潮風に混じって涼やかな風が吹き込んだ。一度感じた寒気は何度か続き、上を見上げたときにはぽつりとその雫が眼鏡のレンズを叩いていた。にわか雨にしては勢いが良く少し気の早い夕立だろうか。銃兎は片手で雨を遮りながら愛車へと走り込んだのだった。
「あ、雨」
「ン?」
それは振り出して少し経った後。室内にいる男たちは大きな窓から空を見上げ、そして同時に早足で歩きだした。片方はふわふわで彼がお気に入りのタオルを取りに、もう片方は風呂を沸かしに、そしてそのまま別の部屋を抜け三人の寝室へとやってきた。
サイドテーブルから取るのは所謂ゴム。ベッドの下から引きずり出したのはローションのボトル。お互いベッドヘッドに叩きつけるように置くと顔を見合わせて言った。
「ちょっと買い物行ってきてくれねっすかねぇ左馬刻」
「こっちこそオネガイがあンだわ一郎クン」
「しょうがねぇな、お気に入りのサウナ行って来いよクーポンあるしよ」
「俺様クーポンつかわねぇ主義なんだわ、てめぇこそ汗出して性欲流し切ってこいダボ」
「若くてわりぃなっつーことで性欲あるほうに譲れよ」
「こっちこそありまくってんだわセンパイの言うこと聞いとけ後輩」
「後輩育てるのも先輩の仕事だぜ」
顔を見合わせ牙をむく。その顔も仕草もそっくりだ。
そんな二人はその後の行動も寸分狂わずおんなじだった。
響いたインターホンにくらいつくよう玄関へと駆け込み鍵をかける銃兎の前に立つ。片方は相手の頬を手でつぶし、もう片方はかかとで弁慶の泣き所を狙う。
なんとも見慣れた器用な競り合いに銃兎はおもわず噴出した。
「お帰り、風呂入れよ」
「その前に体拭こう。着替えもあるぜ」
最年長の色男はその言葉に一層笑う。そうして二人の間を解いて進むと脱衣所の入り口、後ろ手で手を振って扉を閉めたのだった。
「俺が風呂あがるまでにどっちか決めとけよ」
その一言は男たちにスコンと刺さって、残されたふたりは顔を見合わせた。
ふたりでいくつか瞬きをして、ひとつ頷き合うとふたりして脱衣所へ、そしてその先の風呂場へと足並みそろえて向かったのであった。
「おいおいおい、随分可愛い顔してんじゃねぇか風呂入ろうぜ」
「銃兎さんご機嫌ですね、背中ながしまっす!」
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00:52
てんまる
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雨【左銃+一銃】
初公開日: 2020年04月18日
最終更新日: 2020年04月18日
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※左銃と一銃同軸
※三人で同棲してる
※苦手なものがある人は見ないように
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