The Unknowns 1話
ここまでのあらすじ
再就職先に行こうとしたら近所で嫌な噂を聞いてしまった男、到着。
 屋敷の扉は木製で両開きになっているが、その扉は閉じられていた。扉の色だけでなく、建物自体も雰囲気が暗いため草原の中に穴がぽっかり空いているような、そんな気分になってくる。男は少し震えたが、それを抑えるように深呼吸をした。そして、扉に付いている野獣型のドアノッカーに手をかけ、ドンドンと叩いた。
 ……返事はない。
 男はもう一度ノックした。しかし、待てど待てど返事だけでなく、屋敷の中から何か音や声がするわけでもなかった。
「えぇ、どうしよう……」
 男はそうぼやきながら名刺を見る。地図では間違いなくここである。お菓子屋にも確認してもらったから間違いない。しかし、誰も出てこないとは。金髪の男もいないのか? いないことにはどうしようも動けない……。その時だった。
 ガシャーン。カン、カン、カン。
 突然の音に男は飛びあがった。今、音しなかったか!? 男は扉に耳を付けてみる。声は聞こえない。聞こえないが、誰かが歩いている音は聞こえる。男は耳を離し、もう一度ノックした。
「誰かいらっしゃいませんか! ここに来るよう言われたんですけど!」
 しかし、返事はなかった。むしろ、ノックをしたことで走る音が奥に消えていったような気がした。このままでは埒が明かない。少し疲れてきて、男はドアノブに手をかけた。
 ガチャン。ギギギ。
 扉が、開いた。男は固まった。えぇ、普通開く? どんだけ不用心な家なんだよ。と心の中では思っているが、身体は少し震えていた。扉の奥は暗い。暗いが。
「お、お邪魔しまーす……」
 男はゆっくりと扉を押して中に入った。薄暗いが、目の前に大きな階段があり、上に行くにつれ二股に分かれている。二股に分かれた階段の下には廊下が二つ伸びていた。廊下には灯りが付いている。絶対に誰かいる。
 バンッ。
「ひゃぁっ!!」
 男は叫んだ。後ろを振り返ると、扉が閉まっていた。
「な、なんだぁ。ドアか」
 男は脱力して項垂れた。なんでこんなことにビビったりしているんだろう。僕はここに働きに来ただけなのに、誰も返事してくれないし、隠れるし、なんなんだ一体。
 ガタン。
「うるさい!」
 突然出てきた音に男は思わず叫んだ。そこでふと男は我に返った。さっきの音、右の廊下からしなかったか? おとこは早歩きで右側に進んだ。
「すみません! どなたかいらっしゃいませんか! アトラスという者なんですけど!」
 やはり返事はない。ないが、進み続けるしかない。アトラスと名乗った男は、廊下を見てこれまた驚いた。その廊下の両端には鎧と動物のはく製が並んで置かれていた。右端と左端に鎧、次の列にはく製と交互に並んでおり、皆通路側に体を向けていた。どうしてこんな並べ方しちゃったのと、アトラスは金髪の男が心配になったが、ここの廊下から音が聞こえたのは間違いないので、そのまま中へ進んでいった。
 進むたびに鎧、はく製、鎧、はく製の順に交互に睨まれるので居心地が悪かったが、そんなこと考えても仕方がないので叫びながら進んだ。
「誰かいませんか! アトラスなんですけど!」
 鎧はどれも同じ時代のものとは思えなかった。素材も形も異なる。はく製も肉食が多いが、見たことがないものも数多く存在した。よくもまあこんなに集めたものだ。
「アンノウンズさんいらっしゃいませんかー!」
 名刺に書かれた名前を呼んでみた。金髪の男は出会ったときに、そうとだけ名乗った。ボロボロになっていたアトラスを保護し、新しい衣服とお金を与え、その上でここに来ないかと誘われたのだ。自分はここに行かねばならない。直感がそう告げていたが、アトラスは悩んだ。本当にここに行かねばならないのか、行った先でまた何かあったりしたら僕は。でも、行くと決めた。そして、ここに来た。それがこのざまである。
「誰かいるなら返事してくださーい!」
 アトラスは歩いていると、ちょっとした違和感に襲われた。さっき、はく製と鎧が向き合ってなかったか? さっきまでずっとはく製同士、鎧同士で向き合っていたはず。そのはずなのに、さっきの鎧とライオンのはく製は向き合っていた……? アトラスは後ろを振り返り、その鎧とライオンのはく製の元へ戻ってみた。確かに、鎧とライオンのはく製は向き合っていた。が、他におかしなところはなかった。
「気のせいかな」
 そう思いその場を後にした。奥に空間があるのが見える。そこまで行ってみよう。
 すると。
 ガタン。
 音がした。アトラスは振り返る。
一旦ここまで
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向き
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オリジナル1話を無理やりにでも書くやつ(後半戦)
初公開日: 2020年05月03日
最終更新日: 2020年05月03日
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コメント
昨日の続きですが、正直細かいところ決まってません。ちん!