「……久々だな、こんなになるまでやったの」
ころりと寝返りをうち、壁際へと体を寄せたポルナレフが心なしかうっとりとした声でつぶやく。
「そうだな」
空っぽになった体を横たえずにいるのは、橙色の薄明かりを白い肌がやわらかく跳ね返すのを眺めるためだった。点々と散る赤い跡を上から眺めては照明と同じ暗さの喜びを感じていた。
「たまには悪くねーなって思っちまってるのが、なんか無性に悔しい」
「悔しいのか」
受け身側の方が体力を使うのが明らかである以上、純粋な体力量の話ではないとすると、理由が掴みきれなかった。
「お前も動けなくなるくらい搾り取られたらわかるぜきっと、この機微ってやつをよ」
「そういうものか」
「今度やってやろうか」
「……遠慮しておこう」
今でさえ抑えが効かなくなっているというのに、搾り取るべく好き勝手された日には一体どうなってしまうのか。
「なんでだよ、いいじゃあねえか。上も下もないくらいになれるのは幸せな気分だぜ」
放たれた言葉に、耳がピンと立つような心地がした。比喩かもしれないが単純に嬉しかった。
「まああんまり昂るとイカれそうになるが」
情報を咀嚼している間に続けられた言葉を足がかりに言葉が頭の中で組み上がっていく。幸せなのに悔しくて、イカれそうになるのに幸せで。
「ああ、そういうことか」
「ん?」
「お前のいう機微が少しわかった気がして」
上がった片眉が、続きを促していた。
「度がすぎるだとか、体への負担が大きいだとか、文句があるのに、結局悪くないと結論を出してしまう自分が少し、悔しいというか、釈然としないような気分ってことか」
「あー、そうそう、そんな感じだ。お前にもこの微妙さを味わってほしくてよ。……クセになるぜ」
ふふ、と吐息だけで笑う声を聞いてアヴドゥルはゆっくりと冷静さを欠いていく。自分の内側から込み上げる喜びをどうしようもできなくて顔を覆った。
「んだよ」
「無体を働いたことを反省するべきだったのに、喜びと愛しさが勝ってしまって。いや、本当に反省はしたんだ。したんだが、嬉しいんだ」
混乱のままに言葉を吐き出した。小突くように拳が腿に当てられ顔を向ければ、ポルナレフは拍子抜けするほどに穏やかな顔をしていた。
「かわいいやつ」
ポツンと呟く意味が分からなくて首を捻った。
「それはよく分からないな」
「いいよ、分かんねえままでいてくれ」
眠たそうに目を細めるのが艶めかしかった。
「寝ようぜ」
眠る前に、アラームをかけなければと時計を見たところでギョッとした。キリキリと針を回して、いつもより数時間目覚ましを遅らせてベッドに体を沈み込ませる。
「おやすみ、ポルナレフ」
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05:50
蜃末
きゃー!ほんとにやってくださってる♡お風呂入るまで見させてもらいます🙏
16:56
ななし@cb9ead
とおりすがりさんの会話文が好きです❤️
46:16
とおりすがり
お二人ともコメントありがとうございました!とっても嬉しかったし励みになりました!!個別での返信ができなさそうだったのでここでお礼申し上げます!
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向き
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初公開日: 2024年08月09日
最終更新日: 2024年08月11日
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コメント
テストです。
今度出す小説の一部ですので、ネタバレ等ご了承ください。
作業
小説の続きを書きます。 今度出す小説の一部です。ネタバレ等、ご了承ください。 いつもコメントなどあ…
とおりすがり
作業
小説の続きを書きます。 今度出す小説の一部です。ネタバレ等、ご了承ください。 いつもコメントなどあ…
とおりすがり
小ネタ用めるまが
本編の前にネタの部分だけ書く
いかもん