メロブから通販分の到着通知が届いたのでとりに行かねば。これで例大祭新刊はすべて注文済のはずですが、なんばに行ってみると未チェックの新刊が見つかること山のごとしなので暇を見てなんばにも行かねば。
・Blush azumaya再録集3(azumaya)
 「東方茨歌仙」のあずまあや先生による3冊目の東方作品再録集です。
 タイトルの意味は「赤面」。本文は基本モノクロなんですが、タイトルの通り赤面のコマにだけピンク色が入ってるという構成になっています。これによって「赤面」というコンセプトが文字通り浮かび上がってくるという。フルカラーではなくあえて基本モノクロだからこそ映える構成です。
 それでは収録作品ごとに感想を。
・てんにんさまとくろいねこ
 公式から突如供給されたことで多くの東方ファンの脳を焼いたてんしおんです。自分と黒猫を重ね合わせて赤面してしまう紫苑が実にかわいい。そして赤面の度合いによってピンク色の濃淡を変えている点がまた芸が細かく、かつまた紫苑の細かい心情がビジュアルでわかるという。
・異変が起きたので、服を作ることにしました
 公式では霊夢の服は香霖が作っているという設定があったはず。作品が変わるたびに服も変わるおしゃれな幻想少女たちの装いを集めた一作です。
 創作作品の楽しみのひとつが「作者さんが明らかにノリノリで描いてるのがわかる部分」なんですが、本作ではもう明らかにあずまあや先生がノリノリが描いてるであろうオーラが物理的圧力を伴って顔面に叩きつけてきます。
 ゲーム本編では見られない装いが魅力ですが、なんといっても魔理沙のブリティッシュアイドル風コスはなんかもう筆舌に尽くしがたい魅力があります。
 ところでチルノの「魔理沙のシャツを拝借」とはどういうことでしょうか。詳しく……説明してください。今、僕は冷静さを欠こうとしています。
・ピース・オブ・ケイキ
 公式作品でもしばしば描かれた、造形神である桂姫と人間である霊夢の文字通りの「温度差」が分かる作品。一切動揺せず赤面もしない桂姫がいるからこそ、霊夢の狼狽や赤面という人間らしい情感が強調されています。
 あと今読み返してて気づいたんですが、同じく人間ではない磨弓も恥ずかしがっているけど赤面はしていない=ピンク色になっていないんですね。こういう細部のこだわり、好き。
・上手に切ってね、紫
 ゆかゆゆ。
 このカップリング、この作品において「自分の髪を切らせる」という行為には実に新園内身軽と感じました。「髪は乙女の命」と言いますが、その髪を紫に委ね、そして切らせるという行為には、生前は他者の命を自在に弄んでいた幽々子が自ら自分の命を他人に委ねているという意味があると思います。
 また、「髪を切る」という行為には「容姿を変える」という意味もあるでしょう。自ら幽々子の髪を切ったことで、紫は「生前の幽々子」と「亡霊としての幽々子」をも分断することで執着を断ち切ろうとしていたのではないでしょうか。そして幽々子は、はっきりとではないもののそれに勘づいているという……。
・トリアイコイゴコロ
 にとまり、そしてにとたか。
 テーマである「赤面」がストレートに全面に出ている作品です。
 にとりかわいいよにとり。そして中盤までクールで引っ張って引っ張ってからのたかねの赤面が実に効く。いわゆる「焦らし」ですね。
 実にストレートな三角関係のお話。しかし本作のキモは久しぶりの登場したモブ河童ちゃんであることは言うまでもありません。
・乙女力。
 タイトルは「おとめぢから」と読みたい。
 原作、二次創作ともにあんまり乙女力が高くなさそうな霊夢さんですが、だからこそこういう時の赤面しながらおしゃれのレクチャーを頼む表情で飯がうまいわけですよ。そりゃあこんな顔で頼まれたら咲夜さんもアリスも火が着こうというもの。
 咲夜さんとアリスが乙女力の先輩として全力を尽くしてくれてるのが実に「年上の友達」感があって好き。
 そして霊夢の乙女力が向けられているのは……。
・ゆめうつつの海
 「幻想郷にないはずのものである海」を現実と幻想、そして願望の境界線として使う構成が見事。レイマリはこういうすれ違いが実に映えるなあ……。
 読み返して気づいたんですが、夢と現のみならず、海と砂浜の境目である「浜辺」というロケーションもまた境界線として機能してるんですよね。
・恋愛感情
 これ以上ない直球ストレートのタイトル、直球ストレートのレイマリ。
 これまで本作の収録作品では前述の通り「赤面」にスポットを当ててきたわけですが、最後の収録作となる本作では、怪我をした魔理沙を血相を変えて訪れる霊夢の「青ざめた顔」が見えるんですよね。これまでさんざん強調してきた「赤面」が逆説的に効く。まさに演出の妙と言えます。そしてこれまでは「赤面」に使ってきたピンクを最後の最後で「泣き顔」に使うというのがもう上手い。
 総集編では複数の作品を通して読む形になりますが、本作ではそれを利用して最後にあえて例外を据えることで最大のインパクトを与えることに成功しており見事に顔面パンチを食らいました。前が見えねえ。
 今日はここまで。
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