今日は用事があったので梅田まで行ってきました。そしてせっかく外出したんだからということで映画を見ようと予約したんですが、TOHOシネマズ梅田で予約したつもりが間違ってなんばで予約してしまったので慌ててなんばに行ってきました。あるある。
いつもはなんばに行くときは新大阪から行ってるので、梅田からのルートはなにげに初めてだったかも。こういうときにスマホがあると梅田から永久に出られなくなる危険が減ってとてもいい。テクノロジーばんざい。
露伴先生と京香ちゃんの珍道中、今回の舞台はイタリアは水の都・ヴェネツィア。
ひょんなことから教会内の懺悔室に忍び込んだ露伴は、ある男から己の罪の告解を受けます。その男はかつて誤って殺害してしまった浮浪者から、「幸福の絶頂に至ったとき最高の絶望を与えてやる」という呪いを受けていました。
その男の身には、それ以来際限のない幸福と幸運が舞い込んできましたが、それはやがてその男が幸福の絶頂に至り呪いを受けることを意味していました。男はその呪いを避けるために、わざと不幸を招くことをして自身が幸福の絶頂に至ることを避けていたのです。
しかし時は流れ、男が娘を授かったことで、男の幸福は娘の幸福となりました。そして娘は意中の男性と結ばれ、結婚式を上げるという最高の幸福を迎えるにいたり――。
いやー面白かった!
「岸辺露伴は動かない」シリーズは一貫して原作のようなスタンドバトルはなく、どちらかというとミステリーや不条理ホラーといった趣の強い作品となっています。中でも今回は「幸福が襲いかかってくる」というあまりにも皮肉な展開が実にジョジョ的。いわば「状況とのスタンドバトル」といった感じです。
とはいえ、多くのスタンドがそうであるように露伴先生の「ヘブンズ・ドアー」はなんでもありの万能能力ではありません。露伴先生がこの不条理の代表格とも言える「呪い」をいかにして制するか、というのが本作の面白いところでした。
「親の因果が子に報い」とはよく言ったもので、多くの呪いがそうであるように本作における「幸福の絶頂に至ったときに最高の絶望が襲ってくる=最高の絶望に至らせるために際限なく幸福が襲ってくる」という呪いはどんどん広がっていきます。男の娘のみならず露伴先生までもがその呪いに巻き込まれて行く展開はかなり怖いと言うか本作は全体的になんというかA24的な厭な空気が漂っってるのがとてもいい。あとなんか画角も変に傾いてたりしてて全体的に不安定になる。
そもそもかつて風光明媚な水の都ヴェネツィアをこんなにくっらい雰囲気で撮影した映画があっただろうか。「ARIA」と同じ舞台だとは思えん。
しかしこの展開できちんとロジックを通してるのがすごいよな。「呪いの成就とははたして呪われたものが死ぬことなのか?」というところから、「呪いの条件である幸福の絶頂を避けつつ、呪いをあえて成就させることで呪いを終結させる」という解決に持ってくるというのがうまい。その過程で確かに超能力であるヘブンズ・ドアーも使ってはいるんですが、決め手となっているのはそれではないという。
2時間という結構なボリュームでしたが中だるみもせずに楽しめました。岸辺露伴はたしかに強烈なキャラクターではありますが、本作ではそのエキセントリックさに頼ることなくシチュエーションで見せてるのがいいですね。しかし願わくば本作、日本語字幕付きで見たい。アマプラで見たときの字幕がちゃんとジョジョ仕様になってるんだよな。あのセリフ回しは音声だけじゃなく文字でも見たい。