飴 名残 筆
Bye bey Ramuda.
小生たちがあのバトルを生き抜いたのは、単に奇跡と言っても過言ではないものでした。全ディビジョンが無事に生存した奇跡を小生らも同様に享受したのでした。ラストバトルから何年かして、Fling Posse は連絡を取らなくなりました。
なんてことはありません。ただ、潮時だったのです。元から異なる人間同士。違う職種、違う生まれ、違う……。
ほら、そう考えると小生たちが別れるのは当然のようでしょう。
重なっていたのは一瞬。シブヤディビジョンとして過ごした日々は人生のなかでも一ページほどしかないのです。
だから、小生がこんな物語を書いているのも、ほんの気まぐれなのです。
先週、飴村乱数が死んだという連絡が入りました。
元から死期の近かった人間です。いつ死んでもおかしくないと、ラストバトルのときから言われていました。
〆切前日の徹夜明けに聞くメッセージとしては一番酷いものでした。
葬式には行きました。懐かしい顔ぶれに会い、ほんの少しだけ、悲しくなりました。
誰もが変わっているのです。それもそうでしょう。もう十年近く経っているのです。最年少だった少年の成人式からもずいぶん経っています。
帝統と共に焼香をし、小生らのリーダーだった男の顔を見ました。
彼は。乱数の死体は十年前から何も変わらないままでした。彼は年老いないまま死んでいったのでした。
ああ、だから。これは本当に蛇足なのです。要らない物語なのです。
飴村乱数の死が小生に筆を取らせた、楽しかったあのひとときの名残なのです。
人生の中で、ほんの一ページしかない彼との話であっても、それは小生にとって一番読み古したページなのです。ずっと抱える本の、一番大好きなページです。
それでは、こう書きましょうか。
さよなら、乱数。
Thank you for reading!
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文字書きワードパレット借用 飴村乱数の話。
初公開日: 2020年04月22日
最終更新日: 2020年04月22日
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コメント
9.メモリア
飴、名残、筆
追記:どこにも出す予定はないし、続かない。