ヘッドセットの向こうからは、変わらず誰の通信も聞こえてこない。代わりに、そこら中に文字通り巣食っている「[[rb:虫 > ワーム]]」どもの気配が装甲服越しに伝わってくる。――そら来た!
側面の壁をぶち破って襲いかかってきた「[[rb:虫 > ワーム]]」の牙を、俺はほとんど床に背中をつけるようにしてのけぞって躱す。同時に、文解モードにしたままの句除銃をその腹に突き込んだ。
装甲に覆われていない無防備な腹部を刃が切り裂き、その中に溜め込まれた無数の文字、意味、物語をぶちまける。襲いかかってきたときの勢いそのままに、「[[rb:虫 > ワーム]]」の腹から尾部までが斬り裂かれ、その頭部が反対側の壁に激突したときにはその体は文字通り跡形もなく章滅していた。
身を起こして、俺は再び図書館の奥に向かって進み始めた。他の部隊は全滅してしまっただろう。このまま単独でここに巣食っている無数の「[[rb:虫 > ワーム]]」どもを相手にしながら最深部を目指すのは現実的ではない。
レーダーを確認しながら、「[[rb:虫 > ワーム]]」の群れを迂回しながら進んでいく。改めて周囲を見回してみる。本棚は崩れ無数の本がこぼれ出ているものの、こうなる前には大規模な情報集積地であったことがうかがえた。通路を抜けた先には広々としたホールが広がっており、床に落ちて砕け散ったシャンデリアの破片が宝石のように輝いていた。
ホール正面には左右に緩くカーブを描く階段がある。そこから続くニ階部分の向こうがこの図書館の最深部のようだ。
朽ちた床を慎重に避けながら、俺は