もてなし方がおばあちゃん
導入メモ
「これめっちゃ美味しいんだよー! 食べな!」
 彼が持ってきたのは、ビーフジャーキーのようなもの。返答を聞くまでもなく、袋を裂いて目の前に置いてくれる。
「あ、ありがとう」
 一枚手に取り、かぶりつく。しっかりと奥歯を使わないと噛み切れないほどの硬さ。咀嚼すると肉肉しい香りや旨味が広がってくる。
「美味しい……」
「でしょー? あ、飲み物! なにがいい? オレンジかお茶か水があるけどー」
 次から次へと物が出てくる。幼少の頃、おばあちゃん家に遊びにいったときのようで。
 そもそも、私は今日たまたま彼の家に立ち寄った。約束もしていないのに、この立ち振る舞いはおばあちゃんを心に飼っていないと成立しない。
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