「遅い…。」
ぼくは今、とある場所に来ていた。2日ほど前に、アルに突然呼び出されたのだ。アルは、ぼくがナイトレイブンカレッジに通っていたときの友達だ。でも、卒業してからは、めっきり会わなくなった。最後に会ってから、もう3年ほどは経っている。
「自分で呼んだのに、15分も遅れてるってなに?」
痺れを切らし、ぶつぶつと呟きはじめたそのとき、とんでもない強さで、グイッと両腕を後ろに引っぱられた。
「痛っ…!再会して早々、腕を引っぱるなんていい度胸してる…って…あれ…?」
そう言いながら後ろを振り向くと、そこにはアルではなく、真っ黒なスーツを着た男が二人立っていた。
「失礼します。」
謎の男たちはそれだけボソッと言うと、腕をつかんだまま、ぼくのことをズルズルと引きずりはじめた。抵抗しようにも、相手は二人の巨大な男。ぼくはあっという間に、近くに止まっていた車に連れて行かれた。
「ちょっと…!そんなぐいぐい押しこめないでよ…!なにが狙い…?」
「スノウ様に危害を与えることはしませんので、ご安心ください。」
「いや、今の時点ですでに危害加えられてるんだけど…。」