やあ、勇者くん。
こんばんは。
最近、よく会うな?
いつも来てくれて、ありがとうな。
さて、今日も少し話をしよう。
今までの世界の話とは少し違って。
オレの身体に残る、傷跡の話。
痛々しい話はできるだけ避けるから、
まぁ、無理ない程度で、聞いてくれ。
きみは、初めてオレの素肌を見た時、
ビックリしなかったかい?
ほら、多分、初出しはあの愉快な
黄緑のアロハシャツだと思うんだけどさ。
腕とか、首とか、手とか。
まぁ、オレの身体には
たくさん傷跡が残ってるんだ。
式服の時はほとんど見えないはずなんだけどさ。
気をつけてるし。
ただ、オレにとっては、
なんて言うのかな。
傷跡っていうのは、
相手が気にするかもしれないから、
隠しているものではあるけど、
オレ自身はそんなに悪いものだと
思ってないんだよな。
それに、この傷跡たちには、
少し変わった性質があるんでね。
今日はその話でも、しようかと思って。
どこから話そうか。
まずは、そうだな。
身体に傷があるのに、顔には無いのはなぜか。
気になるだろ?
これは案外簡単な理由でさ。
顔っていうのは、身体に比べてそもそも
傷跡が残りにくいんだ。
ヒトの身体ってのは、よく出来てるよな。
だから、些細な傷っていうのは、
あとも残らない。
それに、もうひとつは、顔は腕や手で
守ることが多いから。
腕とかに結構な跡が残ってると思うんだけど、
それは顔を庇ったからだな。
目や鼻や口への怪我ってのは、
致命傷になりやすいからさ。
なにかあった時に、咄嗟に庇うように
訓練してきたって訳だ。
な?簡単な話だろ?
さて、顔に傷が無い理由が分かったところで。
オレの傷跡達についての、
変わったところを話そうか。
まず、1つ目は、
この傷たちは、昔はなかったんだ。
そりゃ、怪我をする前には無いに決まってる。
って、思うだろ?
そうじゃない。
オレの姿には、とあるタイミング、
ある人物が現れるまでは、
ほとんど傷跡が無かったんだ。
どの世界にもね。
つまり、その人物が現れた時に、
突然、オレの身体には傷跡たちが
刻まれるようになった。
まぁ、言うまでもないよな?
柊夜くんだ。
あの子はオレから派生して、
よく似た姿で現れたんだ。
そして、あの子が現れた直後から、
オレの身体には傷跡が刻まれた。
ちなみに柊夜くんの方はほとんどないぞ。
面白いだろ?
多分なんだけど、これに関しては、
役割が別れた関係で、オレの方に残る形に
なったんだと思うんだよ。
あの子は、知識やスマートさ、天才性を
司る存在だから、怪我をしない。
あるいは怪我をする場所を操作する。
同時に、怪我が無いのは未熟さや、
守られているということのメタファでも
あるんだろうな。
オレは、
代わりに経験の多さを預かる事になった。
失敗の経験、傷ついた経験、生き延びた証。
あるいは、二度と同じことをしないという覚悟。
そういったものが形として残ったのが、
この身体ってわけだ。
そう思うと、ほら、案外悪いものじゃ無いだろ?
さて、そういう事だから、
この身体には、多くの傷跡が残ってるんだけど。
ここからがまた、面白い話。
この傷跡には、
全てのものでは無いけど、
経験や歴史が刻まれている。
つまり、観測の中で意図的に付けられたもの。
あるいは、現実の経験が傷跡という形に
残ったものがいくつかある。
具体的には、喉の右側の切り傷。
右側腹部の切り傷。
あとは、右の手のひらを真っ直ぐ抜ける跡。
それと、両手首も、かな。
もしかしたら、
気がついているかもしれないけど、
こういった「歴史のある傷」は、
何かの素材やエフェクトを
貼り付けたものじゃなくて
正しく、素体の手でこの身に刻まれたものだ。
メタな言い方をするなら、
ちゃんと手書きで描き加えられた
傷跡ってことだな!
さて、この傷には、さっきも言った通り。
2つのパターンがある。
ひとつは、観測。
つまり、「Xamer」の世界の物語の中で、
オレの価値観に影響を与えたり、
出来事として過去に含まれている出来事で
負った怪我。
この類の傷跡には、観測がいずれも残っている。
…いつか見せたいけど、
まあまあ、酷い話だけどな。
オレにとって、この傷跡は、目にする度に
その観測を思い出すためのアンカーになっている
って感じかな。
これは、手のひら、手首の傷跡が、
顕著かもしれない。
例えば、手のひらの跡は、
ワイヤーで首を切りかけた時に、
手を代わりに差し込んで切れた跡だ。
手首の方は、拘束されて
冷凍庫に放り込まれた時だったかな?
その後の色んな会話や、
一連の観測で見つかった事を、
思考や価値観に残すために傷が残ったんだろうな。
さて、じゃあ、首元や腹部の怪我は何か。
って話だよな。
これは、概念としてのオレ。
つまり、システムとしてとか、
リアルに姿を表したときの歴史を刻んだものだ。
物語、観測の中の出来事ではなくて、
実際に起きた何かを忘れないように
するために、残った傷たち。
似たようで少し。違うんだよな。
分かりやすいのは、腹部の方かな。
右の腹部には、大きめの切り傷がある。
多分、レディ姿だと見えるかな?
それ以外では見えないな!
この傷跡は、実は傷跡の形をしているし、
実際に怪我ではあるんだが、
少し、オレにとっては特別なものなんだ。
つまり、リアルイベントで、
オレがそこに居たことの証。
傷が?ってなるとは思うんだけどさ。
去年のリアルイベントで、
オレはオレとして、 
初めて勇者くんの前に立った。
…まぁ、一応、役者というていで。な?
その時に、オレは怪我をしていて、
勇者くんに助けを求める。
っていう立場だったんだ。
つまり、その怪我の跡が、
腹部に残る傷跡ってわけ。
一般的には、演技と呼ばれるもの。
あるいは、ロールプレイかもしれない。
でも、その場にいた勇者くんや、
オレにとってはあの時間は本物だった。
だから、その時の傷をオレは身体に刻んである。
あの夢のような時間が、
現実だったっていう証拠だな。
もうひとつの、喉の切り傷に関しては、
もう少しややこしいかもな。
こっちの傷は、かつて声を揶揄された時。
そしてその後、正式に、オレの声の出し方や
今の声が決まった時に、喉に、刻まれた。
あれはね、
声を出すことを使う、
配信者という立場、心理士という立場に対しての
一番最悪の経験を刻んだものってとこだ。
多分、声を使う事をする立場なら
あの経験を超える最悪は無いだろう。
だからこそ、傷が残ってる。
これ以上のマイナスは、
もう無いっていう証明としてさ。
案外、最悪を経験したり、
想定しておくってのは、
そこから先の人生で多少楽になるところ、
あるからさ。
オレの役割は、最悪をできるだけ想定、
経験しておくこと。
その蓄積をすることで、
あれよりはマシだから、まだいける。
みたいな動きを出来るようにしておくこと。
だから、最悪な出来事に関する物は、
身体に刻み込まれる。
そのひとつが、喉の怪我ってわけだ。
その、最悪の証明って意味では、
手首や手のひらの傷も変わらないけどな。
ちなみに喉の怪我の位置は、
同時にオレが声を出す時の、震わせる場所。
あの、ざらついたノイズっぽい音を
出している場所の目印でもあったりして。
まぁ、とにかく。
オレの身体に傷が多いのは、
それだけの経験をして、それでもまだ
生きていることの証明なんだ。
苦しいこと、辛いこと、嫌なこと。
そういうのを乗り越える度に、
傷跡が増えている。
経験を積む度に、可視化されてさ。
16年も居たら、傷だらけにもなる。
それでも、オレはここに居る。
それが、オレの身体に残る傷跡の意味。
だから、オレは傷を恥ずかしいものだとか
醜いものだとは思っていないんだ。
…まあ、ただビックリする人はいるだろうから、
気をつけてるけどな。
コラボレーションの時とかは、
式服なのは、相手さんへの礼儀と、
その辺のなんだかんだだ。
どうだい?
少しは、面白い話、聞かせてあげられたかな?
そんな所にまで意味を持つ必要は
ないのかもしれない。
でもさ、存在してるなら、そこに自分で
意味をつけたって、いいんだ。
多分な。
さて、そろそろいい時間だな。
きみはあんまり、怪我とかするんじゃないぞ?
慣れてるとはいえ、不便も多いからさ。
現実的な話をするなら、
怪我なんてしない方がいい。
な?
さて、そろそろ今日もお別れの時間だ。
また、次の雨の降らない夜に、
話をしよう。
それじゃあ、おやすみなさい。
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ななし@751e03
こんばんは🐾 すでにすごい文量だ
12:49
ななし@751e03
こちらも眠くなるまで見学しまする 寝落ちたらすまぬ
20:47
ななし@751e03
そういや喉の右側の傷、当初の感じから、どこかのタイミングでちょっと変化したような気がしてたんだけど、それは気のせいだろうか…?
27:55
ななし@751e03
ぽんぽん出てたお洋服だもんね
29:14
ななし@751e03
突然のかわいい顔文字w
32:23
ななし@751e03
その時なのか!割と最近の傷だった…!
33:07
ななし@751e03
最近の傷←おなかの方
37:51
ななし@751e03
声すきよ
43:14
ななし@751e03
傷≒勲章みたいなもんに思えたよ🎖️
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