いきなり暑くて湿気全開の不快指数MAXの状態で歯医者に行って詰め物直してもらいました。あー疲れた……。
 しかし名華祭も終わったのでまたメロブで戦利品を回収してこなければ。
・幻想郷に麒麟は来ない(折葉坂三番地)
 御神籤の形を取った「東方幻存神籤」が発売されたタイミングでさっそく書かれたであろう短編。
 なお本作はpixivにて公開されていたものを読ませていただきました。
 本サークルさんの作品はもう長いこと読ませていただいていますが、今回は過去最高に「そ……ッッッ そう来たかァ~ッッッ」と烈海王になってしまいました。
 創作物はしばしば料理に例えられますが、本サークルさんは食材を適切に組み合わせて適切に調理をするのが非常に上手い。
 で、創作ではしばしば奇抜で新奇なメニューを作ろうとして失敗してしまうというパターンがあります。ひどいときには奇抜なメニューを作ることが先行して相性の悪い、組み合わせる意味のない食材を適当に組み合わせて料理として成立しなくなってしまうことも。
 しかるに本作の材料となっている食材は決して奇抜な食材(要素)ではありません。しかし本作の素晴らしいところは、普通なら食材の可食部としてみなされずにスルーされるような部位を切り出して組み合わせ調理することで結果的に斬新なメニューを完成させているという点です。
 「東方幻存神籤」にて例外的に慧音のおみくじだけが2種あるのは、慧音が人間形態とワーハクタク形態を持っているので別に不自然に感じられません。また、128種の東方キャラの中にはボツキャラは混じっていないのも当然なのでやはり不自然には感じられませんし読んでて別に気にもなりません。本作にはまさにその隙を突かれた思いでした。
 「慧音のおみくじだけが2種あるのなら、そのぶん128種のうちに抹消された1種があるはずだ」というこの発想よ。そしてその空白の1種に東方紅魔郷のボツキャラである「冴月麟」を当てはめ、さらにはそこに白鐸と同じ瑞獣である麒麟としての枠を見出すという。もう見事としか言えませんよこんなの。
 さらにはそこに残無と慧音の問答から成る「幻想郷における支配者の出現を防ぐ」という意味を持たせており、単なる穴埋めでは終わっていないのがまたすごいところ。しかもこれだけ大量の要素を組み込んでおきながら本文は1万字未満で破綻せず収まっているのがまたすごい。この凄さは小説を書いたことある人にこそ理解できるはず。
 二次創作にとどまらず、そもそもの創作の楽しみのひとつには「一見関連のない要素の組み合わせ」があると思っていますが、本作はそれが明確に楽しめた一本でした。
 今日はここまで。
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