料理中の相手にちょっかいかけるとしたら、やっぱりおにぎりを作っているタイミングだと結論づけました
導入メモ
 キッチンから彼の鼻歌が聞こえてくる。覗いてみると、サランラップにご飯を乗せて具材を真ん中に置いた。それを包むように両手で握っている。明日の朝食だろう。
「綺麗にできたね」
 彼が振り返る。手のひらに三角の形をしたおにぎりを乗せて、こちらに見せつけてくる。
「いやいや俺なんて、平凡だから」
「おにぎりに平凡とかある?」
「誰かさんが作るUFO型みたいにセンスないもん」
 ニヤニヤ笑いやがって。私のことか。そうだろ。
 どこに力を入れるのが正解か分からず、いつもぐちゃっとなる私のおにぎり。
「じゃあ、お手本見せてよ」
 彼の隣に陣取る。
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