真立てには生まれたての双子や両親のウェディング姿、家族旅行時のものがある。
りん「よっしーちっさいなあ。なあこれ一緒におるのって兄貴とか?」
義人、りんに近づいてコップを渡す。
義人「ん〜、まあ、そんなもん。今日会ったでしょ」
回想:見下ろす正義。
りん「ああ、あれ兄貴だったんか。なに、仲良くないの?」
義人「ん〜……(思春期のような、正直に言いたくない間)」
義人、麦茶に口をつける。
義人「これ食べる?」
義人、《きえちゃうキャンディー》を袋ごとりんに示す。
りん「あ、これ好きなやつじゃん!食べていいの!?」
義人「(気圧されながら)お、おん。」
りん「よっしゃー、じゃあありがたくいただきま〜す!」
義人の持つ袋から小袋を取り出し、口に入れるりん。
りん「そういやさ、ちゃんと聞いとらんかったんだけど、よっしーの地雷ってあるん?」
義人「地雷ねえ……。(少し考えた後)あ、じゃあ、ちょっと待っとって」
義人、リビングを出て2階の自室へ行く。
りん「う?うん」
麦茶を飲み、首を傾げながら見送るりん。
数分後、山本家リビング。
5冊くらいの漫画本を持ってきた義人。リビングテーブルに置く。
義人「これさ、結構好きなやつ」
りん「おお、よっしーの漫画?見せて〜」
上に置いてある1冊(マイナータイトル)を手に取ったりん、読み始める。義人も今の気分でタイトルを選び、読む。
30分後、りんが最後のページを閉じた後。
りん「ねえよっしー、これ結構面白い。2巻ある?」
義人「ん〜?(りんの持つ本のタイトルを確認)ああ、あるある。取ってくるわ」
読んでいた漫画を閉じて椅子から立ち上がる義人。同時に立ち上がるりん。
りん「よっしーの部屋でしょ?俺が行ったほうが早くない?」
義人「あ〜……(少し考えて)いや、持ってくるわ」
りん「いやいや、行くって」
義人「うーん……、いや……」
りん「(ニヤニヤ)なに、エロ本でも隠してんの?(おどけて)よっしー意外とす・け・べ〜」
義人「(真顔で)そういうわけじゃないけど」
りん「ええ〜?もう、じゃあ大人しく待ってよっかな〜」
別の漫画を手に取って読み始めるりん。自室に取りに行く義人。
2分後、続巻を5冊テーブルに置く義人。
義人「はい、これ」
りん「(顔をあげて)ありがと〜(漫画を手に取る)」
正義が玄関のドアを開ける音。
義人「げっ。帰ってきた」
慌てて漫画をまとめる義人。玄関のりんの靴に気づく正義。
りん「ん?親?」
義人「違う違う、兄貴。ごめん、これ持って帰っていいけんさ、ごめん、勝手口から出てくれん?」
重ねた漫画をりんに渡して、勝手口に押しやる義人。
正義「義人ー!誰か来てんのかー?」
りん「お?うん。え、なに?兄貴でしょ?挨拶ぐらい……」
義人「今日はやめといたほうがいい。機嫌悪いから」
正義「義人ー?」
りんに外用スリッパを履かせて勝手口ドアの外に押し出す義人。
義人「それ履いといて。靴持ってくるから」
りん「え?うん」
ドアを静かに閉めたあと、忍び足で玄関に向かう義人。正義と鉢合わせてぶつかりそうになる。
正義「あ、おった」
義人「うわっ」
正義「ちゃんと寝とったか」
義人「(不機嫌)寝とったよ」
正義「誰か来とるみたいだけど、今日おった友達か?」
勝手口で二人の会話を聞くりん。
義人「そ、そうだよ」
正義「部屋見せとらんだろうな」
義人「見せれるわけねえだろ、あんなん」
聞き耳をたてるりん。
正義「あんなんってなんや。お前の命やぞ」
義人「誰もこんなもんしろって言ってねえよ!俺はあのまま死んで良かったのにさ!」
正義「そんなこと言うな!父さんも母さんも喜んどったやろが」
義人「結果が良かったからやろ!」
正義「良かったんならいいじゃねえか」
義人「違う!あんたはやっちゃいけんことをやっとるんだ。今日だって無理やり連れて帰りやがって」
正義「お前がちゃんとやらんかったけんだろ」
義人「知らん!」
正義「おい義人!」
りんが聞き耳を立てていた勝手口ドアを、りんの靴を持った義人が開ける。
りん「あ」
義人「うるさくてごめん。はい靴」
りんの靴を差し出す義人。
りん「あ、ありがと。……なあ、兄貴と仲悪いの?」
義人「……なんか聞こえとった?ごめん、忘れといて」
りん「おん……、わかった」
義人「じゃあ、また学校で」
りん「……おう、また」
・元々喘息持ちの弟、兄は弟を溺愛、弟はそんなでもない
・弟の大学入学祝いで、弟と両親が食事に行く、事故に遭う。両親は即死だったが、弟は脳死状態だった。兄は体を凍らせる(無許可)
・兄は研究者になり、弟をサイボーグ化
・弟が大学に入学
・弟、時々咳き込む、生まれつきの喘息と説明
・弟の友人が写真見て「これ、お前の兄貴?そっくりじゃん」弟「うん、まあ、そんなもん」友人「なんだそれ、仲悪いん?」弟「ん〜(はぐらかす)」(世間ズレしてるのはニートだったからと説明する)
・ベットには電気送信機器がついてるから頑なに自室に入れてくれない、友人「エロ本でも隠してんのかよ」
・兄と弟が喧嘩、「誰がこんな体にしろって言ったんだよ」電気の送信をサボる
・弟、サイボーグの不具合が続く、立ちくらみと説明
・弟、大学を一週間休む。兄、サイボーグのメンテナンス
・弟、メンテナンス終了、普通に大学生活に復帰。友人はサイボーグであることを知らない