「バデーニ保険証ないから病院行けないんだ!」
「今はマイナンバーの時代だとこの箱の中の人間が言っていたが」
「いずれにせよだよ! 当人はこんなに現代に馴染んでいるのにな…」
「えーどうしよ…うーん」
「バデーニ、こちらが今日お世話になる寂雷先生ね。今からこちらの先生の指示で検査を行うことになりますが」
「普通にめっちゃ違法行為だから他言無用でよろしく」
「は?」
「注射ってしたことある?」
「いや」
「肘の内側に太い血管があるので、そこに針を刺します。刺した針から血液を採取します。それを検査に使います」
「正気の沙汰とは思えんな」
「じゃ、あと頑張ってね」
「は? おい君、どこへ行く」
「待合室。私部外者だし」
「何かあったらどうするつもりだ」
「何もないよ、向こうはプロなんだから。血管に刺すからさほど痛くもないし、へーきだよ。じゃ」
「待て」パシ
「……」
「……」
「…怖いの?」
「私は修道士だぞ。体罰には慣れている。今更針の1本や二本腕に刺されることに恐怖を感じるとでも?」
「……」
「……」
「あ、私は付き添いです。こちらが患者のバデーニです」「お連れ様荷物こちらになりますー」「はーい。…はい、ここに座ってだって。利き手どっちだっけ? …じゃあ逆のほうがいいかな。はい。腕まくって、内側見せて。…はい。そう。…ねえ、手痛いんだけど」「ちょっとチクッとしますねー」「骨折れる、痛すぎる」
「…ふん…こんなものか…」
「……」
「なんだその目は」
「いや…アンタって結構可愛いとこあんのね」
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採血が怖いバ
初公開日: 2026年01月11日
最終更新日: 2026年01月12日
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